現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498679

作品紹介・あらすじ

時代と建築家の試みを読み解く斬新な視点を提示。

感想・レビュー・書評

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  • 森美術館で開催している「建築の日本展」の予習のために。概説書みたいな感じで素人にもわかりやすく、写真もたくさんあるので楽しく読めた。一口に建物といってもいろいろな性格のものがあるんだなあと、今まで素通りしてい身近な街中の建物に目を向けてみようという気になった。

  •  ひとつひとつ短く、わかりやすくまとめられているが、理解しようとしたら、たくさんの本を読まなければならず、これだけで理解したとはいえないのかも。導入的に読むといい?

  • ふむ

  • 現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉
    (和書)2013年07月12日 16:18
    講談社 五十嵐 太郎


    現代建築ってどう見たら良いのか途方に暮れるものだと思っていた。

    この人はそういうものがある考え方にそってあるのだということを示してくれる。そういった考え方や理念が良いかどうかの判断は先ず必要がなく、どういった考えとはいかなるものかを示していてそういった部分は明解で読みやすい。

    そこから現代建築を考え判断すればいい。嫌いなら嫌いでもいいということらしい。

  • 16章のそれぞれが特徴的で幅広く、色々な建築に関するテーマを取り上げていて、微細な点、全般的な点、公共施設、住宅、ゴシックなものやデコライティブなもの、ビルディング、神社、寺院、廃墟、コンビニなど様々なものを取り上げて網羅していて入門として読みやすい。
    特に、通常建築の本であったらそんなに取り上げるだろうか?というテーマもあって面白かった。桂離宮からパワードスーツ、モビルスーツにも触れられる。人が住み活動する箱である家という概念をとっぱらって、スーツ型の住宅、という新しい概念は発想として面白い。その話題でハインラインの「宇宙の戦士」を挙げてくれるところが、またいい。
    一方で、実物を観たことがないことで、理解しきれない部分があるだろうことが残念。それでも今後現代建築を観る機会があったときに、その観方が大きく変わるかもしれない。今後どこかに行ったとき、建物自体にもこれまでより興味を持てそう。

  • 180512 中央図書館
    若手の建築家(東北大)の人。この分野で語られる「用語」の手軽な入門書という趣。日本の建築家を主に紹介している。

  • 第1章の「形態と機能」から最終章の「透明性と映像性」まで、現代建築を読み解くための16のテーマが選ばれ、著者自身の建築の見方が語られています。

    第7章の「身体」では「建築少女研究会」のイラストが取り上げられたり、第8章の「日本的なるもの」では藤森照信の「ヤバンギャルド」を現代の建築シーンの中に位置づけていたりしており、おもしろく読みました。もちろん体系的な建築史とはまったく違う構成で、著者自身の見解が自由に語られているのですが、それでも16の視点を通して現代建築の主要なテーマが描き出されており、きれいにまとめられているように思います。

  • 建築に興味があり平素はただ漫然と写真を眺めていたのだけれど、そろそろ体系的に学んでみたいと思いとっかかりにしたく購入。古代から現代まで、数多くの建築や建築家、果ては文化、哲学まで幅広く書かれた良書。引用された例については少ない行数で触れるにとどまるものも多いので、興味のあるものはひとつずつ調べて行くことにしよう。普段はしないのだけれども、この本にはアンダーラインや書き込みをバシバシして自分のノートとする事にした。新書は手軽だからそんな使い方をしてもいいかな、と。知識の扉としてとてもいい本だと思う。

  • 大型ショッピングモールイオンの構造について興味がわいた

  • 筆者なりの視点と言葉で現代建築に関して近代やそれ以前の話を絡めながらとても分かりやすくまとめられた本。本の中で様々な論考や書籍が引用されるんだけど、とても明快な要約でさらっと触れてくれている。そのおかげで議論の中での引用の立ち位置がよくわかるようになっている。一方で、本の詳細な内容や受け止め方は自分で読まないとわかりようがないので、本書で立ち位置を理解した上で個々の本を読んでいくととても過去から現代への建築の流れが分かるのだろうと感じた。
    筆者が批評家だからなのかは分からないけども、とても客観的に書かれている(とは言っても所々に、はたまた全体の編集に批評家の主観は現れている)ので、あまり知識のない人にとってとても勉強になる本でした。

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著者プロフィール

1967年パリ生まれ。東北大学大学院工学研究科教授。博士(工学)。建築史・建築批評。1992年東京大学大学院修了。ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展2008日本館コミッショナー、あいちトリエンナーレ2013芸術監督。
主な著作に『過防備都市』(中公新書ラクレ、2004年)、『建築の東京』(みすず書房、2020年)、『様式とかたちから建築を考える』(菅野裕子との共著、平凡社、2022年)がある。

「2022年 『増補版 戦争と建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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