クレヨン王国王さまのへんな足 (講談社青い鳥文庫 20-25)

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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061473577

感想・レビュー・書評

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    読了日:199?/??/??
    最終読了日:2009/06/06
    ある目的の為に久しぶりに読んだよ。

    この話では王様が奇妙な足で侍女のネコ、プーニャと、おしっこぼっちゃまこと小便小僧のシースルダーベと旅をする。
    一国の王さまが足の悪口を言った為にみじめな格好で旅に出ることになるが、そこで王宮での暮らしは作りものだったと悟るところにもこの旅の意味はあるのだろう。

    柱時計の中にいた天使たちの行方も気になるところだけれど、「音が金色をしている」という見えないものを視覚で捉えようとする表現には幻想的な感覚を禁じ得ない。

    そういえば、クレヨン王国シリーズでは最近の児童書では余り見られないちょっと過激な表現が多いように感じるよ。
    具体的には「そんなことなら死んだ方がまし」、
    詩の中の表現に「首をくくる」など。
    最近あまりこういう表現は見られない気がするが気のせいかな。

    クレヨン王国ではあらゆるものが生を得ている。
    植物や動物が喋るのは勿論のこと、王宮にあったはずの人形たちまで外に出て動きまわっている。
    現実世界ではありえないようなことを、あっさりと不自然でなく描いているところは本当に素晴らしいと思うよ。

著者プロフィール

名古屋市生まれ。早稲田大学文学部国文科卒業後文筆活動に入る。1956年 オール読み物新人賞受賞。1963年 モービル児童文学賞受賞。1964年 『クレヨン王国の十二か月』で第5回講談社児童文学新人賞受賞。1968年から1988年まで、自然に親しむ心をもった児童を育てる目的で学習塾を開く。
2012年逝去。主な著書に『クレヨン王国』シリーズ47タイトル、『静かに冬の物語』(以上すべて講談社刊)などがある。2012年逝去。

「2016年 『クレヨン王国黒の銀行(新装版) クレヨン王国ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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