本を読む本 (講談社学術文庫)

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制作 : 外山 滋比古  槇 未知子 
  • 講談社 (1997年10月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061592995

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本を読む本 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

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  • とても有意義な本だった。確かに「本を読む技術」というのは、誰かに教わったことがない。だから、この本で「技術」として述べられていることは、今まででてきているものもあるかもしれないし、できていないかもしれない。できていることも、いつもやっているとは限らない。そもそも、そういうことを意識して読んだことがなかった。だから、本を読むにもやはり技術があり、その技術を使って本を精読することの大事さを気づかせてくれたという点で、とても有意義だった。
    ただ、この本は、どんな本にも読む技術が必要とは言っておらず、一番最後の章に書かれていたように、「精神を啓発する本」に出会った時に、この本に書かれている技術を駆使して読みこむべきであるとしている。これにも共感できた。とにかく冊数をこなすということでただ上っ面をなめればよいという読書もどうかと思うし、かと言って、本の軽重を無視してとにかく精読しなければならないというのもどうかと思うし、自分が本から何を得たいのかによって、有効に読み分けられるように、一層意識していきたいと思う。

  • 1940年に米国で発表された、読書術の古典である。1978年に日本語訳され、1997年文庫化された。
    勝間和代のベストセラー『効率が10倍アップする 新・知的生産術~自分をグーグル化する方法』(2007年)に取り上げられて、改めて注目された。
    本書で述べられている読書法は、読書のレベルを以下の4段階に分類し、徐々に高度化していくべきというもので、それぞれの段階における方法論が細かく述べられている。
    ◆「初級読書」・・・読み書きのまったくできない子供が初歩の読み書きの技術を習得するためのもの。
    ◆「点検読書」・・・一定の時間内に割り当てられた分量を読むためのもの。
    ◆「分析読書」・・・時間の制約なく、徹底的に読むためのもの。
    ◆「シントピカル読書」・・・1冊だけではなく、一つの主題について何冊もの本を相互に関連づけて読むためのもの。
    そして最後の「読書と精神の成長」の章では、「楽に読める本ばかり読んでいたのでは、読者として成長しないだろう。自分の力以上の難解な本に取り組まねばならない。こういう本こそ読者の心を広く豊かにしてくれるのである」、「すぐれた本には賢くなった読者をさらに向上させるだけのものがあるから、おそらく読者は一生のあいだ、その本を読むことによって成長していくことになるだろう」、「積極的な読書は、それ自体価値あるものであり、・・・すぐれた読書とは、われわれを励まし、どこまでも成長させてくれるものなのである」と述べ、「いまたったひとり無人島に流されることになって、もっていきたい本を十冊選べと言われたら、いったい何を選ぶだろうか」と問うている。
    「本棚を見ればその人がわかる」とはよく言われることであるが、無人島に持って行く10冊を意識しながらする読書というのも、また楽しそうである。
    (2006年1月了)

  • 改めて読書が好きな自分が、知行合一、学びを明日からの行動に繋げようとして読んだ1冊。とてもとても耳に痛い本だった。本は買うが積読してしまう人、量は読んでいるのに知恵になっていない人、本に対し全て鵜呑みにしてしまう・批評家になってしまう人にお勧めの1冊。

    【スキーを学ぶこと】
    スキーを習うことは大人にとって極めて屈辱的な経験である。すべての動作を1つのまとまりあるものとしてするためには、1つ1つの動作はすべて忘れてしまわなくてはならない。しかし、それらが別々の動作であることを忘れるためには、まずそれらの動作を別々に習わなければならない。
    →誰しも、何事にも、「初めて」はある。そしてその時にある程度「恥ずかしい」思いをするのは常。心配しなくても、みんなも同様の経験を経ているから大丈夫!

    【分析読書】
    ・まずいま読んでいるのがどんな種類の本か知らなければならない
    ・その本の統一を、2~3行で表してみること
    ・その本の主な部分を述べ、それらの部分がどのように順序良く統一性をもって配列されて全体を構成しているか知る
    ・著者の言わんとすることが理解できたつもりでも、その文をそのまま繰り返すことしかできなければ不合格である。言葉の表面だけを見て、本当の意味を掴んでいないと、同じ命題が別の言葉で表現されたとき、まったく別の命題だと思ってしまうからである。
    →これこそ、読書の型にしたい。※詳しくはスタッフブログにまとめてある。

    【批評】
    ・批評の務めを果たして初めて、積極的読書は完了する。「どんなにいい本でも、必ず欠点がある」
    ・批評の第一原則は、「まず、この本が分かった」と、ある程度言えること。その上で、「賛成」「反対」「判断保留」の態度を明らかにする。
    ・反論は筋道をたててすること、ケンカ腰はよくない。目的はいたずらに論争することではなく、知識を得るためにある。
    ・反論は解消できるものだと考えること。理性がある人間なら、必ず歩み寄ることができる
    ・反論には4パターンあり、①知識が不足している、②知識に誤りがある、③論理性に欠け、論証に説得力がない、④分析が不完全。これができない限り読者には反論する資格はない。
    →むやみやたらに鵜呑みにすること、また評論家になることは避ける。読書は儲けるために出版されているものも勿論あるけれど、それ以上に私たちの行動・気持ちが変わるのを心待ちにしている。そのためには、その誠意に答える読書であれ。

    【分析読書②】
    ・何についての本か見分ける
    ・内容を解釈する
    ・知識は伝達されたか?
    ・批判をする 
    →以上が「理想」。理想的な読書に近づくには、たくさんの本を上っ面だけかじるのではなく、一冊でも、以上述べた規則を守ってよく読むことが大切。熟読するに値する本も数多くあるが、それにもまして点検読書に留めるべきものの方がずっと多い。

    【再読によって分かる、本の価値】
    二流の本は再開した時、奇妙にいろあせてみえるものである。それは、読者の方がいつの間にか成長し、本の背丈を追い越してしまうからである。優れた本の場合、再開した時、本もまた読者とともに成長したように見えるものだ。
    →「名著」と呼ばれる、長年人の目に耐えてきたものに多い。自分の成長を感じる本と共に「読書生活」を贈っていきたいもの。

  • 古いが、読書法について網羅された本。

    初めにこの本を読んでおけば、新しい読書法の本を読んだ時に、どの部分を実行&工夫しているのか分かって良かったな と思う。
    松岡正剛の読書法の本、もう一度読もうかな…

    難点は、修飾文が沢山で、楽しいけど読みにくいこと。今の本て読みやすいね!

