五体不満足 (講談社青い鳥文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061485341

作品紹介・あらすじ

「障害をもっていても、ボクは毎日が楽しいよ。」両手と両足がなくったって、いつもいきいきとしているオトちゃんこと乙武洋匡さん。ひみつはすてきな家族と友だち、それに小学校のころは、とっくみあいのけんかもしたという負けずぎらいの性格にもありそうです。だれよりも元気に、明るく暮らしているオトちゃんのゆかいで痛快な半生記。小学上級から。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の読書の始まりはこの辺りだった気がする。子ども時代は誰もが名著とうたいもっと子どもに薦められていた本だったはずだ。出産直後の母の「かわいい」から始まる感動的な冒頭をまだ覚えている。

  • 読んでいて、障害者ということを忘れてしまいそうに生き方が痛快で楽しめた。
    周りに恵まれてきたとは思わない。どんな時も彼の気持ちが自然に伝わって、助け合うようになっただけだと思う。(HPの日記より)
    ※2000.9.29購入
     2000.11.23読書開始
     2000.11.26読了
     2008.10.12売却済み

  • 【障害があるのは、なんだ?】

    小学生の私は、「障害者」自身が、みんなより劣ってるから、困ることが多いんだと思っていたのかもしれない。
    でも違うんだと思う。
    社会が障害を作ってる。
    「みんな」に障害者を含めてない。
    だから不便になる。
    おかしいではないか。


    乙武さんに憧れた。同じ高校と大学に入った。
    偶然かもしれないし、わざとだったのかもしれない。
    今も、ある側面として、彼に憧れる。

    私の人生に大きな影響を及ぼしている一冊。
    小学生の時に、親に渡された。

  • 【版元】
    製品名 五体不満足
    発売日 2000年06月15日
    価格 本体670円(税別)
    ISBN 978-4-06-148534-1
    判型 新書
    ページ数 302ページ
    シリーズ 講談社青い鳥文庫

    著:乙武洋匡[オトタケ ヒロタダ](1976-)
    絵:武田美穂[タケダ ミホ](1959-)
    表紙撮影:沢渡 朔

    元気が出るからやさしくなれる!460万部の大ベストセラー『五体不満足』青い鳥文庫に登場!!さあ、いっしょに遊ぼう!
    「障害をもっていても、ボクは毎日が楽しいよ。」両手と両足がなくったって、いつもいきいきとしているオトちゃんこと乙武洋匡さん。ひみつはすてきな家族と友だち、それに小学校のころは、とっくみあいのけんかもしたという負けずぎらいの性格にもありそうです。だれよりも元気に、明るく暮らしているオトちゃんのゆかいで痛快な半生記!
    ●小学上級から
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784061485341


    【目次 】
    口絵 [001-002]
    まえがき [005-007]
    目次 [008-010]

    第一部 幼児期・小学校時代――車いすの王様 011
    いばりん坊
    重い扉
    高木先生
    オトちゃんルール
    好きな授業は体育
    おにぎりの味
    背中のVサイン
    OTOHIRO印刷
    早朝特訓とミノル
    漢字チャンピオン
    スーパービート板
    障害者は救世主

    第二部 中学校・高校・予備校時代――全力疾走 111
    ドリブルの名手!?
    お祭り男



    第三部 早稲田大学時代――心のバリアフリー 205
    衝撃デビュー
    宝の持ちぐされ



    あとがき(一九九八年初秋 乙武洋匡) [294-296]
    青い鳥文庫の読者のみなさんへ(二〇〇〇年四月 乙武洋匡) [297-299]

  • とてもハッとさせられる事が多かったです。

    病気や怪我などをしてしまった場合、本来は「みんなと同じようになれるよう治す」という考えが普通の中で、オトちゃんルールのようなモノが考案される事により、もっと色々な人が活躍できるのではないかと考えます。

    健常者の人からの目線で、楽しいことや便利なことを体験できないから障害者と呼ばれ、社会から一線を引かれた存在となってしまう。しかし、色々な方法で同じように行けるようになれば…
    果たしてそれは障害者と呼べるのでしょうか?同じように移動し、同じように楽しむ事ができたなら、健常者も障害者も見分けがつかなくなってしまいます。

