姑獲鳥の夏 (講談社ノベルス)

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著者 : 京極夏彦
  • 講談社 (1994年8月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061817982

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姑獲鳥の夏 (講談社ノベルス)の感想・レビュー・書評

  • メジャーどころをという事で。
    この人のは、厚いから敬遠してきたが、
    遂に読んでみた。

    京極堂シリーズ一作目。
    舞台は終戦直後の日本。
    密室殺人はミステリー。
    呪いは陰陽道。
    憑物筋は怪談。

    よくもまぁこれだけの話を組み込んで
    作ったなと。感心。
    量子力学とか出てくるし。

    自由・平等・民主主義の仮面を被った陰湿な差別主義

    いつ何が起ころうと当たり前だし、何も起こらなくても当たり前だ。なるようになっているだけだ。この世に不思議なことなど何もないのだ

  • 民俗学と現象学を巧みに使ったメンタルミステリー。
    独特の世界観が構築されていて、みんなハマるのも頷ける。

  • 読み返すと、意外と面白かった。
    薀蓄本。
    初めてこの本を手にした時は分厚いなと思ったが、巻を重ねるごとに更に分厚くなっていくので読み返した時にはうっす!となる不思議。

  • はじめ本屋で見た時は、こんなに分厚い文庫本あるのかと思った。こんなに分厚くするなら上下巻に分けたらいいのに。値段もそれなりに高かったが。
    京極堂が主人公。ちょっと、他の主人公より変わっていて面白い。でも、内容は結構凝っていて難しい。意地で読んだ。その後、このシリーズも意地で読んだという事は、やはり魅力あるシリーズなんか。

  • 何度読んでも魅了される。
    シリーズ通じて好きになれない関口が、特にこの本では許せないのだけど、それでも時間が空くと読みたくなってしまう。
    ただ、いつもラストに少し物足りなさを感じる。
    物語は終わっても、関口が消化し切れていないからだろう、次作と併せて本当の一作品、という気がする。

  • 再読 不気味で濃厚で だけど癖になる文章 長さは圧倒的で読了後も暫く世界観引きずる 一番好きな作品

  • もう何度読んだかもわからないけど、夏になるとまた読みたくなる。哀しくも愛おしい登場人物たちに、逢いたくなる。

  • <京極夏彦>の本はとても魅力的で面白いということは、何となく知っていた。
    本好きの友人たちは、新刊がでるのを心待ちにしていたし、分厚い本を持ち歩いて時間を惜しんで読んでいたから。
    でも、その厚さ故、本を読みなれていない私としては、なかなかチャレンジできなかった。
    しかし、電車の中でほんの少し読み始めてみたら・・・グイグイとその世界に引き込まれ、わくわく感でいっぱいになった。

    本を貸してくれた友人に「理屈っぽいよ」とか「漢字が多いよ」とか言われたけど、その理屈は話の展開上必要なものであるし、漢字はふりがなが降ってあったりするのでそれほど気にならなかった。
    そして、その理屈っぽい話がとても魅力的なのだ。

    そして何より登場人物がそれぞれ個性的で魅力的だった。
    沢山の人物が登場してくると、わけがわからなくなり、少し前のページに戻ることもしばしばある私だけれど、この本に関しては一度もなかった。
    それは、最初の登場でその人の人物像がしっかりと想像できるし、一度でインプットできてしまうからだ。

    さて、話の内容につてだが、それは映画を見ていたので大方わかっていた。
    しかし、読み終えたとき、「なるほど、そういうことだったのか」と謎が解けた思いだった。
    映画でわかったつもりでいたことが、まやかしであったかのような気にさえなった。

    映画もとても面白かったので、やはりその役者さんたちを思い浮かべながらストーリーを追っていったところはある。
    そのせいか、あっという間に読破。
    最初はこんな分厚い本読めるのか?
    文字が小さくてページは二段になってる~
    などなど、最初の不安は取り越し苦労。

    今はただ、早く次の作品を読みたい。

  •  「面白い本に出会ったら、その著者のデビュー作を読みなさい。そこには著者の全てが詰まってるから」
     子供の頃、本を贈ってくれた伯父が、手紙に書き添えてくれた言葉です。
     本書は、作家・京極夏彦のデビュー作ですが、京極夏彦そして京極堂の魅力がぎっしり詰まった作品だと思います。

     元々、親父が『鉄鼠の檻』を読んでいたのがきっかけで京極堂シリーズと出会いました。
     確かそのとき、
     「それ、面白いの?」と聞いたところ、
     「むちゃくちゃ面白い」と親父が答え、
     「じゃ、読み終わったら貸して」と頼むと、
     「これ、シリーズもんやから、順番に読まんとあかんぞ」と言われました。
     で、調べてみたら、『姑獲鳥の夏』『魍魎の匣』『狂骨の夢』そして『鉄鼠の檻』と、目の前で親父が面白がって読んでいる作品に到達するまでには、アホみたいに分厚い三冊のノベルスを読破しなければならないと知り、愕然としたのを覚えています。
     が、読み始めたらどハマりしました。寝食こそ忘れませんでしたが、学校の勉強は全部忘れて読みふけったのを覚えています(ヲイ

