本を読む本 (講談社学術文庫)

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制作 : 外山 滋比古  槇 未知子 
  • 講談社 (1997年10月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061592995

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本を読む本 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

  • とても有意義な本だった。確かに「本を読む技術」というのは、誰かに教わったことがない。だから、この本で「技術」として述べられていることは、今まででてきているものもあるかもしれないし、できていないかもしれない。できていることも、いつもやっているとは限らない。そもそも、そういうことを意識して読んだことがなかった。だから、本を読むにもやはり技術があり、その技術を使って本を精読することの大事さを気づかせてくれたという点で、とても有意義だった。
    ただ、この本は、どんな本にも読む技術が必要とは言っておらず、一番最後の章に書かれていたように、「精神を啓発する本」に出会った時に、この本に書かれている技術を駆使して読みこむべきであるとしている。これにも共感できた。とにかく冊数をこなすということでただ上っ面をなめればよいという読書もどうかと思うし、かと言って、本の軽重を無視してとにかく精読しなければならないというのもどうかと思うし、自分が本から何を得たいのかによって、有効に読み分けられるように、一層意識していきたいと思う。

  • 1940年に米国で発表された、読書術の古典である。1978年に日本語訳され、1997年文庫化された。
    勝間和代のベストセラー『効率が10倍アップする 新・知的生産術~自分をグーグル化する方法』(2007年)に取り上げられて、改めて注目された。
    本書で述べられている読書法は、読書のレベルを以下の4段階に分類し、徐々に高度化していくべきというもので、それぞれの段階における方法論が細かく述べられている。
    ◆「初級読書」・・・読み書きのまったくできない子供が初歩の読み書きの技術を習得するためのもの。
    ◆「点検読書」・・・一定の時間内に割り当てられた分量を読むためのもの。
    ◆「分析読書」・・・時間の制約なく、徹底的に読むためのもの。
    ◆「シントピカル読書」・・・1冊だけではなく、一つの主題について何冊もの本を相互に関連づけて読むためのもの。
    そして最後の「読書と精神の成長」の章では、「楽に読める本ばかり読んでいたのでは、読者として成長しないだろう。自分の力以上の難解な本に取り組まねばならない。こういう本こそ読者の心を広く豊かにしてくれるのである」、「すぐれた本には賢くなった読者をさらに向上させるだけのものがあるから、おそらく読者は一生のあいだ、その本を読むことによって成長していくことになるだろう」、「積極的な読書は、それ自体価値あるものであり、・・・すぐれた読書とは、われわれを励まし、どこまでも成長させてくれるものなのである」と述べ、「いまたったひとり無人島に流されることになって、もっていきたい本を十冊選べと言われたら、いったい何を選ぶだろうか」と問うている。
    「本棚を見ればその人がわかる」とはよく言われることであるが、無人島に持って行く10冊を意識しながらする読書というのも、また楽しそうである。
    (2006年1月了)

  • 改めて読書が好きな自分が、知行合一、学びを明日からの行動に繋げようとして読んだ1冊。とてもとても耳に痛い本だった。本は買うが積読してしまう人、量は読んでいるのに知恵になっていない人、本に対し全て鵜呑みにしてしまう・批評家になってしまう人にお勧めの1冊。

    【スキーを学ぶこと】
    スキーを習うことは大人にとって極めて屈辱的な経験である。すべての動作を1つのまとまりあるものとしてするためには、1つ1つの動作はすべて忘れてしまわなくてはならない。しかし、それらが別々の動作であることを忘れるためには、まずそれらの動作を別々に習わなければならない。
    →誰しも、何事にも、「初めて」はある。そしてその時にある程度「恥ずかしい」思いをするのは常。心配しなくても、みんなも同様の経験を経ているから大丈夫!