    そんな世の中は確かに理想ではありますが、絵空事のような理想かもしれない。乙武さんが周りに恵まれただけで、実際はもっと苦しい現実がある、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
    しかし、この本は障害者という言葉の意味を大きく変える事のできる本だと思います。

    手足が無い状態なんて、僕はとても耐えられないです。それは何故耐えられないのか、もちろん無い事はよくないですが、手足がある状態と無い状態でも生活が変わらない、偏見を持って見られることがないなら、なくても生活は困らないです。
    漠然と無くて困るではなく、なぜ無いと困るのかという自分なりの理由を考える事で、もっと別視点の見方ができるようになり、もっと理解が進む大きなキッカケになるかもしれません。

    五体満足で健康で一生を終える事は1番です。しかし、人生は大きな波がたくさんで、当たり前に健康で過ごす事が難しい世の中です。今だからこそ、この本を一度読んでみてほしいです。色々な視点から考える事で、自分の抱えているしんどいことを取り払う良いきっかけをもらえるかもしれません。まっすぐでわかりやすく、面白い本でした。

  • 当時、担任の先生に薦められて読んだ。
    きっと私の視野の狭さや価値観のもろさを心配してくれていたのだと、今では思う。

    先生に薦められたし読みたいのえ買ってほしいと伝えた時の、「ああー、こういう系ねー」と馬鹿にしたような嫌がりつつ否定はしないでおこうといった父親の反応は今でも覚えている。

    書かれている内容について当時も今でも、色々思うことはあるが、著者本人がおっしゃるとおり「環境」がものをいうのだと思う。
    だって、私のこの考え方や価値観も「環境」によって生まれ育まれたものだから。

  • 今の乙武さんの人間性とか豊かな表現力とかは、障害があっても気兼ねなく接してくれた家族や友達や先生と出会えた事も大きな要因なんだな
    もちろん、元々負けん気が強くてポジティブ思考な性格もあるんだろうけど

    乙武さんのおかげで同じ境遇にいる人や、その家族、別に障害なくても自分に劣等感を抱いている人とかも、全ては個性なんだと前を向いて生きていける良いきっかけになるんじゃないかな

    乙武さんの性欲が強くなったヒントが大久保に隠されていたとはそれもまた新しい発見でしたね

  • 作者の気持ちが分かる一冊です

  • すごい‼すごい‼すごぉ〜い‼

  • 読みやすい平易な文章で一気に読み進められた。
    障害をもって生まれて、何故こんなに前向きなのか。周りの人間に恵まれたという面があると思うが、恵まれたのは前向きな性格のおかげなのかもしれない。どちらが結果なのか、分からない。

    健常者の自分よりも充実した学生生活を送っていて、びっくりした。

    自分にしかできないことがある、自分はかけがえのない存在なんだと思いながら生きていけることはとても幸せだと思う。

    自分の長所はなんだろう。自分にしかできないことはなんだろう。


    早稲田商店会会長の安井さんの安井語録が印象に残った。
    「うちの商店街では、「失敗」と書いて「経験」と読むんだ。つまり、失敗をしないということは、経験を積まないということ。おれたちは行政じゃないんだから、失敗を恐れずに、どんどん動いていこう。」

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。早稲田大学在学中に出版した『五体不満足』(講談社)が600万部のベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、教育に強い関心を抱き、新宿区教育委員会非常勤職員「子どもの生き方パートナー」、杉並区立杉並第四小学校教諭を経て、2013年2月には東京都教育委員に就任。教員時代の経験をもとに書いた初の小説『だいじょうぶ3組』(講談社)は映画化され、自身も出演。現在は、執筆、講演活動のほか、インターネットテレビ「AbemaTV」の報道番組『AbemaPrime』の水曜MCとしても活躍している。『自分を愛する力』、『車輪の上』(以上、講談社)、『ただいま、日本』(扶桑社)、『ヒゲとナプキン』(小学館)など著書多数。

「2021年 『だから、みんなちがっていい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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