原罪の庭―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)

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著者 : 篠田真由美
  • 講談社 (1997年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061819610

原罪の庭―建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社ノベルス)の感想・レビュー・書評

  • 今まで読んだミステリーで良かったものは?と聞かれたら絶対上げるであろう作品。
    初めて読んだときは号泣。
    その次も号泣、という泣きっぷり(笑)
    過去の殺人事件を追う話なので、途中引き延ばし感がなきにしもあらずだが、でもやっぱりラストは圧巻。
    この原罪の庭だけでも皆に読んで欲しいと思う。
    私自身子どもを今再読すると、子どもをいとおしく思える作品。大事にしたいと思う。
    どんなに時がたってもラストの展開が忘れられない作品。

  • 読んでてかなしくなるなー…。

  • 再読。建築探偵シリーズ5作目第一部完結編。
    20歳の京介の蒼との出会いと蒼の隠された過去が明かされる。
    初読はまだ学生の頃でした。
    それでもここで描かれる物語は胸に深く刻まれていたのですが、子供を持った今は尚更胸が苦しくなりました。
    幼い蒼が閉じこもらざるを得なかった緘黙の殻。
    彼を縛って封じ込めている最後の檻を打ち砕くために、残酷な仕打ちだと判りながらも目を逸らさずに向き合う京介。
    内に多くの不吉なものを隠したパンドラの箱の様な『硝子の棺』の底にも、希望が残されていた事に深く安堵する。
    ラストは涙せずにはいられない。

    教授が香澄の住んでいた部屋のその異常性を目の当りにして、心の内で思った言葉が重い。
    「人間という極めて特殊な種が、他の生き物たちが遂に獲得することのなかった過剰な知的能力の代償のように、持たざるを得なかった罪。原罪。」

  • シリーズ第一部終了。前作から気になっていた蒼の過去がようやく解かれる一冊(=^ェ^=)犯人探しはそこまで難易度高くない。WHY DONE IT、動機探しに重点を置いていて丁寧に描かれている。涙なしには語れないファンなら必見。ミステリーとしても面白かった。シリーズとして安定した傑作。

  • 前回に引き続き過去編。犯人は大体見当がついてしまう。

  • 大好きなシリーズ。
    建築探偵シリーズを読むなら、これから読んで欲しいです。

  • ガラスの柩を思わせる巨大な温室の中で惨殺された病院長一家。その血塗られた密室に置かれたチェストで、天使のようにまどろむ七歳の少年。ただ一人生き残った彼は、しかし言葉を失っていた。闇に閉ざされた魂を救うため、最大の謎「薬師寺家事件」に挑む桜井京介。建築探偵シリーズ第一部の掉尾を飾る傑作。

  •  シリーズから複数を読み、若干構えて臨んだ本作は、京介と蒼の始まりであり、第一部の完結編。
     降り注ぐ陽差しと壊れた硝子に漂う、陰陽の透明感。
     眩い景色と芳しい香り、陰惨な酸鼻の匂い。
     愛憎と、母子の涙。
     幾つもの両面性が垣間見える世界は、美しくて哀しい。
     しかし、正直な手応えとしては痒い所に手が届かないというか、心の表面を撫でられただけのように物足りなかった。
     前提も他作品も知らずにいきなり読むかもしれない相手に対しては、少々不親切でフォローが及ばない。
     諸々の巻が前置きとなる背景を承知の上で、敢えて言う。
     底力のある物語は、一冊抜き出しただけでも全体を凝縮し、不足無しの感を抱かせられるのではないか。
     京介の香澄(蒼)への介入と投影、少年から彼への胸襟の開き。
     諸要素が根底からなぞられるのでなく、当然の事柄として流され進行する。
     著者にしてもファンにとっても自明の現象かもしれない。
     だがそれ故に、前知識のない読者の観点からも咀嚼し吟味し、共感なり反発なり喚起させる材料を提示すべきではなかったかと思う。
     読み手側の視点と重なる役を、神代教授に振ったのは悪くない。
     配置も思考力も一番の適任。
     だから余計に惜しい。
     教授のアングルなら、両者に対し、充分な読み取りと解釈が可能だった筈。
     分量制限の所為か、野暮を避けたい配慮かは不明だし、決して面白くなかったわけではないのだけれど。

  • 蒼ってこんなにややこしい子供だったのか……! 作者の気合の入り具合も半端じゃない、と思ってみたり。

  • このシリーズ、番外編しか読んだことなかったけど、
    香澄が蒼になった理由がわかるということで
    順番すっとばして読んでみました。
    救いようの無い話やったけど、結末には納得。
    ここからよく立ち直ったな〜アオ。