    【分析読書】
    ・まずいま読んでいるのがどんな種類の本か知らなければならない
    ・その本の統一を、2~3行で表してみること
    ・その本の主な部分を述べ、それらの部分がどのように順序良く統一性をもって配列されて全体を構成しているか知る
    ・著者の言わんとすることが理解できたつもりでも、その文をそのまま繰り返すことしかできなければ不合格である。言葉の表面だけを見て、本当の意味を掴んでいないと、同じ命題が別の言葉で表現されたとき、まったく別の命題だと思ってしまうからである。
    →これこそ、読書の型にしたい。※詳しくはスタッフブログにまとめてある。

    【批評】
    ・批評の務めを果たして初めて、積極的読書は完了する。「どんなにいい本でも、必ず欠点がある」
    ・批評の第一原則は、「まず、この本が分かった」と、ある程度言えること。その上で、「賛成」「反対」「判断保留」の態度を明らかにする。
    ・反論は筋道をたててすること、ケンカ腰はよくない。目的はいたずらに論争することではなく、知識を得るためにある。
    ・反論は解消できるものだと考えること。理性がある人間なら、必ず歩み寄ることができる
    ・反論には4パターンあり、①知識が不足している、②知識に誤りがある、③論理性に欠け、論証に説得力がない、④分析が不完全。これができない限り読者には反論する資格はない。
    →むやみやたらに鵜呑みにすること、また評論家になることは避ける。読書は儲けるために出版されているものも勿論あるけれど、それ以上に私たちの行動・気持ちが変わるのを心待ちにしている。そのためには、その誠意に答える読書であれ。

    【分析読書②】
    ・何についての本か見分ける
    ・内容を解釈する
    ・知識は伝達されたか?
    ・批判をする 
    →以上が「理想」。理想的な読書に近づくには、たくさんの本を上っ面だけかじるのではなく、一冊でも、以上述べた規則を守ってよく読むことが大切。熟読するに値する本も数多くあるが、それにもまして点検読書に留めるべきものの方がずっと多い。

    【再読によって分かる、本の価値】
    二流の本は再開した時、奇妙にいろあせてみえるものである。それは、読者の方がいつの間にか成長し、本の背丈を追い越してしまうからである。優れた本の場合、再開した時、本もまた読者とともに成長したように見えるものだ。
    →「名著」と呼ばれる、長年人の目に耐えてきたものに多い。自分の成長を感じる本と共に「読書生活」を贈っていきたいもの。

  • 古いが、読書法について網羅された本。

    初めにこの本を読んでおけば、新しい読書法の本を読んだ時に、どの部分を実行&工夫しているのか分かって良かったな と思う。
    松岡正剛の読書法の本、もう一度読もうかな…

    難点は、修飾文が沢山で、楽しいけど読みにくいこと。今の本て読みやすいね!

  • 本の読み方には、段階に応じた読み方があることを明確に整理されていた。小6か中学1、2年の国語の教科書で扱ってもおかしくないぐらいすべての人に読んで欲しい本である。もっと早く出会いたかったと思う。初等読書から始まり、点検読書、分析読書、シントピカル読書といった読書段階の特徴にとても納得感があった。ただ、文学書については、プロットを大切にした読み方が必要とあり、本の種類に応じた読み方にも言及され、ただただ文字だけを追って読書して来た自分に反省である。

  • 筆者が言うように目次を理解し、重要な点に線や丸、注釈を書き込みながら読んでみた。本当に本の構造がよくわかった(気がした)。教科書的な、基本中の基本なんだろうけど、個人的には目の覚めるような経験が出来た。読み方に選択肢が出てきたと言う意味で非常に良かった。

  • 本の読み方の解説書。
    1940年に米国で刊行。少し難解であるが、時代が変わっても普遍的な内容で何回も読み直して自分の中に取り込みたいと思える本です。
    書名・目次から何が重要かを把握することや、重要な内容は章の終りに繰り返し記述されること、など本を理解するために必要な技術から
    自分が知りたい事柄を複数の本を使い調べるための「シントピカル読書」の方法など。
    こういった関係の本はまだこの本1冊しか読んでいませんが、これ1冊だけでも自分の本の読み方がこれから変わるだろうなと確信できました。
    実はこのブクログに登録したのもこの本の影響です。
    本の内容を速く高度に把握しアウトプットできるようになりたいなと思います。

