日本文学史 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061590908

作品紹介・あらすじ

文芸作品の内なる表現理念=「雅・俗」の交錯によって時代を区分したところに本書の不滅の独創がある。健康で溌溂とした「俗」を本性とする古代文芸、端正・繊細な「雅」を重んずる中世、また古代とは別種の新奇な「俗」を本質とする近代。加えて著者は、日本文学を「世界」の場に引き出し、比較文学の視点からも全体的理解に努める。長く盛名のみ高く入手困難だった「幻の名著」の待望の復刊。

感想・レビュー・書評

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  • タイトル:学校では教えてくれない日本文学史
    作者:清水義範
    ※検索しても見つけきれなかったので本作に仮で記載


    日本文学の歴史をざっくりと知りたいなー…と思い見つけた本作。

    いやー、めちゃくちゃ分かりやすくて良い本だったな(笑)
    大枠で流れを掴みたいって目的にビタっとハマってる感じ。

    YouTubeとかで調べてみたりもしたけど、本業で文学に携わられている方の本の方が情報量があるし、分かりやすくて理解が早かったように思う。

    以下、本作の内容+自分の解釈&補足も入れて分かりやすいようにまとめる。

    あとは、コレを軸にして各作品を実際に読みながら理解を深めて行こうかね…(´∀`)

    <まとめ、考察>
    ・奈良時代、712年、古事記、太安万侶、現存最古の歴史書、神話と伝説と歴史をごちゃ混ぜにして聖徳太子までを描く、女性っぽいと評される日本文学の中では骨太な本、筋・ストーリーがしっかりしている、自分たちの民族がどのようにして生まれて文化を築いてきたかという神話を持っていることは自信と余裕に繋がる

    ・平安時代、1008年、源氏物語、紫式部、世界的に見ても見事な構成と完成度、光源氏のモテモテ長編小説、この時代に昼ドラもビックリの骨太&ドラマチックなストーリー構成が魅力、自分の父の妻と密通し罪の子をなす、そして最終的には自分も同じ目に遭う、等々

    ・また、源氏物語では男女が短歌のやり取りをするのが特徴、短歌のやりとりは現代で言うメールのやり取り、日本人はメールが好きなのはここを起源にしているのではないか、確かに分かる気がする(笑)

    ・平安時代、1001年、枕草子、清少納言、日本第一号の随筆であり、今で言うエッセイ、思いつく端から美的センスの見本帳のような作品、以後の日本のエッセイもこの祖に強く影響される、筆者曰く随筆とはセンス自慢らしい(笑)

    ・鎌倉時代、1212年、方丈記、鴨長明、日本第二のエッセイ文学、主題を「人の世は無常であり、はかない」としそれを伝えるために全体の構成が組まれる、世の中は儚いので世捨て人の生活(今の自分の)が幸せなのでは?的な作品

    ・鎌倉時代、1310年、徒然草、吉田兼好、おっさんが思いつくままに世間をボヤくスタイルで書く、現代のエッセイの方向性を決めたのは本作、今で言う「喝」的なやり口(笑)

    ・鎌倉時代、1240年、平家物語、琵琶法師が語ったものをまとめたもの、日本の二代軍記文学の1つ、一度は反映した平家一門の滅びを描きながら、滅びの美と悲しみを主眼としてストーリーを展開する

    ・室町時代、1370年、太平記、作者不明、日本の二代軍記文学の1つ、エネルギッシュな勧善懲悪の大衆劇

    ・江戸時代前期、1702年、奥の細道、松尾芭蕉、日本の紀行文学の最高傑作、紀行文であると同時に、俳諧の神髄にまで読み手を導く芸術論の書でもある

    ・江戸時代前期、1682年、好色一代男、井原西鶴、「一般人が主人公」の恋物語を始めて書きコレが大衆文学の走りに、今までは上流階級のものだった文学が初めて町人という一般人にも親しまれるようになった時代、そういった意味で「大衆」が付く、「源氏物語」をパロディーしている

