夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社ノベルス)

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著者 : 麻耶雄嵩
  • 講談社 (1993年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061817005

夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社ノベルス)の感想・レビュー・書評

  • 本作者の特に初期?のものは、なんというか解決されないことがいくつかあるため、読後感としてはいつも悩ましい思いが残るんだけども、これもどちらかというとそういう感の強い作品かと思う。動機が思想的というか、そういう理由もまぁあり得るかという印象が強くて、入り込むためにはそれなりにそっちの独特な世界感に同化するという、けっこうなエネルギーを必要とする。好き嫌いが分かれるといえばそうなんだけども、おそらく意図的に書いていないことが多い中で同化さえできれば満足感はすごいのかなと思った。

  • メルカトル鮎の正体は「翼ある〜」読んでたから分かってたけど。。。
    銘探偵な訳がわかったって言うか、「あんた探偵ちゃうやろ」ってツッコミ入れたくなったわ(笑)
    キュビズムってなんやねんっとか、いろいろと理解できない登場人物ばかりでちょっと疲れたわ(¯―¯٥)
    某ヘンな物好き氏に「うへぇ」の言葉を捧げます(笑)

  • ※む…難しかった…(・・;)以下で私なりの解釈を述べています。未読の方はご注意下さい〜

    詳細まで触れるとくだくだしくなってしまうので、簡潔に自論を述べます(・・;)当たってるかな〜(ドキドキ

    以下、ネタバレ
    --------------------------------------

    ◎タイトル:夏と冬の奏鳴曲(=黙示録=春と秋の奏鳴曲の続編)
    ◎プロデュース:武藤&編集長(&桐璃)
    ◎キャスティング:編集長
    ◎主演:如月烏有
    ◎助演:2人の桐璃(=形相としての和音)
    ◎和音:error
    ◎被害者:水鏡三摩地(⇄武藤紀之!)
    結城孟
    村沢孝久
    村沢尚美(旧姓:武藤)
    パトリク神父(小柳寛)

    武藤紀之(故人:尚美の兄)(⇄水鏡三摩地!)

    ◎雪原の密室のトリック:自然現象による偶然の産物(…)
    ◎首無し死体の謎:20年来の人物入れ替わりを警察に悟られないため。
    ◎結局、和音とは何者だったのか?:青年達が生み出そうとした偶像としての「神」。一冊の本がその不可能性を浮き彫りにし、彼らは「神」を「殺す」ことにした。
    だが、武藤と編集長は「神」と「ある青年」の出会いを描いた前編=「春と秋の奏鳴曲」の続編・「夏と冬の奏鳴曲」を20年前に考案し、現実世界に演出しようと試み、果たして成功した。

    ◎何故、烏有は「左目」を失った桐璃を見捨てたのか?:これがどうしても分からない(・・;)

    ◎どこから仕組まれていたのか?:烏有が今なお囚われている青年の死、その後の桐璃との出会い、2人が和音島に渡るまで、全ては巧妙に仕組まれていた。
    編集長(和音の一翼)は、和音を20年前に「殺して」おらず、自分の子供である2人の桐璃(双子)を使って、かつて彼らが熱狂した「春秋〜」の続編を作り上げた。
    (最後らへんになるにつれ自信ないなあ)
    ---------------------------------------
    以上、ネタバレ終わり

    読み手によって解釈が大きく変わることを余儀無くされる作品だなあと痛烈に思いました。
    キュビズムを理解してない、若干読み飛ばした私はつまり/(^o^)\うおおおお←←

    ですが、今作で最も麻耶先生らしい仕掛けは、探偵がラスト2ページにしか出ていないにも関わらず、最後の最後で出したあの存在感ですかね。
    メルカトル鮎が烏有青年に投げかけた一言で、この小説の真の書き手を読者に明示したあの仕掛けは…ふおおお〜!どゆこと?!どゆことお?!!(驚愕)となってしまった幸せな読者の1人がここに\(^o^)/はいはーい←

    …歌野先生の安達ヶ原といい、パンチ力のある大作を立て続けに読んで、ちょっと呆然としてます…。
    次はちょっと軽めのもの読もう…。


    今回は感想まとめるだけで疲れたので背表紙からそのまま抜粋。Amazon先生、お世話になります…。
    歪んだ館が聳(そび)え、たえず地が揺れ、20年前に死んだはずの女性の影がすべてを支配する不思議な島「和音島」。真夏に雪が降りつもった朝、島の主の首なし死体が断崖に建つテラスに発見された。だが殺人者の足跡はない! ラストの大破局(カタストロフィ)、メルカトル鮎のとどめの一言。……ミステリに新たなる地平を拓く奇蹟の書。