  • 本の読み方には、段階に応じた読み方があることを明確に整理されていた。小6か中学1、2年の国語の教科書で扱ってもおかしくないぐらいすべての人に読んで欲しい本である。もっと早く出会いたかったと思う。初等読書から始まり、点検読書、分析読書、シントピカル読書といった読書段階の特徴にとても納得感があった。ただ、文学書については、プロットを大切にした読み方が必要とあり、本の種類に応じた読み方にも言及され、ただただ文字だけを追って読書して来た自分に反省である。

  • 筆者が言うように目次を理解し、重要な点に線や丸、注釈を書き込みながら読んでみた。本当に本の構造がよくわかった(気がした)。教科書的な、基本中の基本なんだろうけど、個人的には目の覚めるような経験が出来た。読み方に選択肢が出てきたと言う意味で非常に良かった。

  • 本の読み方の解説書。
    1940年に米国で刊行。少し難解であるが、時代が変わっても普遍的な内容で何回も読み直して自分の中に取り込みたいと思える本です。
    書名・目次から何が重要かを把握することや、重要な内容は章の終りに繰り返し記述されること、など本を理解するために必要な技術から
    自分が知りたい事柄を複数の本を使い調べるための「シントピカル読書」の方法など。
    こういった関係の本はまだこの本1冊しか読んでいませんが、これ1冊だけでも自分の本の読み方がこれから変わるだろうなと確信できました。
    実はこのブクログに登録したのもこの本の影響です。
    本の内容を速く高度に把握しアウトプットできるようになりたいなと思います。

  • 読書には技術があることが分かる。読書の目的は知識?理解?読書にレベルが示されている。第4レベル、シントピカル読書までは到達できそうに無いと思う。レベル3、分析読書について、感覚として分かっている(気がする)のだが、文字での解説は、とても難しいと思った。
    読書論の本。指南書、書評の本、ブックナビ。まさに、本を読む本は多数あるが、本書で解説されていることと、同じ内容。(もちろんことばは違って書いてあるが)であることが多い。本書が引用、思想の発信の原点に当たるのか?または、もっと古くから、方法は存在したのか?著者は百科ブリタニカの編集にかかわる人のようなので、知識の体系には、慣れているのだろう。積み重ねも上手だ。

    小説、作品の好き嫌いを言う前に、読者はまず、作品を誠実に味わうよう努力すること。

    批評、はじめのうちはどうしても、自分の好みが中心になる。その作品が好きか、嫌いか、そして、それは何故かを述べるだけだが、それだけでは批評として十分ではない。本当の批評の勤めを全うするには、自分の好みや見方を離れて、その本から自分の得た感動の原因となっているものを、客観的に述べることである。その本のどこが良くて、どこが良くないのかを、具体的に論じ、また、その理由を述べなくてはならない。

    文学作品に潜む、芸術的価値

  • 人生の先輩方から「本をたくさん読みなさい」としばしば聞く。また、本の中にも読書の大切さを説くものが多い。

    1日24時間という限られた時間の中、読書をより効率的に自分の力としていくためには、どのように「読め」ばよいのか、という思いが常々あった。

    そのような中、本書に出会い、自身の本の読み方がいかに表層的で効率の悪いものなのかを痛感させられた。

    本書のタイトルは「本を読む本」であるが、原書名は「How to read a book(1940年に米国で出版)」であり、本の内容(特に、教養書)をどのように読み解いていくのか、ということを中心に論じており、その内容からすれば、「本の読み方」というタイトルのほうがしっくりとあてはまると思う。

    タイトルや目次、言葉の使い方、構成など細部に至るまで作者は考え抜いて著作している。そのため、その細部にも注意と敬意を払って丁寧に読むこと、著者は一体何が主張したいのか、を念頭に置いて読み進めることこそが、本を深く理解し、知識を身に着け、自分の考えを形成する力となるのだと思う。

    ただ、本書の言っている内容全てが腹に落ちるというわけではなく、そういう意味では読者である自分自身が、本書を読むための力が不足しているのだと思う。したがって、今後100冊、200冊と本を読み続けていく中で、定期的に本書に立ち返り、本の読み方をより深く再確認していきたいと思う。

  • 最終章にあたる「読書と精神の成長」がとても胸に残る。本を自分の糧として生かすためにはどうすべきか、またそうすることが何故重要なのか。その技術をそこまでで述べている。

    多少難しく感じる技術やその説明もあったが、これから自分の読書にも少しずつでも応用していこうと思う。訳者による巻末の「日本人の読書」も興味深かった。

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本書は、1940年米国で刊行されて以来、世界各国で翻訳され読みつがれてきた。読むに値する良書とは何か、読書の本来の意味とは何かを考え、知的かつ実際的な読書の技術をわかりやすく解説している。初級読書に始まり、点検読書や分析読書をへて、最終レベルにいたるまでの具体的な方法を示し、読者を積極的な読書へと導く。単なる読書技術にとどまることなく、自らを高めるための最高の手引書。

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