  • このシリーズの最高作だと思う。
    感動的だった。

  • 再読です。…若いな、京介…。

  • ずいぶん前に読んだ本。

    ついに蒼の過去になにがあったかわかる巻。
    物語を見る役、今回は神代センセ。

    巨大な温室で猟奇的な死体と7歳の少年が見つかった。
    みんながいろいろ推理するのだけど、それだけ避けられているというトリック(?)があるので、すぐに仕掛けはわかるでしょう。
    もっとも、このシリーズは推理そのものよりも、やはり人間のことが描かれているのです。

  • ここまで読んで、このシリーズは親子とか家族──いや、親子かな。──の問題の話なんだと気づいたのろまなワタクシ。
    京介に暗い過去があるのはわかってたけど、きっと親子がらみなんだろうなあと推測する。

    不可解になっていくようで、実はわりと単純なんですよね、この話。まあ、わりとこのシリーズ自体、トリックがどうのとかそういうところに焦点があててあるものではないので、いいと思うけど。
    でも、わりとすぐ香澄がアレをやったんだろうなあというのはわかっちゃったなあ。そんなもんでしょ、子供って。さすがにいれかえまではわからなかったけど。
    あと、わりとかおるの行動が謎でした。特に最後の行動が謎…わからん。結局、この事件(神代・京介が関わってから)を通して一体何がしたかったわけよ。いや、最終的に香澄に下って欲しかったっつーのはわかるんだが、そうではなくてね…

    そうそう、最後に、結局蒼がどちらの名前を選んだのかというのがちょっと気になりまして。
    そういえば前に、蒼だろうと思われる人物が出てくる短編を読んだことがあったのを思い出して、読み直してみました。
    『「Y」の悲劇』アンソロジー 内 『ダイイングメッセージ《Y》』
    名前が出てくるかどうかは覚えてなかったんだけど…
    出てきました。
    そか、そっちにしたのね。

  • わー、事件がど派手っ。こういう猟奇どろどろ事件大好き(笑)なもので、読み出したらさくさくと読んじゃった一冊。しかも今までのシリーズを読んできて気になっていた謎がついに明かされたぞ。
    ま、前作までを読んでいると「彼」が犯人ではないなーというのは当然分かっちゃうわけで、だとすると犯人が誰かってのは非常に分かりやすいのだけれど。殺人自体ではなく、その後に行われた「工作」の意味。これはあまりにも哀しいなあ。この光景は想像するとなんだか泣けてきますね。

  • 蒼の過去が明らかに

  • 蒼。
    それは京介が昔飼っていた猫の名前。
    額輝荘事件の後すっかり危うくなっていた京介だが、3年前の邂逅を思い出して事件にのぞむ。
    一つの事件の裏には、母子愛という重いテーマが人間の原罪と共に横たわる。

  • 建築探偵シリーズの第一部+センティメンタルブルーまで。

    蒼の謎がわかるのが、この「原罪の庭」なんで、ここで第一部って区切りなんですかね。
    続きは読むか読まないか、ちょっと未定。
    蘊蓄としては面白いんだけれども、人物設定が妙に透明感溢れてて苦手なんだなぁ。

    一番好きなのは「玄い女神」。
    単なるインド好きなだけやもしれん。

  • 『蒼』と桜井京介の出逢い。なんともやりきれない気持ちになりました。誰が悪いわけではないですよね…でも、考えてしまいます。そうはいっても、やはり、前を見て進んでいくしかないです…

  • いやそりゃあ勿論

    未明の家から読んでくださいよ

  • 私の中でシリーズ最高傑作だと思っています。
    こんなに優しい犯罪者と探偵を私は知りません。
    人が起こす犯罪とは、人ゆえに犯してします罪とは、
    建物は無機質でもすべての感情を見つめ、静かに語る。
    これを読まずして、このシリーズは成り立たないと思います。

    とにかく読んでくださいの一言、絶対に後悔はさせません!

  • 2004年4月22日読了。
    蒼の過去のお話。
    君の本当の名前を教えて。

  • ミステリーのトリックという点ではいまいちだけれど、シリーズ内では群を抜いて話が壮絶。トリックがないからこそ蒼の無垢さが胸に来る。これ読んで蒼が人気の理由がよくわかった、というか蒼贔屓になるよこれは……。中盤で京介の名付け方におまえ本当にその名前でいいのか…と戸惑ったが、最後は蒼が蒼でよかったと思った。

  • 建築探偵シリーズ第五弾。
    桜井京介と蒼の出逢い編。
    2008.1.3〜1.6。

  • 建築探偵シリーズの中で、今のところ一番好きな話。
    蒼ちゃんが好き、というよりも、蒼ちゃんのために動く京介@原点、がツボなんだろう。かおる母さんが嫌いだからか、賢すぎる子供というのは、周りの大人が同じくらい賢くないと幸せになれないんだなあと思った。しかし、そうすると京介は一生幸せになれないマジックな気もする。

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