  • メタミステリ?とでもいうべき。宗教とキュビズムのあたりは面白く読んだが、そこに比べて主人公とヒロインの会話にイライラする。20歳前後の若者の会話ってこんなものか。デビュー作に比べて描写力が確実に上がっているのがよくわかる。行きつ戻りつ、暇つぶしに読むには最適。

  • 出た当初は鵺なんて蔑まされたりしたが、のちに現れる流水大説やとんかつに比べればまだまだ良心的(しかも確信犯つまり愉快犯だし)。足跡消失の真相に対する評価が、そのままミステリに対する読者の姿勢の分水嶺になっている。

  • <ネタバレ有り>



    ++++++++++++++++++++++++++++++++



    20年前にとあるアイドルを神のようにあがめ、彼女を中心に絶海の孤島で共同生活をしていた男女が20年後に再び集い、そこで起こる殺人事件。
    途中専門書を丸写ししたかのような部分で心が折れかけたけど、奇妙にゆがんだ館とか、雪の密室とか、途中まではすごく面白かったんだけどなぁ。最後には当然謎が解決することを期待して読んでいたのに、まさかの主人公の「もう未解の謎などどうでもよかった」という丸投げ発言に唖然。よ、よくないよ!ぜんぜんよくない!!と思わず突っ込んだ。
    様々な解釈ができるという点で考察の好きな方には楽しめる作品かもしれませんが、わたしは謎がスパッと解決するミステリが好きなので、どうもこの終わり方は納得がいきません…。
    メルカトル鮎シリーズというタグをつけましたがメルは最後の最後にしか出てきません。そして不可解な謎を投げかけて去っていきました。うーん。

  • 麻耶雄嵩を語るには絶対外せない作品だが、駄目な人には本当に駄目だろうな…むしろトラウマになりそう(苦笑) ただ私の場合、理解できていないくせに中毒的にハマった。烏有の決断が後味悪くてとてもいい。

  • 読み終わって思うのが、この作者は自己満足で書いてると思う、それもかなりの。でも、それは裏を返せば一切手を抜かないというわけで、今までに読んだ作品のどれをとっても見事な計算がされている(と思う)。今回のも作者なりに完璧に仕上げた作品だと思うが、如何せん、それについていけない。難解極まりないです(主観的には)。だってホントに分らないよ。

  • ※読む前から知っていたこと
    1、烏有、桐璃、メルカトル鮎という人物が登場する。彼らは他の麻耶作品にも登場する。
    2、本書はとても難解で読みにくい。
    3、桐璃は二人いる

    前半は事件も起こらず、あまり好きでない青春もののような雰囲気で苦しかったが、後半に入り、和音=尚美(人物像ははその他のメンバーの捏造)ではないかと疑いはじめてからはなかなか面白かった。美術を学んでいることも少々役立った。
    犯人が誰であるか、と考えることをすっかり忘れていたので、犯人が発覚した時は大変驚いた。最後の烏有の選択も、元々桐璃に良い印象を持っていなかったのでニヤリとさせられた。

    全体の印象はドグラマグラに似ていた気がする。ミステリではあるかもしれないが推理小説ではなく、ホラーか奇書といった雰囲気。

  • 近年の麻耶作品が一般レベルに歩み寄ったプロ作品ならば、本作品は麻耶氏のレベルで若さで突っ走ったという印象。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13706025.html

  • 殺人事件の謎と、主人公2人とある人物の謎と果たしてどちらがメインだったのか、おそらくは後者。奇妙なもやもや感が残る。

  • ミステリの枠に入れて良いのか、と思う作品。もしこれを主人公である烏有くんの目線に立って読み進めていくとするなら(無理だけど。アレだから)紛れもなくホラーだよなぁ、と思う。
    終盤、遂にあの映画の内容が明かされるシーンは、凄まじく怖かった。どんな血みどろ残酷な描写よりも怖かった。
    ……しかし、あれを怖いと感じた時点で、読者は完全に烏有くんに感情移入していることになるけれども、その直後にとんでもない裏切りを受ける羽目になるというのも面白いなぁ。それも作者の狙いなんだろうか?