    ・江戸時代前期、1703年、曽根崎心中、近松門左衛門、歌舞伎と浄瑠璃で厳密に言うと小説では無い、井原西鶴と同じく一般人が主人公を描いたという点で大衆文学の走り、ちなみに浄瑠璃は人形劇

    ・江戸時代後期、1802年、東海道中膝栗毛、十返舎一九、滑稽本、旅行記だが言葉の悪ふざけを楽しむ、軽薄な江戸っ子の主人公二人が、まるでゲームのように洒落や皮肉や掛け詞で遊んでいる様子を笑って読む本、日本初の職業作家、著作料だけで生計を立てたプロ作家

    ・この時代、洒落本(遊里でモテるためだけのハウツー本)が流行ったらしい、いわゆる現代のホットドッグプレス(もはや死語)的な存在か、そんな本があったこと&時代が変わっても人間が考えることって変わらないんだなと思うとウケる(笑)

    ・明治時代、1887年、浮雲、二葉亭四迷、写実主義、言文一致(今まで異なるものであった文語と口語を一致させた文章で小説を書きましょう)の活動の走り、坪内逍遥も同様、小説家になると父に告げたときに「くたばってしめえ」と言われてことに由来にこの名前になったとのこと

    ・明治時代、1905年、吾輩は猫である、夏目漱石、反自然主義、この人物が現代の文章を完成させた、司馬遼太郎曰く「一つの文章で日米貿易摩擦についての社説を書くこともできれば、自分の感情を小説にすることもできる」とのこと、1905年の小説が現代語訳無しで今の中高生が笑って読めるという事実は驚異的なこと、「だ」、「である」体の確立、江戸は町人文化、今まで学がなかった人にまで文学が広がったことが大きい、明治は質へと移行した

    ・明治時代、1890年、舞姫、森鴎外、ロマン主義、もう一人の明治の大文豪、軍医としても活躍、和文調と漢文調をミックスした雅文体と呼ばれる知的で美しい文章、筆者曰く「真面目すぎる」作家らしい、後半の作品は難解過ぎてなかなか売れなかったらしい(笑) 

    ・明治時代、理想主義+ロマン主義、理想主義は樋口一葉・幸田露伴等、ロマン主義は森鴎外、登場人物みんな善が理想主義、みんな善では無いけどロマンがあるのがロマン主義

    ・明治時代、蒲団等、国木田独歩、田山花袋、島崎藤村、自然主義・私小説、漱石&森鴎外の逆を行く自然主義・私小説の台頭、偉いエリート作家が逆に本音を晒して告白するという形が「これが人間の真実だ、文学とはこういうものなんだ」というカタチで一部にウケる

    ・明治時代、1910年、雑誌「白樺」の白樺派が台頭、武者小路実篤、志賀直哉等、学習院卒のおぼっちゃま文学、生きるってなんだろう?を問うた文学、筆者曰く、文章は美しいが思想が無い、世間とかけ離れている、根底に優越感を持っている男の苦悩には説得力がない、とのこと(笑)

    ・明治、大正時代、1915年、羅生門、芥川龍之介、新思潮派、「新思潮」は東大のインテリ集団の作家志望の学生による雑誌、今昔物語集のように、本歌取りの形式で小説にすることが多い、時が流れても古びることのない、ある種の永遠性を持った作家

    ・明治、大正時代、1925年、痴人の愛、谷崎潤一郎、耽美派でエロい、変態だけど圧倒的な筆力、そして文章の美しさを持った偉大な文豪、根本は母恋しの自信家で女性崇拝を一生描き続けた、筆者は無類の谷崎潤一郎ファンらしい(笑)

    ・明治、大正時代、1926年、伊豆の踊り子、川端康成、新感覚派、日本初のノーベル文学賞作家、と同時に超変態、伊豆踊り子はロリコン文学、東大の教養課程に通う主人公が14歳の旅の芸人一座の踊子にハマるという話、筆者曰く「谷崎は自分の嗜好を絢爛たる物語にして読者をそこに引きずり込んだ、川端はなんとなく美しい物語になっているのだが、何をよしとしているかどうもよくわからん」とのこと(笑)

