中世ヨーロッパの社会観 (講談社学術文庫)

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著者 : 甚野尚志
  • 講談社 (2007年6月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061598218

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中世ヨーロッパの社会観 (講談社学術文庫)の感想・レビュー・書評

  • 1992年に刊行された『隠喩のなかの中世ーー西洋中世における政治表徴の研究』を底本とし、改題したもの。

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    (目次)

    序章 隠喩による社会認識
    階層秩序的な社会構造/身分の体系/隠喩による社会の理解

    第一章 蜜蜂と人間の社会
    ナポレオンの蜜蜂/古代における蜜蜂のイメージ/蜜蜂の生態と人間社会との比較/東方神学での蜜蜂/西方ラテン神学ーーアンブロシウスにおける蜜蜂/典礼における蜜蜂と蜜/百科全書や動物誌での蜜蜂学/十二、十三世紀の君主鏡における蜜蜂の隠喩/教会組織と蜜蜂/蜜蜂の隠喩の形骸化

    第二章 建造物としてのキリスト教社会
    宇宙と建築/神の家としての教会/教会建築と信徒の共同体/個々の部分の比較/支柱の象徴的解釈/支柱の宇宙論的な意味/支柱と数/建築としての国家/船としての教会ーー古代/人間の漁師/船としての教会ーー教父時代から中世盛期へ/教会の船の教会政治的な意味/君主鏡における船/ノアの箱舟としての世界/三つの階と階段/箱舟の周囲/生命の樹としての支柱/神学的世界観から風刺詩へ

    第三章 人体としての国家
    古代世界における有機体的な国家観/プラトンーー国家と人体の比較/アリストテレスーー人体、家族、国家における統一性の諸段階/ストア派とその影響ーー有機体としての全人類/パウロの観念/カルキディウスの『ティマイオス注釈』/カロリング期の国家観念/「キリストの体」としての信徒の共同体ーーカロリング期/「キリストの体」としての信徒の共同体ーー十二世紀/叙任権闘争期における教権と俗権の二元主義/教権の優位の主張ーー魂の肉体に対する優位/王権側からの反論/小宇宙としての国家ーーギヨーム・ド・コンシュ/ベルナルドゥス・シルヴェストリス/アラン・ド・リール/ソールズベリのジョン『ポリクラティクス』/アリストテレス『政治学』の受容ーートマス・アクィナス『君主統治論』/ルッカのトロメウス/神秘体としての国家/人体の隠喩と人民主権の論理ーーパドヴァのマルシリウス『平和の擁護者』/近世への展望

    第四章 チェス盤上の諸身分
    チェスの起源/駒の名称/チェスのヨーロッパ伝来/ダミアニの手紙/チェスの禁令/ローマ法での議論/南ドイツでのチェスへの言及/チェスの知識のフランス、イングランドへの伝播/チェスの普及/貴族におけるチェスの流行/チェスと女性/チェスが愛好された理由/中世のチェス文献/チェスの駒と社会の比較/チェゾーレのヤコブス『人間の習俗と高貴な人々の職務、またはチェスの遊戯について』/チェゾーレのヤコブスの影響ーー中高ドイツ語のチェス詩/近世の君主鏡におけるチェスの隠喩

    終章 コスモスの崩壊
    人間を尺度とする世界認識/TO図に現れた世界像/ポルトラーノ地図の革新性/宇宙観の転換/隠喩的思考の後退

    学術文庫版あとがき
    図版の出展一覧
    索引

  • 中世に生きたヨーロッパの久々が自分たちの社会をどのように認識していたか、建物やチェスなどを例に考察している。非常に分かり易く興味深いです。
    個人的には蜜蜂に関する考察が一番面白かったです。

  • 終章がいちばん面白い。だけど、終章だけを読んでもこのわくわく感はつかめない、かも?

    その『終章 コスモスの崩壊』は短い章ですが、全文を読むあいだ、ずっと、なぜだか中世ヨーロッパに生きた人たちが愛しく感じられる。
    楽しい本です。

  • 最も上位に位置するものは宇宙では神であり、人間では理性、国家では元老院。つまり支配にあたるもの。
    キリスト社会とチェス。

  • 第一章はミツバチとキリスト教社会の構築について。二章以降は読み途中です。

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中世ヨーロッパの社会観 (講談社学術文庫)の作品紹介

中世ヨーロッパは教皇・皇帝という聖俗権力の下の階層秩序的な社会であった。人体諸器官に喩えれば君主は頭、元老院は心臓、胃と腸は財務官と代官、武装した手は戦士、足は農民と手工業者、そしてそれらは魂であるところの聖職者の支配に服する-ほかに建築・蜜蜂・チェスなどを隠喩として社会の構成と役割を説明する中世人の象徴的思考を分析。

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