ねらわれた学園 (講談社青い鳥文庫)

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (9)
  • (16)
  • (27)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 142
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061486232

作品紹介・あらすじ

生徒会長に立候補し、あざやかに当選してみせた、高見沢みちる。その魅力的な微笑とふしぎな力によって、しだいに学園の自由は奪われていく…!?美しい顔にかくされた彼女の正体と、真の狙いはなんなのか?何度も映画化・テレビドラマ化された、日本SFジュブナイルの大傑作。小学上級から。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今、読み返すと、なかなかに道徳的な話だなと思った。少年向け読み物で、超能力がでてくるけども。人々の自由意志が暴走し社会が破綻した未来から来た未来人が、一部の中学生に超能力をあたえ、学校で指導的な立場にたたせ、ルールを厳格に、ぎちぎちに統制する社会をつくりあげようとするも、それに立ち向かう生徒によりはばまれる、と。「地獄への道は善意で舗装されている」を地でいくような。

  • 眉村氏の作品は今あまり手に入らないのか、ここで探せなかったので、いくつか代表だけを登録しています。
    ジュブナイルからも1冊と思って、これを登録しました。

    思えばこの作品が発表された当時は、日本のSF界のそうそうたるメンバーが次々に学習雑誌と呼ばれるティーンエイジャー向けの雑誌に、作品を発表されていた時期で、当時の児童生徒たちは、かなり良質のSFに恵まれていたことになります。

    当時のジュブナイル特集というのがあればぜひ全部揃えて全国の学校図書室に揃えていただきたいものです。

  • ジュニア向けの良作。

    説明的なところが多く、本好きな人には説教くさく感じられるが、
    ターゲット広めで書かれている本なので、これくらいダイレクトに書いてあって問題ないと思う。


    些細な罪でも見つけ出して糾弾し罰を与えることが、
    疑心暗鬼や裁く側の傲慢につながり、
    最終的には自分たちを苦しめる。
    そうならないためには、「それはおかしい」と自分の意見を持って戦うこと必要だ。
    ということが主人公サイドから描かれているが、
    冒頭の作者のコメントでもあったように、
    敵サイド、傍観者サイドからの視点で読んでみることが必要であると教えてくれる。

    特に主人公の両親については、とてもわかり易く書かれていた。
    【母親】
    →問題を直視せず逃げようとする。また、問題が明らかになっても、なぜ戦うのが他の人ではなく自分(の息子)でなければならないのかというスタンス。
    【父親】
    →問題を理解し、時には戦う必要があることも理解している。
     戦いには参加しなかったが、「戦いというものは長期戦になるので、まず息子たちが戦い、その後に自分たちにバトンタッチしてもらおうと思っていた」と主人公に説明。
     主人公は、これが本心なのか言い訳なのかわからない。


    必要な時に自分の意見を言え、必要な時にそれを計画的に行動にしめさなければならないが、
    それが出来る人はあまり多くない、
    ということが、両親という読者にとっても身近な存在として書かれているので、シビアなリアリティがある。

  • 予備知識なく同名アニメ映画を見たらよく分からなかったので、原作を読むことにしました。

    読んでみると、集団心理の怖さという、説明するのが難しいものがまるでその現場にいるかのように伝わってきて、おおよその結果は映画で知っているのに引きこまれました。そういえば超能力も同じ「説明するのが難しいもの」ですね。

    そして映画を見て残った、たくさんの謎のうち、ひとつの答えを知ることができたのでちょっとすっきりしました。

  • つまんない〜

    眉村卓ってひとの青い鳥文庫
    まゆゆが映画?主演らしい
    眉ゆ‥?
    主人公少年だけど‥?

    生徒会が圧制をしく話
    超能力もつかう

    超能力ってのがなぁ

    民主主義とかファシズムとか
    そういうテーマの小説

  • 中学生くらいに読んだお話。すごくドキドキして一気に読んだ記憶があります。非日常を求める中二病にはよかったです(笑)

  • 1973年に刊行された作品の復刻版。ユリ・ゲラーによる超能力ブームにより何度もドラマ・映画化されました。
    超能力サスペンスですが、超能力による侵略より、敵・味方双方の「人間の集団心理」の方が恐かった。
    ずいぶん昔の話ではあるものの、インターネットが発達した今の方が、似たような事が大規模で起きやすくなった気がします。
    眉村先生曰く「自分と違う立場から物事を見る」という事の大切さを痛感しました。
    ブギーポップシリーズで有名な緒方剛志さんの、端正ながらどこかじっとりした絵の雰囲気が物語を盛り上げています。

  • あんまり覚えてないけど面白かった気がする

  • どんどん話が進んでいって、展開にドキドキハラハラです。

  • 児童文学ですが。ドラマにもなりましたよね。和美の「・・・いいえ、これはただの予感」という最後の言葉が聞いているとおもいます。高見沢みちるも好きなんですが(笑)先生とか親とかの言動も、今読んだらまぁ、わかるかなぁ・・・。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1934 - 2019。SF作家。1979年に『消滅の光輪』で泉鏡花文学賞および星雲賞を受賞。また1987年に『夕焼けの回転木馬』で日本文芸大賞を受賞。代表作にジュブナイルSFの名作といわれる『なぞの転校生』『ねらわれた学園』などがある。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

眉村卓の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×