  • 読書には技術があることが分かる。読書の目的は知識?理解?読書にレベルが示されている。第4レベル、シントピカル読書までは到達できそうに無いと思う。レベル3、分析読書について、感覚として分かっている(気がする)のだが、文字での解説は、とても難しいと思った。
    読書論の本。指南書、書評の本、ブックナビ。まさに、本を読む本は多数あるが、本書で解説されていることと、同じ内容。(もちろんことばは違って書いてあるが)であることが多い。本書が引用、思想の発信の原点に当たるのか?または、もっと古くから、方法は存在したのか?著者は百科ブリタニカの編集にかかわる人のようなので、知識の体系には、慣れているのだろう。積み重ねも上手だ。

    小説、作品の好き嫌いを言う前に、読者はまず、作品を誠実に味わうよう努力すること。

    批評、はじめのうちはどうしても、自分の好みが中心になる。その作品が好きか、嫌いか、そして、それは何故かを述べるだけだが、それだけでは批評として十分ではない。本当の批評の勤めを全うするには、自分の好みや見方を離れて、その本から自分の得た感動の原因となっているものを、客観的に述べることである。その本のどこが良くて、どこが良くないのかを、具体的に論じ、また、その理由を述べなくてはならない。

    文学作品に潜む、芸術的価値

  • 人生の先輩方から「本をたくさん読みなさい」としばしば聞く。また、本の中にも読書の大切さを説くものが多い。

    1日24時間という限られた時間の中、読書をより効率的に自分の力としていくためには、どのように「読め」ばよいのか、という思いが常々あった。

    そのような中、本書に出会い、自身の本の読み方がいかに表層的で効率の悪いものなのかを痛感させられた。

    本書のタイトルは「本を読む本」であるが、原書名は「How to read a book(1940年に米国で出版)」であり、本の内容(特に、教養書)をどのように読み解いていくのか、ということを中心に論じており、その内容からすれば、「本の読み方」というタイトルのほうがしっくりとあてはまると思う。

    タイトルや目次、言葉の使い方、構成など細部に至るまで作者は考え抜いて著作している。そのため、その細部にも注意と敬意を払って丁寧に読むこと、著者は一体何が主張したいのか、を念頭に置いて読み進めることこそが、本を深く理解し、知識を身に着け、自分の考えを形成する力となるのだと思う。

    ただ、本書の言っている内容全てが腹に落ちるというわけではなく、そういう意味では読者である自分自身が、本書を読むための力が不足しているのだと思う。したがって、今後100冊、200冊と本を読み続けていく中で、定期的に本書に立ち返り、本の読み方をより深く再確認していきたいと思う。

  • 最終章にあたる「読書と精神の成長」がとても胸に残る。本を自分の糧として生かすためにはどうすべきか、またそうすることが何故重要なのか。その技術をそこまでで述べている。

    多少難しく感じる技術やその説明もあったが、これから自分の読書にも少しずつでも応用していこうと思う。訳者による巻末の「日本人の読書」も興味深かった。

  • 本の読み方が書いてある(本といっても大方難しい本に限る)。
    これから大学生活で重宝しそうだ。卒論書くまでには自分のものにしたい。
    今まで、自分の読書がいかに曖昧であったかがよく分かった。というか、読んでなかったに等しい…。著者にも失礼な読み方をしてた。これからは優秀な読者になろう。

  • 難解な本へのアプローチの仕方がわかる本。1回の読書ですべてを理解しようとしないことが述べられている。

    読書法を、①初等読書②点検読書③分析読書④シントロピカル読書の四段階に分けて解説。まず、点検読書で本を通読してから、じっくり分析読書に取り組むこと。

    点検読書と分析読書だけでも身につけておくと便利かもしれない。

    点検読書の章では、本の主題を2~3行で説明してみること、本がどのような構成で説得を試みているか、見抜くこと。分析読書の章では、本を理解のに必要な、用語、作者の主張の取り扱い方、批評の仕方などが述べられている。