    ・特に明治時代は「〜派」が色々と登場してくるけど、ざっくり分けると「理想を描く派」と「現実を描く派」があるという理解で良いような気がする

    ・昭和時代、1929年、蟹工船、小林多喜二、プロレタリア文学の台頭、筆者曰く「労働者のための運動の一環としての文学、政治パンフレットは文学ではない」とのこと(笑)

    ・昭和時代、1948年、人間失格、太宰治、無頼派、私小説を新たな地平にまで高めた人、女性的な文体、文章の名人であり、どんなことでも物語にしてみせる才能、ただ繊細すぎる神経のせいで書けることが限られており、生涯にわたって巨大なきまりの悪さを抱いて生きた人

    ・昭和時代、1956年、金閣寺、三島由紀夫、戦後最大の文豪、天才の文学、技巧と修飾性に満ち満ちている、金閣寺は作品としても圧倒的

    ・筆者曰く、日本文学は私小説のルートに入ってしまっただけに、世界とは少し路線の異なるルートをたどって気しまったのではないか、とのこと

    ・昭和時代、戦後、1955年、太陽の季節、石原慎太郎、芥川賞を受賞して社会現象に、有産階級の青年のニヒリズムと性を描く、不良の文学だと非難する保守派もいたが、圧倒的に新しいという価値もあった、兄の石原裕次郎がその小説を映画化した作品でデビューしたことでも有名、太陽族もここから

    ・昭和時代、戦後、1958年、飼育、大江健三郎、こちらも芥川賞、大いに寓話的であり、奇妙なビジョンに満ち満ちている、きらびやかなフィクションに見えるが、元は私小説、世界に通用する形で語られた日本独自の世界に通用する私小説

    ・昭和時代、戦後、井上ひさし、直木賞でスタートした作家、日本文学史に大きな足跡を残した人物、小説も有名だが人形劇「ひょっこりひょうたん島」の脚本家としても有名

    ・昭和時代、戦後、 1979年、風の歌を聴け、村上春樹、翻訳小説のような文体で、サブカルチャーのように身軽に、心地よい夢のような小説をつむぎ出せる、ノルウェイの森の売れ方は昭和末期の事件のようですらあった、売れ方が文学的現象というよりも大きな社会現象レベル

    ・丸谷才一曰く、日本文学は伝統的に3パターンがやって来ている、今の作家に当て嵌めると、実験的に新しい文学を模索しているのが村上春樹であり、私小説をやっているのが大江健三郎であり、プロレタリア文学をやっているのが井上ひさし、とのこと

    ・主に純文学の系譜であったが、大衆文学も価値があるものであり、その中でも時代小説(歴史物)、推理小説、SFについて言及する

    ・歴史物には2パターン、時代小説と歴史小説、時代小説は「侍のいなくなった明治時代以降に、侍のいた時代を舞台にして書かれた小説」、歴史小説は「歴史上の実在の人物を主人公にして、その業績や運命を描くもの」

    ・司馬遼太郎、歴史小説を確立した国民的作家、竜馬がゆく、坂の上の雲等、だんだんに日本のあり方を考える文化人のような感じになっていった人

    ・推理小説、ジャンルを確立したのはアメリカの作家、エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」、日本だと江戸川乱歩が確立、推理小説の定義は江戸川乱歩曰く「主として犯罪に関する難解な秘密が、論理的に、徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とする文学」、明智小五郎を誕生させたのもこの人、本格物と俗物者両方を書けた人、推理小説が今もこの2パターンあるのはこの人の功績なのかもとのこと、ちなみに戦前は「探偵小説」だったが、常用漢字の中に「偵」の字が無かったので変更された、超能力系は「論理的に」に反するのかと

    ・推理小説、松本清張、「社会派推理小説」を確立して推理小説を広く大人の読み目にした、単なる謎解きだけの推理小説ではなく犯罪の背後にある社会のゆがみや人間の欲望をさらけ出す手法