     冒頭、京極堂と関君が、徳川家康とダイダラボッチを引き合いに、延々100頁にわたり実存について議論するところで、一気に京極ワールドに引き込まれました。
     冷静に考えれば、「これ、いつ話が始まるねん?」と思うところですが、そんなことを考えさせない筆致で、知的にスリリングな会話が続くので、貪るように読んだ記憶があります。

     いよいよ事件が始まっても、鬱々とした関君の視点から物語が語られるため、いつしか自分も関君の気持ちに感化されたのか、暗いモノトーンの世界で物語世界を見ていることに気づきました。
     二十か月以上も妊娠中の女性。記憶が見える超能力探偵・榎木津。そして、久遠寺涼子と関君の過去…話はどんどんややこしくなります。
     眩暈坂を登るところから話は始まりましたが、僕も読み進めるにつれ、そんな感じがしてきました(笑)。「これ、ちゃんと風呂敷たためるの?」と少し心配になりながら、読み進めたのを覚えています。

     が、最後、全ての憑き物を落とすため、黒装束に身を包んだ京極堂が出てきたとき、ここまで読んできた僕の、心の中に澱のように溜まった憑き物も一緒に落としてくれたように感じました。
     こんな訳のわからん事件の真相が、京極堂の説明を聞くにつれ、オセロが一気にひっくり返されるように、きれいに説明されていきます。「この世には不思議なことなど何も無いのだよ、関君」というセリフは、著者から自分に向けられた言葉のように刺さりました。人生で体験したことのないレベルの「アハ!体験」だったと思います…って、何かオセロだのアハ!体験だの、比喩がセコいですね…orz

     今更私なんぞがあれこれ書いても屋上屋を架すようなものですし、なるべく予備知識なく読んで欲しいのでモヤーッとした感想しか書けませんが、とにかく未読なら読んで下さい。というか、これ読んでないって時点で人生損してます!

  • おそらくエログロ系ミステリ小説好きなら誰もが知っている名作。朱雀十五の事件簿シリーズの藤木稟同様薀蓄三昧だが、こちらは薀蓄の話し方に雰囲気があり話し手に対してツッコミを入れる人間がいるせいか読みやすい。(朱雀十五の事件簿シリーズは主人公の朱雀が延々と参考文献からコピペした文章を話しているような感じがしてかつ周りの人間が彼の話に感心しているだけなのでなんかむかつく)話の構成もさながら人間の書き方も魅力的。しかし久遠寺涼子の28歳で誰も未婚とは思わないだろうというセリフは時代を感じさせるなあ。あの時代の28歳といえば今の感覚でいえば35歳くらいだろうか。というか朱雀十五の事件簿に出てくる高瀬美佐と天主沙々羅の容姿のモデルって絶対彼女だよね。

  • 学生時代にミステリ好きの友人から教えられ、即書店へ走った思い出があります。文体とキャラクターが衝撃的で、あっという間に虜に(笑)。厚いのに全く飽きさせない展開で、サクサク読めました。あらゆる場所に散っていた謎のピースが、一つ残らず明らかになるスタイルなので、スッキリと読み終えることができます。もちろん妖怪になぞらえて進むのも面白いと思いました。

  • 初めて自分のお金で買った講談社ノベルス。色々とトラウマ。

  • とても面白かった。半分読んでもまだ結末全然分からない、こんな本ひさしぶりだった。怪奇的な事柄を理路整然と説明する京極堂、終始翻弄されてる関口君、トリッキーな色男の榎木津など、キャラみんな良かった。
    文章力高い。構成も素晴らしい。京極先生頭いい。

  • 衝撃的でした。
    初めて読んだとき、夏の太陽がじりじりと肌の体温を上げていく感じや、木造の建物のうすら寒い感じ、薬瓶が並ぶ棚、そういったものを文字を追いながら本当に体験していた。初めて出会うはずのキャラクターたちの傍で、キャラクターたちが話すのを間近で聞いた。関口くんが感じる閉塞感や不安・混乱を感じて、彼と同じように京極堂に頼った。助けて欲しい、救って欲しい、と思った。謎解きが始まると同時に、ホッとして、でも、救われないひとがいるのが分かって悲しかった。
    本を読みながら、実体験をするというのは、全ての本がなし得ることではないので、初めて読んだあの日から何年も経ちましたが、やっぱり希有な本だと思います。