  • この本が読める人は、本読めるよ。笑

  • 私自身、読書そのものに感心が高まっている昨今。
    最近の読書関連本に触れるなか、やはり古き良き本に立ち返ってみようと本書を手にとりました。

    もともとは1940年に米国で発行された本書。
    現在では多種類の言語に翻訳され、世界各地で広く長く読み続けられてきた本だそうです。
    そして、愛読されるのも納得の内容です。

    本書は、読書技術のみならず、読書に対する考え方や姿勢といった観点も含め、多面的な内容となっています。
    読書技術としては、読書のレベルを4つの段階に分け(①初級読書、②点検読書、③分析読書、④シントピカル読書)、それぞれの段階で留意すべき点や守るべき規則について詳細に説明されています。
    また、教養書などのノンフィクションを上記4段階の読み方を主として適用するものとする一方、「小説、戯曲、詩の読み方」として、フィクションに対する技術・姿勢等について説明する一章が設けられています。
    読書技術や読書に対する姿勢など、順序立て、体系立てて説明されており、読書に関する土台・骨格を形成するうえで、たいへん勉強になる内容です。
    きっと、本書の内容は、近年のモノを含め、世のなかの読書関連本の基礎になっているものと思われます。

    かくのごとくたいへん勉強になる内容とともに、印象に残ることもいくつか。

    まずは、読書に対する積極性について。
    点検読書においてはその本に関する基本的な認識を得るために、また、分析読書においては内容をしっかりと解釈・理解するために、読んでいる間に質問すること、そして、自分自身で回答するよう努力する姿勢が重要であると。
    また、読書の内容を消化して、自己の血肉となるよう、積極的に書き込みを行うべきであると。

    そして、文学の読み方に関する指摘。
    作品の好き嫌いをいう前に、作品を誠実に味わう努力をすべきであると。
    また、作品に没入して読みふけること、短時間で一気に読むべきであると。

    かつて読書嫌いであった私ですが、高校や大学時代に本書に触れていればその後の読書人生も一変していただろうなぁ...(^^ゞ
    が、ようやく活発化した読書熱。
    そして、ようやく出逢えた本書。
    読書にあたり、主体性・積極性を忘れずにいたい。

  •  読書の方法を説いたこの方面での古典といえる作品。初刊はアメリカで1940年に出版されている。翻訳の初刊は1978年で、外山滋比古氏の訳だ。とても読みやすい。
     読書の方法を分析的に説明したものであり、その後の読書本に多大なる影響を与えているといえる。本の読み方は一様ではなく、目的や内容に応じてさまざまな読み方があるということだ。
     現代の国語教育の中で欠けている読書に対する配慮を再考する上でも、本書で述べられていることを批判的に検証するする必要があると思う。歳月を経ても価値を失わない書物は少ないと書かれているが、本書はその少ないものの一つに入る。
     原題はHOW TO READ A BOOKなのに回文のような題にしたのは外山氏の見識なのだろうか。

  • 読むことは受け身に思われるが実は全く逆であり、積極的であるということにまず目からウロコ。良い読み手というのがある。良書というのはそうそう簡単に巡り合わないということと、読まなければ出会えないということ。分析読書にはまだまだ到達できてないと実感。一回読んで理解出来るわけがなく、積読して理解出来る本もある。うーん、わからなかった。で終わらないで何度も読んでみることもしてみよう。小説は一気に読んでしまうのが良いというのは納得。小説にはリズムがあるので、まずは注訳は飛ばして読むことなど、ちょっとしたことも本を読むこと自体についてよく考えたことがなかったのでたくさんの発見あり。まだ全体には理解できてない部分も多く積読書としたい。

  • 本の読み方を丁寧に解説した本。

    第一のレベル:初級読書(単に読めるというレベル)
    第二のレベル:点検読書(下読み)
    第三のレベル:分析読書(分析)
    第四のレベル:シントピカル読書(二冊以上の本を読む方法)

