- Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061815872
感想・レビュー・書評
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三大奇書(ドグラ・マグラ他)の影響を受けた,四大奇書の1つ。
「奇書」と呼ばれる作品の多くがそうであるように,さっぱり理解できない。
本書に影響を受けた,乾くるみ「匣の中」はどうしようもないバカミスであるが,難解な本書をあそこまで明快にできたのは天才の仕事だと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
リタイアしました。
一応、中盤までちゃんと読んで、後半飛ばし読み。
この本に限ってはストーリーらしいストーリーを説明する事に意味はないと思います。
リタイアしたけれど、とりあえず構想とキャラの特性と展開と作者文体は把握。
でもこの本の味がよく分からない。
奇書は、心の余裕がないと読破できないと気がつきました。
文もキレイだし読み始めは
『蛇足にみえる話でも、キャラ像を肉付けするための装飾だし、
雑学も増えるのでそんなに苦じゃないな。
構成は読者を迷わせてくるけれど、
分かっていればそんなに難解でもないな。』
と思ってました。そんな時期もありました。
正直、おもしろくても、やっぱり飽きる。
挑戦的で気鋭の作品は、吟味できるほどの気力がないと、
とにかくめんどくさくなる。
たとえば。この本の性格のような人物がいて、
余裕がない時に出会ったら、とにかく気疲れしてイラっとすると思う。
しかし若くしてこの本を狙って書いた作者は、本当にすごいなあ。 -
“新本格派ミステリの原点”とのことだが、デビュー作でこれだけの作品を書き上げる著者が恐ろしい。
20世紀の間に読んどこ、と決意して読み始めたのはいいが、作中作のメタ構造になっていたり細かい部分を捏ね繰り回したり衒学的記述が続いたり、と兎に角複雑で一回読んだだけでは理解できていない……。これは、単に読み手の問題なのだろう。暫くしてから再挑戦したい。
【以上の感想は読了当時のもの】
……と言いつつ10年経っても1度も再読していないのだがw -
長編ミステリ。永遠の入れ子。
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ベースは『虚無への供物』の猿真似。ラストで『ドグラ・マグラ』が顔を出す。欲張ってアレコレ詰め込むなら、有無を言わせないパワーとメリハリが必要だがこの作者には無理。垂れ流し状態の無意味な講釈。不快極まりない的外れの引用。そして、凝った割に個性も共感も見出せない多過ぎるキャラと、彼らの無責任で野暮ったい会話。慣れないモノを食べて全身にアレルギー症状が出たような感じ。強いて評価するなら、本作品のお陰で斜め読みが上達したことだろうか。「奇書」というより「忌書」