    ・SF、サイエンス・フィクションの略、空想科学小説と訳される、柴野拓実が日本SFの母

    ・筆者曰く、世界文学集に入れると5人選ぶとしたら、紫式部、夏目漱石、井原西鶴、谷崎潤一郎、大江健三郎、とのこと

    ・古典を読むのは良いが、いわゆる「現代語訳」ってのは当然文章が変わってしまっているわけなので、ちょっと意味合いが変わっているのかな?という気もした、文の美しさとかは分かりにくいのかなと

    ・当たり前だが、この本も作者の好み・思惑が入っているので、コレ以外にも情報を仕入れながら+自分の感覚で確かめて行った方が、全体をフラットに理解できる気がした

    ・筆者の好み(というか今まで読んできた作品に)により、女性の文学はほとんど入っていないとのこと(笑)

    ・読みたくなった作品は、源氏物語、枕草子、徒然草、奥の細道、好色一代男、吾輩は猫である、痴人の愛、伊豆の踊り子、金閣寺、飼育、あたりかなぁ…

    <内容(「BOOK」データベースより)>
    「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の……」「つれづれなるままに、日くらし、硯にむかひて……」など、授業で暗記させられた人も多い名作の数々。
    これら日本文学を一冊で語るなど、到底不可能な話なのだが、本書はそれを思い切ってやってしまおうというもの。
    『古事記』は日本人の原型の文学、敬語表現で書かれている『源氏物語』の不思議、『徒然草』はジジイの自慢話!? 紀行文学は悪口文学、漱石は現代の文章を創った、川端康成は変態作家? など、『古事記』から村上春樹まで日本文学史をザックリ大づかみ。
    その作品を読んだことのある人にとっては、あそこは面白かった、と合点してもらえる、読んでいない人にとっては、そんなにいいのなら読んでみようかな、という気がしてくる、日本文学の入門の入門書。
    清水流、絶対眠くならないエンターテイメント日本文学史12講義。
    『身もフタもない日本文学史』を再編集。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ksk84さん
      ISBNで検索してみて
      978-4569760773
      ksk84さん
      ISBNで検索してみて
      978-4569760773
      2021/09/14
    • ksk84さん
      猫丸さん
      出てきましたー‼︎
      ありがとうございます(^^)
      ワード検索でも出てこなかったので、諦めていました…
      というか、ワードで出てこなく...
      猫丸さん
      出てきましたー‼︎
      ありがとうございます(^^)
      ワード検索でも出てこなかったので、諦めていました…
      というか、ワードで出てこなくても捕まるパターンもあるんですね(´∀`)
      2021/09/14
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ksk84さん
      不思議ですよね、複数ワードで検索しても出ない時は出ない。ISBNでもヒットしない時もある。そんな時は嗚呼って感じ、、、
      取り...
      ksk84さん
      不思議ですよね、複数ワードで検索しても出ない時は出ない。ISBNでもヒットしない時もある。そんな時は嗚呼って感じ、、、
      取り敢えず良かった。。。
      2021/09/15
  • 『古文の読解』の(というと、研究者っぽくないのだけど)小西甚一の文学史。
    日本文学史なら、いわゆる参考書から何からたくさん出てはいると思う。

    けれど、ある意図を持って編まれる文学史には、ただ時代と作品が並べられるだけの単語帳的文学史より、ずっと貴重なように思う。

    「七世紀の中ごろよりあと、和歌的世界に「個人の抒情」が成長してきたことは、見逃せない意味をもつ。額田女王において、個人の抒情は、すでに高度の表現となっている。集團の共同感情を代表してうたいあげることが公的といえるならば、個人が自分の心情をのべることは、私的といってもよいだろう。」

    「仮名文による文藝は、まず下流貴族の男性たちによって試みられ、それが同じ階級の女性たちに浸潤したのだとは考えられないであろうか。」

    「十二世紀から十三世紀にかけて、物語がみじめに没落していったのに、歌だけがこのように隆盛をかかわめたのは、公家たちによって、歌こそ本当の文藝だと意識されていたからである。」

