性の民俗誌 (講談社学術文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061596115

作品紹介・あらすじ

「一夜妻」「一時女郎」「女のよばい」「いざいほう」等々、わが国には、古来特色ある性にまつわる民俗が存在し、さまざまな形で各地に伝承されてきた。こうした性風俗の実態は、部外者へ明らかにされることはない。『伊勢物語』等の古典文学、『日本書紀』等の史書から民謡までもあまた渉猟し、日本人の性への意識と習俗の伝統を、民俗学的見地からたどり返す。

感想・レビュー・書評

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  • 古典文学や民謡から、日本人の性の歴史を紐解く。言葉の成り立ちは、歴史を語る。そこから学ぶことも多い。やすむ が ねる の敬語、夜這いは、名をよばう事が語源など。下ネタ満載の川柳なども面白い。川柳からも、江戸時代の性生活が見えてくる。

    最近話題の不倫騒動、当人と不貞を働かれた妻あるいは夫だけの問題だと思っていた。報道が煽るや社会的制裁はやり過ぎだろうと。しかしこれ、江戸時代には不貞罪で死刑とする地域も。本来は、性の解放度合いや男女の平等性にもよるだろう。つまり、やりたい放題の文化なら、殺されもせず、マスコミに煩く言われもしない。当人が性にダラシないということもそうだが、今が、そういう社会だという事の反映でもあろう。

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