中世の光と影 上 (講談社学術文庫 205)

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著者 : 堀米庸三
  • 講談社 (1978年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061582057

中世の光と影 上 (講談社学術文庫 205)の感想・レビュー・書評

  • 本書を貫く大テーマは、「ヨーロッパとは何か」という問題である。著者は、古典古代の国家や文化にヨーロッパの固有性を求めるのではなく、ゲルマン人の侵入以降の歴史がヨーロッパが成立するための重要な要素として捉えながらも、封建社会の成立をその決定的要因と見ている。そのため、この上巻では、いわばヨーロッパ成立の前史が扱われているといってよいだろう。ローマ世界の崩壊から東ローマ帝国とローマ教皇の角逐、その中で登場してくるゲルマン人、そして地中海沿岸を破竹の勢いで制覇していくイスラーム勢力の様子など、ヨーロッパ世界が成立するための諸条件を簡潔明快に叙述していく様は、さすがは中世史研究の大家と思わせる。

  • ヨーロッパ、特に西欧という概念がいかに形成されていったかという、大学で歴史学の講義をとらなければ詳しく知る機会のなさそうなテーマについて紐解いてくれる本書。読み物としても面白かった。

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