モナ・リザの罠 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498389

作品紹介・あらすじ

ダ・ヴィンチの「仕掛け」を知的に読み解く。人気番組「世界一受けたい授業!!」で話題の美術案内人が誘う"芸術=興奮"ワールド。

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚新書
    請求記号:723.37||N
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  • ダヴィンチの凄さ。

  • 名画の代名詞「モナ・リザ」に関する評論。この名画に関しては、科学者により色調を復元したとされるものが発表されたり、ダ・ヴィンチがもともと描いていたとされる背景に柱のあるものがクローズアップされたりと、本書に記述されていないような事柄が定期的に話題になるが、「モナ・リザ」が名画であるが故に広く浸透し当たり前になってしまい、本来もっている凄さに普通の人は気付かないという点は、今後いかなる新情報が追加されようと変わらないだろう。その辺りを上手に説明してくれる。本書に改訂増補版があるのを後で知った。

  • パリでモナリザを見る前の、勉強のために読んだ。ダ・ヴィンチの天才性と、モナリザの芸術史上の意義がよく分かった。

    ダ・ヴィンチ作と思われていたグロテスクな絵画をきっかけに結びついた、モナリザとファムファタール、ダ・ヴィンチが先鋭的だった、北と南の要素、科学的思考をもって描いた背後の風景、モナリザに本来あった可能性のある柱、モナリザによって初めて誕生した人物画、モナリザのタッチ。

    ただの人物画なのに、これ以上ないイデアのような誰でもない人物、それを構成するあの不思議な微笑と背景。その謎の一端に触れることが出来た気がする。実際に鑑賞するのがとても楽しみになった。

  • 全然読みやすくて、分かりやすかった。
    モナリザについてだけど、ダヴィンチのことや、当時の絵画の常識など内容は盛り沢山。
    最後まで飽きずに読み終えた。
    ダ・ヴィンチ・コードが好きなんだけど、これ読むと見方変わったな~。
    天才ダ・ヴィンチの孤独。
    果てしなくモナリザをこの目で見たくなる。
    ルーブル美術館行きてー‼

  • モナ・リザにまつわる雑学・入門書。これまでのモナ・リザ論がどんな影響を受けているのかを紹介、それを踏まえて自分なりのモナ・リザ鑑賞ができるよう手助けしてくれる。

    モナ・リザについてのあれこれも面白かったが、ミケランジェロがラオコーン発掘に居合わせたというエピソードが興味深かった。
    個人的な話だが、発掘に影響を受けたとみられる晩年の作品(岩盤から個人の肉体が切り出される)が、後世の自然権成立前夜のイメージと重なったからかもしれない。

    また、著者に感銘を与えたという若桑みどりさんの言葉は、私自身の心にも響くものがあった。
    「確かにヴァザーリの記述には<事実>に反することは多いですから、それを<虚構>と批判することはできるでしょう。ですが、大切なのは、ヴァザーリがその<事実>に反する<虚構>をもって描こうとした、<真実>の方にこそあるのです」 p96

    確かにそうだなあ。
    それが嘘か本当かという事は、それが与える影響から言って大事なのは間違いないが、嘘だとわかったからといって、そこで話が停止してしまうのはもったいない。それをもって描こうとしたものは何だったのか、本意を汲んでこそだと思う。

  • 絵画の魅力に少し触れることができた。時代背景などを知ることによって見方も変わるのだな。

    自分には残念ながら絵を描く才能がない。絵を描ける人を尊敬する。

    鑑賞の仕方を色々と探りたい。

  • モナ・リザという字が目に入ってつい手にとってみた本。
    西岡さんのことは知らなかった;
    ちょっと小難しい単語もあったけど、面白いテーマですぐ読み切れました!今度からこういう美術系の本もチャレンジしてみようと思いました。
    ちなみに一番印象に残った言葉は「ファムファタル」!笑

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著者プロフィール

多摩美術大学名誉教授・版画家

1952年生まれ。柳宗悦門下の版画家森義利に入門、徒弟制にて民芸手法の型絵染を修得、現代版画手法としての合羽刷として確立。日本版画協会展、国展で受賞(1977・78)、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ五十周年展(2006)に招待出品。作品が雑誌「遊」(工作舎)に起用されたことを機に編集・デザインに活動の幅を拡げ、ジャパネスクというコンセプトを提唱。1992年国連地球サミット関連出版にロバート・ラウシェンバーグらと参画、2005年愛知万博企画委員。著書『絵画の読み方』(JICC)、『二時間のモナ・リザ』(河出書房新社)等で、今日の名画解読型の美術コンテンツの先鞭をつけ、「日曜美術館」等、美術番組の監修を多く手がける。著書多数、全集「名画への旅」、「アート・ジャパネスク」(共に講談社)を企画、共著にシリーズ「公共哲学」(東京大学出版会)がある。

「2024年 『柳宗悦の視線革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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