情報操作のトリック その歴史と方法 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061492011

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  • 真冬の向日葵 からのリファレンス。古くはナポレオンやヒトラーの覇権下で行われた、組織的な情報操作の方法、仕組みなど実例を紹介し、現代でも根本的には同様の操作がなされているという比較に触れることができる。

    報道機関にはそれぞれインセンティブがあって、往々にして権威にこれが関わった場合、真実よりも優先される操作が発生するという恣意的な情報操作は当然に知っておくべき報道との付き合い方であろうが、そもそも情報とは恣意の有無に関わらず、主観の影響を受けやすい、不安定なものだという本質を学べたと感じた。

    人は、実体と単なる情報を混同しやすい、というのは重要だと思う。ただ、これを証明する実験として、座禅中のお坊さんとフツーのアナウンサーの前に水着の美女を並べて脳波の乱れを比較する(お坊さんは、ああそうですかと実体のみを受け入れているので、脳波乱れない。)のにはシュールすぎて噴いたw

著者プロフィール

川上和久(かわかみかずひさ)
東京都生まれ。東京大学文学部社会心理学科卒業、同大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。東海大学文学部助教授を経て、明治学院大学法学部教授、同学部長、副学長などを歴任。現在は国際医療福祉大学教授。公益財団法人明るい選挙推進協会評議員、東京都明るい選挙推進協議会委員などを務める。専攻は政治心理学、戦略コミュニケーション論。おもな著書に、『情報操作のトリック』(講談社現代新書)、『2大政党制は何をもたらすか』(ソフトバンク新書)など。「Nスタ」(TBS系)コメンテーターなど、テレビ出演も多数。

「2016年 『18歳選挙権ガイドブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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