工藝の道 (講談社学術文庫)

  • 76人登録
  • 3.70評価
    • (5)
    • (5)
    • (9)
    • (1)
    • (0)
  • 3レビュー
著者 : 柳宗悦
  • 講談社 (2005年9月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061597242

工藝の道 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

  • 用途なき世界に、工藝の世界はない。それは我々を助け、我々に仕えようとて働く身である。用途への奉仕、これが工藝の心である。

    美術は理想に迫れば迫るほど美しく、工藝は現実に交われば交わるほど美しい。

    美は用の現れである。用と美と結ばれるもの、これが工藝である。

    個性の沈黙、このことこそ器にとっていかにふさわしい心であろう。器は仕えようとする身ではないか。

    工藝とは、美術とは違って実用性と持っていなければならない。かつ、自然に従うものであらねばならない。

  • 社会システムと神仏とを工藝を媒介としながら融合する示唆多き一冊。

    民芸運動の基礎的理論として記した本書。工藝を通じて宗教的な「信」を求める記録。
    信と美とは、「唯一なるもの」の異なった面に過ぎない。

    工藝品、特に日用に使われる民藝(民衆的工藝)の中に顕われる美を見つめる。そこに個性を表さず、素直で無心に取り組んだ結果現れる「本質的な他力の美」を読み取る。

    利を追求する資本主義のもとで衰退する民藝に対し、本質的な社会システムへの返本を提示する。
    それは相互扶助・道徳的秩序・同胞愛をベースとした、中世的ギルド、「美と労働が結合する社会組織・協団」。大衆と美とが結ばれるとき美に充ちる地上の王国が目前に現れる。

全3件中 1 - 3件を表示

工藝の道 (講談社学術文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

工藝の道 (講談社学術文庫)はこんな本です

ツイートする