  • 関口を見ててこっちがハラハラした。大丈夫かこいつ…?不安定すぎっぞ…。
    京極堂や榎さんもそういうところが気になるのだろうか。学生時代の鬱状態の時に代筆や食事の差し入れをしていたというし。榎さんが木場に電話したのは嬉しかった。
    木場もなんやかんや世話を焼いていて、物わかりのいい雪絵という奥さんもいることだし、関口は本当に周囲の人に支えられて生きているんだなぁ、という印象。周囲の人がいなかったら、関口はとっくの昔に死んでるだろ…。
    関口が変人と思っている京極堂と榎さんから、関口の方が変と思われているらしくて、いい三人組?だと思う。
    関口は雪絵さんとどうやって恋愛結婚したんだろう。
    ラストで「お母さん」といった理由がわからない。察しが悪くて嫌になる。
    とりあえず関口が好きキャラです。

  • 学生の頃、本好きの後輩が「今、この著者がおもしろいですよ」と貸してくれた本が本作でした。そして、京極ワールドにはまるきっかけとなった本です。何度も読み返し、その度にそれぞれ異なる人間の不可解さについて考えてしまいます。

  • 初読は95年。戦後昭和のレトロな時代設定とか、廃病院とか、引きこもり気味の作家(語り手)と神主で古本屋で憑き物落としとか、美形の探偵と無骨な刑事とか、夥しい古書や目眩を誘う坂とかダチュラとか、そういったディテールにすっかり心を奪われてしまって、トリックなんかは正直どうでも良くなってしまった。

  • 昔読んだなあ。
    長い長いお話をどんどん読んでいって
    最後の辺だったかしら榎木津さんの目のことが説明されていたと思うんだけど
    それが私にはどうしても理解できなくて
    物語そっちのけで気になって気になって
    そんな思い出のある本です。申し訳ないので評価は付けずです。

  • 読んでいて、説明の部分は、やたらと長ったらしいし、自分の頭では理解することがムリなくらい難しいし…とにかく何なんだこれは!?っと叫びたい衝動に駆られたけど…

    でも、読み進めていくうちに、なんて面白い話なんだろうと思ったし、謎解きの部分は、とにかく怖くて…人間の奥深くに持ってる恐ろしさを垣間見たような感じを読んでいて感じました。

    次の作品は、読むか分からないけど、時間と体力があったら読んでみたいと思った。

  • 初めて読んだ京極夏彦。
    発売から二年ほど経った夏。
    友人とやってきた書店で「面白い本ない?」と聞いたら「これ、面白いよ!」と勧められて購入したのがこの本だった。姑獲鳥から鉄鼠まで四冊購入。「読み始めたら眠れなくなるよ」と言われて、そんなに面白いのか…と思っていましたが、本当に眠れなくなる夜を過ごしました。
    とっても読み辛いし、とっても難しいし、一回だけじゃ理解できない。これってどういうこと?って思うことしばしば。だけど、読み進めるスピードを抑えることができない。
    魅力的な登場人物。
    マニアック。内容も登場人物もそんな人たちが多い中、唯一登場する『普通の人、どこにでもいるような普通の男、関口巽』が非常に良い味を出している。
    螺旋状に渦巻き、張り巡らされる糸のように四方八方に広がった『難解な事件の謎』と『膨大な証拠』が一つになった時、鳥肌が立ちました。

    サスペンスドラマでやるようなミステリーでは決してなく、非常にマニアックで陰湿。個人的には『魍魎の匣』が、京極さんの小説の中でダントツ大好きですが、「好きな作家は?」と聞かれて一番に「京極夏彦」と答えるきっかけになった本です。

  • 最も印象に残った本のひとつ。あれこれと、今でも思い出せる。

  • この世に不思議なことなどなにひとつなく――京極夏彦の文章に、無駄な記述などなにひとつないのだよ……。

    冒頭の薀蓄を「長いなぁ…」と思いながらも一応、読んでいたのだけれど、そこを読んでいなかったら解決を読んだ後、また冒頭に戻って読み直さなくてはならないところだった。

    ただ、長いなぁ…と思ったのは、この話だけで、次の巻以降どんどんそのあたりが自然な流れで語られるようになってくるので、ぐんぐん京極ワールドに引きずり込まれてゆきます。

  • すごく長いけれど、読みだしたら止まらないほど面白かったです。
    京極堂の話が専門的で長いのが少し苦痛だったけれど、登場人物も個性豊かで大好きです。
    これがデビュー作だなんて信じられないほど素晴らしい作品ですね。
    はまってしまいました。シリーズ全部読みたいです。

  • 前半部分の京極堂の薀蓄が延々続く部分は辟易だけど、肝心の謎解き自体は楽しかった。怪奇ミステリ風味で、趣もある。

  • 初読は中学生の頃。あの時の衝撃はないけど、何回読んでも面白いし、本を読みたくなる小説。

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姑獲鳥の夏 (講談社ノベルス)の作品紹介

うだるような暑さの中、急にひんやりとした締め切った部屋に入り眩暈を覚えるような、抜け落ちた記憶を必死に集めようとしてもどかしさを感じるような、過去からの因縁を断ち切れず苦悩するような、京極夏彦の「姑獲鳥の夏」は登場人物の気持ちのかけ違いによって引き起こされる悲劇です。だから、不思議なことなど何もないのです。

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