パソコンを疑う (講談社現代新書 1367)

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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061493674

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  • 今やコンピュータをGUIで使うのが当たり前であるが、かつてはCUIで「言語」によりコンピュータを扱うことが、GUIのアイコンで扱うより知的で偉いと考える人が一部にいた。

    そういった人の一人で、音楽雑誌の編集者がろくに調べもしないで書いたCUI礼賛本。中村正三郎氏などそのスジの方からさんざんネタにされた。

    もう20年も前のトンデモ本である。

    プログラマーはユーザーの要望を完全には知り得ないのだから、ユーザーは望むプログラムを自ら開発すべし、とラディカルなエンドユーザープログラミングを主張し、一方でプログラムの専門家を否定している。

    料理の味が気に入らないからと自分で始める人は少なくないだろうけどそれで成功できる人は限られよう。プログラムも同じでは。

    しかもエンドユーザープログラミングの方法論がお寒い内容。

    それに対し中村氏、コメントを詳しく書きましょうぐらいで「エンドユーザープログラミングが成功するならプロのプログラミングはもっと成功してしまう」。

    せ、せやな。

    一番笑うところは、人は自分の要望を全て知り得るという幼稚な認識。

  • マイクロソフトとインテルの寡占状態はコンピュータのユーザにとって不幸な事態であり、コンピュータを個人ユーザの手に取り戻すべきだという著者の主張が展開されています。

    個人ユーザのニーズは多種多様であり、それを知らないプログラマが作ったお仕着せのプログラムがわかりにくいものになるのは当たり前だと著者は言います。むろん、すべてのコンピュータ・ユーザがプログラミングを学ぶべきだというわけではなく、じっさいにプログラムを書く作業は「コーダ」という専門家にまかせてよいと著者は言いますが、コーダに依頼するここのユーザにも、プログラムの「設計」について学ぶべきだと主張しています。著者の「思想」は理解はできますが、現実的には少し要求レヴェルが高すぎるのではないかという気がします。

  • (1998.01.29読了)(1998.01.04購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    おしきせのソフトは役に立たず、稚拙なアイコンは指示の意味もわからない。古典的工業製品と同様に提供されるパソコンは本当に使えるのか?メーカーの姿勢、ユーザの現状を衝く痛烈大批判。

  • パソコンが使いずらいのは他人がプログラミングしたソフトウェアを使わされているからだと指摘、ユーザ自身によるソフトの自作を提唱。既存の業界の体質にも一石を投じる。ギャグを混じえながらもかなり辛らつな本。

  • [ 内容 ]
    おしきせのソフトは役に立たず、稚拙なアイコンは指示の意味もわからない。
    古典的工業製品と同様に提供されるパソコンは本当に使えるのか?
    メーカーの姿勢、ユーザの現状を衝く痛烈大批判。

    [ 目次 ]
    序章 本書の中心的な主張は「他人まかせにしないコンピュータ利用」
    第1章 ハードウェアはほどほどで十分
    第2章 ソフトウェア―その基礎的認識
    第3章 オペレーティングシステムの理解
    第4章 オペレーティング環境の社会形式
    第5章 ユーザ愚者視のユーザインタフェイス
    第6章 ネットワークでないネットワーク
    第7章 ドキュメンテーションの時代へ

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