    こららのレベルの定義とそれにふさわしい読み方を解説している。
    しかし、第三、第四のレベルで取り組むべき本というのは名著であり、それに匹敵するような本はあまりないとのこと。
    けれど、ある程度のレベルの本に対してこれらの技術を活用することは大切だろう。単に読むだけの読書とは大いに違う。
    また、言葉の重要性というものにも改めて気付かされた。
    というのも、何気なく使っている言葉にも実は多様な意味があり、著者の使っている言葉の意味を正確にとらえることが必要だ。もし、違って取れえてしまうとたった一つの単語でも意味に相違が出てしまう。
    それらの誤解がないように、学術書の場合は丁寧な説明が必要である(一方、文学書の場合は一つの意味に限定する必要はない)。

    有意義な内容であったが、まだ点検読書のレベル。
    分析的に読んでより一層理解を深めたい。

  • 読書から得る知識や話の内容をより深く理解するための指南書。

    時間制限のあるなかで要点と概要をつかむための点検読書のやり方が特にためになった。
    これは何について書かれているか、とか意識して書いていたつもりだけど、もっと積極的に本の内容に疑問を持ち、その答えを本の中から探すというやり方は大変そうだけど、教養本や技術書を学ぶのに役立ちそう。

    よりレベルの高い分析読書やシントピカル読書は今の自分にはレベルが上過ぎて難しいと感じた。
    大学生のうちに身につけておければと後悔しても後の祭りなので、これから地道に初めて、レビュー力とまとめて説明する力をつけたい。

  • ある程度実践している部分もあった。
    高校の時にならった現代文の解き方や大学一年の時にならった英語長文の読み方と似ているところもあった。

    すべては、この本を参考にした知識に思える。
    ただ、今ならもっと噛み砕いて、わかりやすく説明した本がたくさん出ている気もするので、
    高校生くらいの方は、まずはそちらを参考にしてから、この本を読んでも良いかもしれない。

  • 読書には情報を得るための読書と理解を深めるための読書がある。目的が異なる二種類の読書は読み方も異なる。

    読書のレベル
    ①初級読書:読み書きの技術を習得するためのもの。(小学生)
    ②点検読書:拾い読み。下読み。どのように構成されているか。どういう種類の本か。
    ③分析読書:徹底的に読むこと。
    ④シントピカル読書:比較読書法。

    【点検読書】
    目的:入念に読む価値があるかを判断すること
    ・表題や序文を見ること。
    ・目次を調べる。
    ・索引を調べる。
    ・カバーのうたい文句を読む。
    ・議論のかなめの章を読む。
    ・ところどころを拾い読みをする。

    目の動き:早く読むためには目の動きを固定しない。指を活字にそって動かす。

    目を覚ます:目的をもって読む。
    ①全体として何に関する本か
    ②何がどのように詳しく述べられているか
    ③その本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か
    ④それはどんな意義があるのか

    【分析読書】の規則(p172に著者によるまとめあり)
    ①分類する←点検読書による/表題による/
    ②その本の統一を2、3行の分に表してみる:プロット
    ③その本の主な部分を述べ、それらの部分がどのように順序良く統一性をもって配列されて全体を構成しているかを示す
    ④著者の問題としている点は何であるかを知る
    ⑤重要な単語を見つけ出し、それを手がかりに著者と折り合いをつける
    ⑥文および命題について著者と折り合いをつける←その命題を立てるに至った理由
    ⑦論証を見つける
    ⑧著者の解決が何であるかを検討すること

    分析読書の段階
    ①本の構造を掴む:「概略」
    ②本の内容を解釈する:「解釈」
    解釈の規則;文法と論理
    文法(言葉そのもの):単語、文、パラグラフ
    論理(言葉の意味、背後の思想):名辞、命題、論証
    ③「批評」
    1)賛成、反対、保留うの態度を明らかにする。
    2)反論は筋道をたてて
    3)反論は解消できる

