- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061587878
感想・レビュー・書評
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まとまりはいいのかもしれないが、所詮この厚さでは西洋哲学史を掘り下げて振り返ることはできない。
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とても読みごたえがあった。高校時代に悩みを通して哲学に心惹かれ、カントの乱読から入り、プラトン、レヴィストロース、西田幾多郎と恥ずかしいほどの直感任せで、哲学が何たるかも10年ほど分かっていなかった時も無駄だとは思っていない。世界での異文化経験と宗教世界への没入と、教育分野への従事によって拡がった風呂敷の端々を手繰り寄せるように、だんだんと一つのものへと収斂されてくる過程を感じているからである。西田幾多郎の哲学概論を読みそれでも哲学の全容と目的としていることが分かり、今回の通読によって歴史との関わりを深く知ることができた。
本書の内容にはあえて触れず、しかし今後の哲学の進むべき方向性に希望を一片抱いたところで終了である。付箋だらけなのでもう一度、必ずもう一度は目を通したい。
12/2/23 -
わかりやすい!
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目 次
まえがき
第1章 古代前期
1 古代ギリシアこそ西洋哲学の源泉
2 ソークラテース以前の哲学
3「汝自らを知れ」―ソ-クラテースを中心とする対話篇
4 魂が神の国を見ていたこと―対話篇『メノーン』
5 偉大なことは狂気によってのみ生ずる―プラトーンの書物のなかから
6 哲学の原型をつくろうと努力した哲人たち
第2章 古代後期
1 実体といわれるものは何か―アリストテレースの特色
2 実践哲学とその学派―ヘレニズム前期
3 宗教哲学と4人の学者―ヘレニズム後期
第3章 中世
1 中世は暗黒であったか
2 ダイナミックな時代としての中世
3 教父の時代―理論的に教会を守った人
4 ニッサのグレゴーリオス―ギリシア教父
5 アウグスティーヌス―ラテン教父
6 大学の問題―中世の偉大な制度とアラベール
7 トマス・アクィナス―中世最大の大学的な哲学者
8 個について考えた人びと
第4章 近世
1 ヒューマニズムの時代
2 フィレンツェのプラトーン・アカデーミア
3 自然科学の中心地・パドワ
4 16世紀のヒューマニズム
5 17世紀の哲学(1)―デカルト、ホッブス、パスカル、スピノーザ
6 17世紀の哲学(2)―ライプニッツ、ロック、バークリー、ヒューム
第5章 近代
1 大陸合理論と英国経験論の統合―ルソーとコンディヤックの思考実験
2 近世哲学を近代につないだ哲学者カント
3 カントの三批判書―『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』
4 ドイツ観念論―フィヒテ、シェリング、ヘーゲル
5 人間への志向回帰―シェリング、キェルケゴール、フォイエルバッハ、ヴィーコ、ニイチェ
第6章 現代
1 20世紀初頭の哲学
2 新倫理学の台頭 -
この人の知識やばい
ボクには記号だらけの世界 -
読了
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西洋哲学の変遷がじつに丁寧に解説されている。出版は古いが、西洋哲学の歴史を全体的に知るのにとっても役立った本。細部は難解なはずだが、とにかくその要点をわかりやすく噛み砕き、かつ高レベルのままコンパクトに読めるということにある意味感動。著者はイタリア思想に造詣が深いようで、日本ではマイナーなイタリア哲学者も幾人か解説しているのもうれしい。
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博識です。この本はすごくよかった。
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