  •  これも再読。読んだのは四年くらい前か。
     これまた当たり前のように内容を忘れておりまして。二度目だっつーのに思いっきり結末に驚いてしまいました。
     ってまあ、話全体のトリック自体はよく見かけるし、使い古されてるものだけど。
     それを彩る回りがすごくて気付けないんだよなぁ。面白い。
     基本的なモチーフはキュビスム。ピカソとかが使ってた画法ね。三次元的なものを二次元に落とすその方法。
     今までなんとなく持ってたキュビスムに関する知識は、もしかしたらこの本から得ていたのかもしれない。複雑でわかりにくいけど、おぼろげに理解できた気もする。
     ただね、これはね、読むべきは最後の二ページだよ。ここに爆笑。そういえば前読んだ時もその二ページに大喜びした覚えがある。昔から好きだったんだなぁ。
     とりあえずそのページ中の文から抜粋。
    「月の光は愛のメッセージ」
     誰の言葉かは内緒(笑)

    04.07.22

  • わたしは良い意味でチクショー!ってなったんですけども、雪密室の謎が絶対解けないし(笑)最後にきれいに名探偵によって全ての謎が解き明かされないというのが嫌いな方には全くおすすめできません。(笑)
    しかし面白かった!!!!!読み返さねば。

  • これはもう、賛・否・評価できない、の3択かなと思う。

    前作「翼ある闇」で気になる存在になり、この「夏と冬~」で堕ちるところまで堕とされた。出逢った当時ミステリ初心者だった自分にとっては、少々刺激が強すぎた模様。

    “本格”ミステリと言うにはかなり奇抜で振り切ってしまっている感はあるものの、舞台が舞台だけに神秘性が重んじられると考えれば、まぁ、ヨシとできる。が、もはやこの1冊そのものがミステリ。

    今まで何度も読み返したし、今後も幾度となく読み返すだろう作品の一つ。

  • 麻耶作品には慣れてきたので全く予想外でもなかったけど、ラストは「は?」でした。どういう感想を持てばいいのかさっぱり分からない、でも面白いのがすごい。

  •  最初に接した麻耶雄嵩作品であることに加え、理解力不足の所為か、どういう話なのか全くもって解からず仕舞い。
     読者間でも分かれる解釈を参照しても、想像の域を出ない。
     謎の全てを解明するのは時に野暮で、曖昧さや余韻を残す手法があるとも承知するが、これはその範疇すら超えている。
     事件の全貌も発端の一件も把握しきれず、思わせぶりなアイテムも曖昧なまま、密室は再現不能な超自然現象に還元される。
     難解なキュービズム理論は、一般レベルに近付けて解説はされない為、最後まで宙に浮いている印象が拭えない。
     玄人受けはするのかもしれないが、初心者には辛い。

  • 思わせぶりな謎がやたら残った気がする……。ネタバレサイト見てもすっきりしない。

  • 日本海に浮かぶ孤島、歪んだ屋敷、過去に一癖ありそうなメンバー、20年ぶりの同窓会に「部外者」として参加する烏有と桐璃…と。、このように紹介すると魅力的な舞台設定の整った王道のミステリのようだが、相変わらずの型破りっぷり。
    本の分厚さをものともせず、ぐいぐい読ませる文章であることは確かなのだが、なぜか心の底から好きになれない。
    批判しているのではなく、それが麻耶さんの作品の「持ち味」なのだと褒めているのですが(笑)

    たぶん読了後にモヤモヤしたところが残る作品は好きじゃないという、自分の好みのせいもあるんでしょうな。(気持ち悪いので、読了後にネット上での解説・評論サイトを探して読みましたよ…)

  • なんたるカタルシス! いやもうそれしか言えないわこの作品。いろんな意味で凄まじすぎ。どうも釈然としない部分はあまりに多いのだけれど、謎は謎のままでいいかなあなどと思わされてしまうほどに迫力がある作品。非常に魅力的な要素と雰囲気の勝利だな。
    それにしてもメルカトル……あんたいったい何者だ、てのが最大の謎(笑)。私が読んだメルカトルシリーズはこれで二作目だけど、「翼ある闇」ではアレだったし、今回はなんと2ページしか登場してないし。それなのに存在感は並外れてるよなあ。てので積ん読してる他のメルカトルシリーズ読みたい度はかなり上昇。

  • ラストは未だに理解出来てない

  • 摩耶先生の作品には一種の魔力があります。全篇を、または一部分、あるいはラストシーンを、何度も読み返したくなるはず。

  • 桐璃に萌えたら負けだと思いながら読んでいてよかった。ほんとによかった。「和音」に関するあれこれは予想がつくけれど、最後のメルカトル鮎の言葉で大混乱。
    これでカバーの説明通り「畏怖と感動」がもたらされる人はすごいよ。色んな意味で。

  • 「 メルカトル鮎」シリーズ2作目。

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夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社ノベルス)の作品紹介

歪んだ館が聳え、たえず地が揺れ、20年前に死んだはずの女性の影がすべてを支配する不思議な島「和音島」。真夏に雪が降りつもった朝、島の主の首なし死体が断崖に建つテラスに発見された。だが殺人者の足跡はない。ラストで登場するメルカトル鮎の一言が齎す畏怖と感動。ミステリに新次元を拓く奇蹟の書。

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