エンドロール (星海社FICTIONS)

著者 :
  • 星海社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061399471

作品紹介・あらすじ

「今に不満はない。ないが、将来に不安はある。生きていて何になる? このままではどうせ、出会いもない。結婚もできないだろう。出会い系アプリで探すか? 止めだ。面倒臭い。子孫を残さずに死んでもいいのか? いや、こんな、自分のような男の遺伝子を残して何になる? 却下だ。――死んでみるか」清掃会社に勤める30歳目前の青年秋吉浩平は、大きな挫折を経験することも、人生に絶望することもなく、ただなんとなく自分の人生を終わらせようとしていた。そんな浩平は「俺ならやりたいこと全部やってからじゃないと死ねないね!」と持論を語る怪しくも生命力に溢れた男と出会う。美味しい肉を腹一杯食う、ガチャを好きなだけ回す、他人に感謝される、最高の女を抱く……感化された浩平は、死ぬまでにやりたい10項目のリストを作成し、1ヶ月後の「自殺予定日=誕生日」に向けてひとつずつ消化していく。その道程は、死に向かっているのにどこか楽しくて……人生をあきらめ、“無敵”になった男の、エンドロールが流れはじめた!

感想・レビュー・書評

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  • 特に生きることに何も感じない人が
    ある時一人の女の人の自殺を目の前にして、
    自分も自殺しようと決意する。

    着々と準備を進める中で、
    後悔があると死ねないなと感じた。
    そこで死ぬまでにやりたいとリストを
    作りそれをこなしていく。

    色んな人との出会い。
    もう少しで死ぬと思うからこその
    行動や言動。
    死を覚悟した人間は強い。

    私も死にたいと思うことは沢山ある
    でも、死ぬなら逃げ出して、
    全て一から初めてもいいんじゃないかなって
    思える作品でした。

  • 「誕生日に自殺する。それまでにやりたかったことをやる」
    というのを自分だったら、と考えるきっかけになった。

    この設定で、いろんな人の数日間の話を読んでみたい。

    「死にがいを求めて生きているの」を連想した。話は全然違うけど。

    ---
    思い返すに、大して面白みのない人生だった。(p.54)

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著者プロフィール

1977年熊本県生まれ。2012年『ホテルブラジル』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。IT企業に勤務するかたわら、執筆活動を続ける。
著書に『エンドロール』、『二十八日のヘウレーカ! または教育実習生加賀谷貴志は如何にして心配するのを止めて教職を愛するようになったか』、『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』(原案:金城一紀)などがある。

「2019年 『暗殺日和はタロットで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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