- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061496552
作品紹介・あらすじ
知はいかに身体に宿るか。ウィトゲンシュタイン、ブルデューの彼方を探る論考。
感想・レビュー・書評
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ようやく田辺繁治『生き方の人類学』読了。
文化人類学者の視点から「実践コミュニティ」「正統的周辺参加」などの概念が意味づけられつつ、具体的なエスノグラフィーを分析するための概念として用いられていて、ふだん、学習論の文脈でのみこれらの概念を見ていた私に、あらためて、これらの概念の厚みを教えてくれる。第1章から第3章にかけて「実践知」から、「言語ゲーム」、「ハビトゥス」、そして「実践コミュニティ」へと至る理論的な整理が見られるのも、このような意味で非常に意義深かった。
事例分析としては、第五章のエイズ自助グループのエスノグラフィーが面白い。レイブ&ウェンガー『状況に埋め込まれた学習』の、アルコール中毒症者の自助グループと比較しつつ見ると、周辺→中心とは異なるかたちの、「学習」の概念化の可能性について考えさせられる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[ 内容 ]
知はいかに身体に宿るか。
ウィトゲンシュタイン、ブルデューの彼方を探る論考。
[ 目次 ]
序章 実践とは何か?
第1章 実践知の系譜
第2章 実践を生みだす母胎―ハビトゥス
第3章 実践コミュニティ
第4章 儀礼における実践―北タイの霊媒カルト
第5章 苦悩のなかの実践―エイズ自助グループ
第6章 アイデンティティと生き方
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[ 参考となる書評 ] -
知慮のある人は自分にとって良いこと、ためになることついて部分的だけではなく、全般的な意味で思量にたけた人をさしている。
占い、カルト、マッサージなどの事例も多々ある。