    反論の4タイプ
    ①知識が不足している
    ②知識に謝るりがある
    ③論理性いに欠ける
    ④分析が不完全

    命題が理解できたか試すテスト:一般的な真理を例証できるか

    理論的な本⇔実践的な本

    典型的な疑問を知れば著者の問題意識も探しやすい
    《理論的な質問》
    ・あるものは存在するか
    ・それはどんな種類のものか
    ・それはどんな原因で、
    ・いかなる条件の下に存在するか
    ・その目的は何か
    ・その結果はどうか
    ・特徴は、
    ・典型的な性格は
    ・同じ種類の、または種類の違うものとの関係はどうか
    ・それはどんな行動をとるか
    《実践的な質問》
    ・どんな目的を求めるベキか
    ・その目的のためにどんな手段をとるか
    ・ある目的物を得るためにどんなことをしなければならないか
    ・どんな順序でするか
    ・ある条件下でなすべき最善の、次善の策はなにか
    ・あれよりもこれをする方が良いのはどんな条件の下においてか

    【小説の読み方】楽しませるもの。美は真より分析しにくい
    ①文学の影響力に抵抗してはならない
    ②文学の中に名辞、命題、論証を求めてはならない
    ③知識の伝達の真実性や一貫性をはかる尺度によって批判してはならない

    文学を読む一般法則
    構造的規則
    1)文学の主力を知ること(抒情詩、小説、戯曲)
    2)作品全体の統一性を把握すること(物語の統一性は常にプロットにある
    3)部分がどのように全体を構成しているかを知ること


    フィクションを批評するにあたっては、ある個人だけに特有の内面の欲求を満たす本とほとんどすべての1人の深い欲求を満たす言葉のできる本とを、はっきりと区別するよう、注意しなけれ... 続きを読む

  •  まだ読んでない人へ。まずは本の内容をつかむために目次を見てほしい。なお著者による「日本の読者への言葉」と訳者あとがきは除いている。
    ******************************
    目次

    第一部 読書の意味
    1 読書技術と積極性
    2 読書のレベル
    3 初級読書――読書の第一レベル
    4 点検読書――読書の第二レベル
    5 意欲的な読者になるには

    第二部 分析読書――読書の第三レベル
    6 本を分類する
    7 本を透視する
    8 著者と折り合いをつける
    9 著者の伝えたいことは何か
    10 本を正しく批評する
    11 著者に賛成するか、反論するか
    12 読書の補助手段

    第三部 文学の読みかた
    13 小説、戯曲、詩の読みかた

    第四部 読書の最終目標
    14 シントピカル読書――読書の第四レベル
    15 読書と精神の成長
    ******************************
    見てわかるとおり、読書術についての本である。

     著者によると「読むこと」は、「書くこと」や「話すこと」と同じく、積極的な行為である。読むことは学ぶことに等しい。そして何かを学ぼうとするときに、受け身であることはありえないからだ。

     学ぶことの本場である学校では、教師が「発見する」ことを助けてくれる。分からないところがあれば質問し、多くの場合、その答えはすぐに得られる。しかし読書という行為は一人で行われる。積極的な読書では自ら質問し、自ら答え、「発見する」のだ。積極的な読書を行うためには、読書のレベルを意識し、本に対して適切な読みかたが求められる。

     本書では、積極的な読書に必要だと考えられる、四つの読書レベルに応じた読みかたが提示されている(ご丁寧に小学生にもできる読みかたの基本レベルまで記されている)。これは「読むに値する良書を、いかにして理解するか」という考えが中心となっている。対して、その他の読書術の本ではたいてい、いかに素早く本の内容を取り入れるか、多くの本を読んでそれを記憶し整理するかに力を入れているように思える。質に勝る量を求めているように。

     たしかに、出版されている本は一生では読み切れないほど多く、多岐にわたっている。大量に知識を取り入れるような読書も、大いに役立つし面白い。しかし、それだけでは良書の持つ面白さを深いところまで味わうことはできない。

     「本を読む」とはどういうことか、良書をどのようにして見つけるか、その本をどのように読めばよいか、そして積極的な読書が何をもたらすのか。本書を読めば、著者がまるで教師のように教えてくれるだろう。

