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- Amazon.co.jp ・本 (926ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061583900
感想・レビュー・書評
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本書の指す「現代」とは、二十世紀以降のことらしい。確かに十九世紀仏文学といへば百花繚乱、世界を代表する文学者を多く輩出したのであります。
従つて十九世紀仏文学については、概観する書物も多く充実してゐるのですが、一方二十世紀(特に第二次大戦後)の仏文学については、単品はともかくそれを俯瞰するかたちで述べるものが目立ちません。
少なくともわたくしが学生であつた時分はさうでありました。
そこで本書。1981年の初版だから既に30年以上前なのですが、画期的な書物ですよ、これは。
実は仏文科学生だつたわたくしも本書を愛用してゐました。何かと重宝します。ユウスフル。
ロマン・ロランからル・クレジオまで何と75名の文学者を収録してゐます。堂堂928頁のヴォリューム。事典の名に相応しいと申せませう。
作家一人につき、その簡略な評伝、評価、そして代表作の梗概で構成されてゐます。この梗概がまた良く出来てゐる。編者の一人である佐藤朔氏も述べてゐるやうに、梗概を書くといふのは大変な作業でありませう。労作とはかかる書物のことを指すのでせう。
あたまから読んでも良いし、事典らしく必要な箇所をまづ引いてみるのもよろしからうと。巻末の参考文献や年表も嬉しい付録であります。
残念ながら現在は絶版。しかし入手方法はあると思はれるので、興味の有る向きは調べてみてください。自分でね。
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