青春離婚 (星海社FICTIONS)

著者 :
  • 星海社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061388949

作品紹介・あらすじ

11月22日、いい夫婦の日に、わたし達は青春のまま、離婚をする。
同じ名字に、同じクラス。春に進学したばかりの八木商業高校で、偶然に出逢ってしまった“佐古野”郁美と“佐古野”灯馬。すぐにクラスメイトから「夫婦」とはやしたてられるようになり、憂鬱な日々を過ごしていた郁美だったが、ある日、灯馬のアイディアで、ふたりは夫婦の秘密を共有することになる――。
星海社ウェブサイト『最前線』にて“いい夫婦の日(11月22日)”に公開され、イラストを担当したHERO自身のコミカライズでも話題を呼んだ表題作に書き下ろしを新たに二篇加え、ついに単行本化。
今、スマートフォンを通じて掌(てのひら)の中にある恋を描いた、紅玉いづき×HEROのタッグで贈る最新作。

感想・レビュー・書評

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  • 紅玉いづきさんの小説は高校生の頃に何冊か有名どころを読んだことがあり、懐かしいなぁと思いながら、無事に読了。
    高校生の頃の自分だったなら、もれなく星5つと評価するであろう、思春期ど真ん中の青春小説です。若干ネトスト的な箇所もありますが、スマホと共存する学生生活の雰囲気を疑似体験できる粋な一冊です。

  •  おじさんが(或いは若者も?)が青春恋愛小説に求めるものを体現した「こういうのでいいんだよ」を形にしたかのようなウェルメイドの恋愛小説。さほど深刻な気持ちにならずに、にやつきながら読めるという意味で非常に良いエンタメと言える。
     もちろん、冷静になれば(あとがきで言及されているように)2話目の主人公はどうなのよ、という感想が浮かんでこないでもないが、「細けぇ事はいいんだよ」精神をもって、力業で持って行かれたハッピーエンドにニヤニヤするのが正しい楽しみ方なのだろうと思う。

  • 高校時代のテニス部OB会に参加して、少々ノスタルジックになっている心の琴線に触れたらしい。今時の高校生はスマホアプリやSNSで仲良くなれていいなあと。昔は突撃しかなかったんですよ。でもトキメクココロは変わらないのかもね。

  • きゅんきゅんした、でもだいじなこと書いてある。紅玉さんだー

  • 爽やかな後味のお話でした。

  • 同じ高校内の、3つの話。

    名字が同じだから、とこれを言われるのは
    高校になってから。
    小学生だと、兄妹だ~というからかいに。
    消極的故に、な関係。
    ようやく最後に動いた…んですよね、これ?

    次の話に、最初に出てきた男の子の後輩がちらり。
    そして主人公の正体は?! でしたが
    それは考えてなかったです。
    てっきり他校かと…。
    よくよく考えれば、それもないですよね。

    そして最後には、後輩の友人の…家族となる人が。
    最後の方には、最初の男の子が登場。
    同じ学校内ですから当然ですけど
    何だか嬉しいものがありました。

  • 優しい短編3つ。ぬるま湯からの脱却。

    スマホ標準装備の学生生活って面白そう。
    学生時代に無くてよかったものランキング1位はスマホらしいけど。
    一長一短なのか。ぬるま湯に浸かりたい。

  • ブランコ乗りの話が気に入ったので、やっぱり紅玉いづきさんの本はいいなぁと思い、探してました。
    ガーデンロストとはまた違った良さがありました。

    ガーデンロストの方はなんとも言えない思春期ならではの閉塞感とか少女たちの繋がりとかなんとも言えない雰囲気の良さが魅力でした。

    こちらはうってかわって男女の穏やかで甘酸っぱい恋の話。指先の恋とあるようにスマホを通した、でも温度のある暖かいお話です。
    どの話も心温まるよい話です。是非読んでみてください(*´-`)

  • 表題の青春離婚は小説版もコミックス版もネットで読んでいたのですが、他の二遍もとても良い。
    個人的には家族レシピのお二人がとても好きです、と書こうとしたけど非公式恋愛の感じも大変好みだし無論のこと青春離婚の二人も好きだしで結局甲乙つけられずに困った。
    皆いいです。

  •  いろいろあって、仕事でね。本を読めって言われてね。
     まあ、読書は趣味なんで、いくらでも出来るのだけれど、果たしてそれでいいのか……と思いながらも、内容の要約も立派に復帰のための訓練らしいので書く。

     この「青春離婚」という話は、Web連載している時から読んでいたし、コミックスの末にあった冬馬さんと郁実さんのその後の話までしっかり読んでいたので、長い付き合いと、作者さん風に言うとなるのだけれど、今回はその「青春離婚」なお話と、その周りを取り巻く人々の新たな恋愛の話。
     個人的には、冬馬さんと郁実さんの話が更に読めるのかと思って楽しみにしていたんですけど、そうじゃなくてちょっとびっくりしました。
     でも、一人の人がいれば、それを取り巻くようにいろんな人がいて当然だと思うし、その人たちが様々な恋愛をしたり、人について考えたりしていて当然。
     ずっと一人の人生を書くのも大切だけど、そうやって周りを掘り下げることで、登場人物が生きてくるのもいいなあって思います。

     なので、続きだ! と思って喜んで手に取ろうとしてる人には「ちょっと待って!」なんですが、決して読んで後悔する本ではないので、一呼吸して、「そうじゃない」って思ってから手にとって楽しみに読んでくれると嬉しいなあ、と思います。

     恋が恋になる前の話だったり、恋に突撃する前の話だったりいろいろするけれど、この世界観が好きなら後悔はないと思う。

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著者プロフィール

1984年、石川県金沢市出身。金沢大学文学部卒業。『ミミズクと夜の王』で第13回電撃小説大賞・大賞を受賞し、デビュー。その後も、逆境を跳ね返し、我がものとしていく少女たちを描き、強固な支持を得ている。

「2022年 『雪蟷螂 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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