天才になる! (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061493711

作品紹介・あらすじ

はじめての自伝
写真を取ったら、オレ、何もなくなっちゃうから。オレの人生って写真そのものだから。

「天才アラーキー」はいかにして生まれたか。破天荒な修業時代、超絶的写真論を語りつくす。

感想・レビュー・書評

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  • 2017/11/20 16:52:15

  • レビュー省略

  • アラーキー優しいから好きなんだよね。

  • アラーキーは、天才だけど、機を見るに敏なところが一番のように思える。

  • 天才アラーキーのインタビュー形式の自伝。
    天才って、自分で言い始めたのね。
    「自分で決めていくんだよ」って。確かに、人に言われるのを待っていたんじゃ人生終わってしまう。

  • あとがきの、アラーキー自筆の字体が、好き。元々、アラーキーの字には、味があって、好き。(11/8/9)

  • 左手で字を書くということに、私と全く同じ人がいた!と思いました。
    天才は人が言い始めるって本当にそうだと思う。見た目はただのおっさんなのに(笑)

  • とても面白かった。
    興味半分でデジタル一眼レフカメラを買ったはいいもののどうやったらいい写真が取れるのかわからず放置している自分にとってはいい写真を撮る、ということがどれだけ大変かを知る良い一冊になりました。

    感覚で撮っている、ということは変わらないようにも思うけど、それを必然に変えてしまうというかそれを言葉に落とし込める、思想、主張に出来るって言うのがすごいよなーとしみじみ思う。

    天才の所以というものを知れた気がする。信念をひしひしと感じた。このくらいの勢いで写真をやらなきゃだめなんだなああーと。とりあえず説明書を読んだらあとは撮りまくるしかないのだろうか。オレが目指している写真ってデジタルじゃ表現できないようにも思えてきたんだよなぁ。

    それと、アラーキーが天才になれたのは時代のおかげもあるように思った。それも必然ってことになるんだけれど、あんなに見ず知らずの人の顔を写真にとったり、電車内を撮ったりなんて今のご時世じゃ出来ないもんね。

    でも、最後の言葉はすごい共感できたな。
    絵画というものが写真が生まれてくることによって「絵・画」になった、というもの。絵というのは模写で戦うとしたらその対象そのままを映し出す写真に勝てるわけがない。そうしたら本当の絵画になるためには心で描かなければいけない。それこそが絵画の本質なんだ。

    同じように、写真とうのも現在のデジタル時代においてはプリクラなどの商品を筆頭に淘汰されているように思われる。だけれど、それこそが写真が「写・真」になるためのターニングポイントなんじゃないか。

    新しい何かが生まれてきたら、そこで淘汰されていくのではなくより本質に目を向けて掘り下げていくいい機会として捉えるのは良いことだと思う。

    そして、写真は小説だ~みたいな主張もすごく面白かった。抽象論っていうかこう観念的な、思想的な話題だったからついていくのが難しかったのであまり詳しく突っ込めないのが残念。

    総じて読み物としてはとても面白い作品でした。

  • [ 内容 ]
    「天才アラーキー」はいかにして生まれたか。
    破天荒な修業時代、超絶的写真論を語りつくす。

    [ 目次 ]
    1 少年のぶちん
    2 アラキの思春期
    3 電通修業時代
    4 アラキ大爆発!
    5 「天才アラーキー」誕生

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 『天才になる!』は、アラーキーこと天才カメラマン・荒木経惟の自伝である。自伝と言っても、インタビューをまとめたものなので、著者・アラーキーというより、話し手・アラーキーといった体裁の本だ。

    少年時代からの生い立ちや、電通での修行時代の話(特に入社試験の話は面白い!)、アラーキーの代名詞ともいえるエロティックでロマンティックな写真の話が満載である。本文の中にアラーキーの作品が所々に載っているのだが、「え?この写真載せていいの?」というようなキワドイ写真があったり、18禁だろコレって感じが、まさにアラーキーである。

    全体を通して感じたことは、当然写真の話が中心となるのだけれど、そんな中でもカメラマン・荒木経惟というよりも、人間・荒木経惟の物の見方であったり、人生の捉えかたが語られているような気がして興味深かった。

    写真の技術的なことや構図の話、レンズの話など、何をどのように撮るかなんていう専門的な話もあることはあるのだけど、面白いのは何故そういう風に撮ろうと思ったのかというポイントだったり、もっと、どうでもいい笑っちゃうようなきっかけだったりを熱く語る部分で、そのあたりを読んでいると、「あ、これが天才なんだな」と納得してしまうのだ。天才というのは作れるものじゃない。ましてや、なれるものでもないと思う。でも、なってしまったのがアラーキーだ。その辺のことについても本書で本人が語っている。「天才って普通は他人に言われるもんだよな」と。

    自分にハッパをかけて自分で自分のことを天才と言いつづけた。これがアラーキーの凄いところで、それがいつしか天才・アラーキーという愛称になり、そこにおいては天才という言葉の本来の意味さえ変えてしまえるパワーを持ってしまうのだ。

    迷いがない、躊躇がない、制御がない、そして、ロマンチックでエロチックでセンチメンタル。天才とはそういう資質を与えられた人のことを言うのだろうとこの本を読んでつくづく思った。なにか認められる作品を作ろうとか、何かを狙って創意工夫を凝らそうとかいう凡人の努力を天才は軽く超えていく。コレはイケるという確信を持って飛んでくる天才には誰も敵いはしないのだ。そして天才同士は戦わない。唯我独尊である。あの人を超えようとか、あの人には負けたくないとか思っている時点で凡人であり、天才はそんなことはどうでもいいし、気にしない。他人との争いを超越したところで勝負しているのが天才と呼ばれる人達なのだろう。

    その境地に達するには・・・なんて考えていることがすでに凡人である証拠かも知れない。天才になる一番の近道は、自分で自分のことを天才だと思い込むことではないだろうか。

    天才は生き方そのものが面白い。それが全てである。

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著者プロフィール

写真家。1940年5月25日、東京都台東区三ノ輪生まれ。1964年『さっちん』で第1回太陽賞を受賞。1971年『センチメンタルな旅』(私家版)を出版。「天才アラーキー」「写狂人」「写狂老人」などを名乗り『愛しのチロ』(平凡社)、『センチメンタルな旅・冬の旅』(新潮社)、『人妻エロス』(双葉社)、『往生写集』(平凡社)、『顔』(KADOKAWA)など、現在までに500冊近い著書を刊行。

「2015年 『楽園は、モノクローム。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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