    「人生の事実を全体的にこまごまと書いてゆくのが「物語」なのであって、ある角度から切り取った中心的な構想にまとめてゆく「小説」とは本質を異にする」

    「西洋的な精神は、これまで無かったもの、これからどうなってゆくかわからない無限性に、日本人の眼を開いてくれた。従来の意識からは醜悪としか見えないような在りかたまで、価値あるものとして追求されるにいたった。それは、従来の「雅」に対して、まさしく「俗」なるものである。しかも、古代の純日本的な「俗」とは性質の違った、別種の「俗」である。」

    巻末のドナルド・キーンの解説も、よく本書を読まれているなあと感嘆した。振り返りの出来る解説で、良かった。

  • 日本文学の特徴を「俗」と「雅」に分類して、その変遷を読み解いたのが本書。著者の文章は非常に読みやすく、大学のゼミの授業を受けているような、懐かしい気分にさせられる。

    巻末のドナルド・キーン氏の解説を先に読めば、より理解が深まったに違いないと思わせられた。

  • 日本文学の歴史を雅と俗を中心とした区分に分類。古代=俗、中近世=雅、近代以降=別種の俗。古代における俗なる表現は純粋に日本的表現。文芸の流れがどのように変転しても、根底が変わることがない。普段は表面上にあがらないが、上層文芸が動脈硬化を起こすとき、そこからわき上がって新生の契機となる。という説。単なる概説ではなく、日本文学の本質を独自の視点で指摘した好著。

  • これは名著。
    ドナルド・キーンの本著との出会いを喜ぶ解説の気持ちがよくわかる。今の日本人に日本文化をここまでドライに突き放せるだろうか。日本大好き、日本ってほんとに凄い、ってばっかり根拠もなく言ってるバカテレビが作った自覚のないレイシストから百億光年くらい遠いところにある。
    日本の雅は、本居宣長風に言えば、漢意によって形成されてる。国風文化すら、ものすごく中国的だ、ということ。
    つまり、「中国を真似てる時代」と、日本風に戻るのではなく、「自分たちなりの中国発想で自分たちなりに発想する時代」が続いていく。
    OSはあくまで中国で、日本はソフトウェアだけ変えてきたのだろう。
    そのOSは本居宣長にもやまとごころに戻せなかったし、結局、変更させられたのは西欧化だけ。
    つまり、やまとOSは、大化改新、天武あたりに中国OSに切り替わって、そのあとは西欧OSがくるまでずっと中国OSだった、ということ。
    しかもそのあと微調整して北米OSになるんだよなぁ。
    でも、本居宣長のいうやまとごころって、弥生以降のものだろうから、やっぱり大陸的なんだよなー
    ほんとに原日本的なものって、縄文の感じで、それがかぶいたりバサラだったり漫画太郎やギターウルフやボアダムスなんじゃないかと思ったりする。

  • ドナルド・キーン氏が絶賛していたので手に取りました。60年以上前の著作とは思えないみずみずしさを保っていることに驚きました。柿本人麻呂の歌が天武天皇の壬申の乱での英雄的行動を目の当たりにしたことから生まれたとか、源氏物語の登場人物は「行為」としての罪よりキリスト教の原罪めいた意識の中にいるとか、西行の歌は白楽天を思わせる、などなど、刺激的な目を見開かされるような私見が盛りだくさん。推理小説もしくは現代社会論を読んでいるような文学史でした。
    そうそう、先日読んだ西山厚先生の「仏教発見!」でも印象に残った道元の「正法眼蔵」が空前絶後の表現力と称賛されていました。これはいつか読まなくちゃ。

  • 高校生?
    しかし読み終えた記憶なし

  • 2017/01/26

  • カテゴライズすることで文学史がとてつもなく理解しやすくなる。文学史入門者必読書。

  • この人の文章はなぜかとにかく読みやすい.
    するすると読み進めることができる.

    日本の文学が,時代時代の背景の中で,何を志向してきたのかということがよく分かる.
    名作名著とその評価が知れるだけでも知識のない私にはありがたい.

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