     本には様々な「読みかた」がある。どのような読み方であれ、その本の魅力を最大限に感じとれるような読者になりたい、そう思わせる一冊だった。

  • 点検読書時にする4つの質問
    ①全体として何に関する本か
    ②何がどのように詳しくのべられているか
    ③その本は全体として真実か、あるいはどの部分が、真実か
    ④それにはどんな意義があるのか

    分析読書にすること
    第一段階ー何についての本か見極めるー
    ①本を分類
    「教養書」「ノンフィクション」に向いている
    教養書→哲学と歴史、科学と数学

    ②本を透視

    ③著者との折り合い
    著者の使う言葉に注意
    キーワードを見つけ出して、その使い方をつかむ。
    ④著者の伝えたい事は何か
    キーセンテンスを見つけることにより、問題に解決を与えてくれそうな一連の質問を作り、それぞれの著者から答えてもらう。
    質問は、問題の解決を与えてくれるようなほうほうと、順序でなければならない。なるべくなら、大部分の著者の回答が得られるようにつくらなくてはならない。
    論点を定めること
    ⑤本を正しく理解する
    ⑥著者に賛成か、反論か。


    ④シントピカル読書
    1関連箇所を見つける
    主題に関連のある作品をすべて再点検。じっくり読まない。主題研究の為に読むのであって、その本を読むわけではない。
    一冊の本をくまなく読むのではなく、その本が自分にとって役立つかどうかを見極める事を心がける。
    この段階では、著者の意図から外れてもかまわない。

    2読者に折り合いをつける。
    著者のキーワードを見つけ出して、その使い方をつかむ。

    3質問を明確にする
    キーセンテンスを見つける事により、著者の命題を理解する事。一番良い方法は、問題に解決を与えてくれそうな一連の質問を作る。それぞれの著者から答えてもらう。
    最初の質問
    ・研究しようとする現象が存在するか、
    ・ある思想にはどんな特徴があるかという事に関するもの。

    これらの質問に著者が答えていれば、
    ・次にその現象があるとどうしてわかるのか。
    ・その思想は、どういう形をとってあらわれているかを問う事ができよう
    最後に
    ・前の質問に対する著者のさまざまな答えから得られた結論に関する一連の質問をする事になろう。

    4論点を定める
    (質問が明確であり、それに対する著者の答えが相対立していることがはっきりしたら、論点が生じた事になる。)
    著者のあい対する答えが二つの場合
    ・論点は比較的単純。
    3つ以上の答えが返ってくる時、
    ・対立意見を理解し、著者を、それぞれの意見によって分類
    真の論争が生じるとき
    ・質問の意味を双方が取り違えていないのに、ふたりの著者の答えが相対立しているとき
    ・しかし、真の論争はいつも起こるわけではない。
    ・シントビカル読者をするには、論争が十分によくかみ合うように、論点を明確にさせなくてはならない。
    真の論争でないケース
    ・解釈の相違である事が多い。
    論争、それを構成する論点の分類、配列を行い、次のステップへ
    (ここまでは、分析読書の1.2段階にあたる)
    5主題についての論考を分析する。
    「それは真実か」「それにはどんな意義があるか」を問う。




    質問は、問題の解決を与えてくれるようなほうほうと、順序でなければならない。なるべくなら、大部分の著者の回答が得られるようにつくらなくてはならない。

    4論点を定める
    著者のあい対する答えが二つの場合は、論点は比較的単純。3つ以上の答えが帰ってくる時は、対立意見を理解し、著者をそれぞれの意見に分類しなければならない。論点が十分にかみ合うように、論点を明確にさせなくてはならない。

  • この歳で「本を読む本」などどうかと思ったが、読んでよかった。本を読むための技術を説明する本であるが、読書は精神を成長させると、著者は断言する。日本人の場合「わかりにくい文章があると、まずは自分の理解力が不足しているのであろうと勝手に恐縮」してしまい、「読書への技術への関心は薄く、精神の読書を重視」すると訳者の外山滋比古は指摘する。本書は決して平易な本ではない。本書こそ、本書に書かれている読書技術が適用されるべきと思う。まずは、訳者のあとがきを読み、目次を吟味してから、本文にかかることを勧めたい。

  • *推薦者 (役員) H.I
    *推薦文 本を読むことは易しいことではない。そこで,本を読むための技術を徹底的に追求した本を推薦する。著者の読むことへの姿勢はスポーツ根性ものの熱血でうるさい監督を思わせるが,その技術にはなるほどと思うところも多い。この本は1940年代のアメリカのベストセラーで,当時の社会が持っていた知的向上心の凄さが見える。
    *所蔵情報 http://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00322437&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 本を読むための本 1940年に発行された教養書
    ~「読む」ことによって知識を得、理解を深め、すぐれた読書家になりたいと思う人のために書かれた本である~

    第一部 読書の意味
    第二部 分析読書 - 読書の第三のレベル
    第三部 文学の読みかた
    第四部 読書の最終目標

    「読む」という行為は、いついかなる場合でも、ある程度、積極性が必要である。


    「読む」ことは「学ぶ」ことである
     *「教わること」と「発見すること」の違い

    「学ぶ」こととは、知識を得ることと、わからなかったことがわかるようになることだが、
    ①「教えられて」学ぶこと
    ②「発見して」して学ぶこと
    の二つには大な違いがある。

    「教わる」こととは
    ・知識を得る=事実を知る、記憶すること
    ・他の事実との関係や共通点、相違点についてさらに詳しく知ることができ、それを説明できること 意図や理由を理解していること

    教師のいる場合の「教わること」は、「助けをかりた発見」
     =学習者は送られてくる情報にはたらきかけ、文字を読み話を聞いて学ぶ(読むこと、聞くことはともに情報を受け取る同じ技術=教わる技術)

    いない場合、=学習者は、話し手や聞き手ではなく、自然や外界に対して働き掛ける必要がある(?)★(自然や外界を読みとる技術)
    →問い直すことができない
    読み手自身が問いに答えなくてはならない=自然や外界から読みとる=読み手が考え、分析した限りでしか、答えが返ってこない

    読書のレベル
    1)初級読書
      その本は何について書いたものであるか
      この本はどのように構成されているか、どのような部分に分けられるか
    2)点検読書
      どういう種類の本か、小説か、歴史か、科学論文か
    3)分析読書=徹底的に読むこと
      積極的読書であり、取り組んだ本を完全に自分の血肉と化するまでてって敵に読みぬくこと 本をよくかんで消化すること 深く理解し精神を向上させること

    「書物とは味わうべきものと、吞みこむべきものがある。また、わずかだが、よくかんで消化することである。」フランシス・ベーコン

    読書の間違えは、「難解な本を一度しかよまないで、多くのものを得ようとしたことである」

    ~目を覚ましていられるかどうかは、読書の目的で決まる~

    積極的読書とは
    読みながら質問をすること、また同時に自分自身で回答するように努力すること
    1)全体として何に関する本か
    2)何がどのように詳しく述べられているか
    3)その本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か
    4)それにはどんな意義があるのか

    *積極的読書とは考えることであり、考えたことは言語で表現されるもの、自分の考えていることがわかっていると言いながら、それを表現できない人は、自分の考えていることが本当にわかっていない

    読書習慣を身につける
      「習慣とは第二の天性である」


    本を分類する

     知識を実用化するためには、知識を行為の規則に作り変えねばならない=「実態をしること」から「どうしたら、目的に達することができるかを知ること」に移行しなくてはならない

    シントピカル読書

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本を読む本 (講談社学術文庫)の作品紹介

本書は、1940年米国で刊行されて以来、世界各国で翻訳され読みつがれてきた。読むに値する良書とは何か、読書の本来の意味とは何かを考え、知的かつ実際的な読書の技術をわかりやすく解説している。初級読書に始まり、点検読書や分析読書をへて、最終レベルにいたるまでの具体的な方法を示し、読者を積極的な読書へと導く。単なる読書技術にとどまることなく、自らを高めるための最高の手引書。

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