塗仏の宴 宴の始末 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (636ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061820333

感想・レビュー・書評

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  • 意味深でしたねー。
    堂島さんはまた登場するのでしょうか?
    過去の話とか結構重たい作品だったように思います。

  • want to read

  • 支度と始末をあわせると最もこのシリーズの中で長い。全く、どっぷりと何日か京極堂の世界に浸りきった日々が続いた。のっぺらぼうがいたという消えた村の調査に伊豆の山中に行った関口がいきなり捕まってしまう。夢なのか幻覚なのかそれともあちらの世界に行ってしまったのか、気になって気になって仕方がないのに、物語は時間が遡ったり他の事件に移ったり主として係わる人が変わったりとどんどん関口から離れていってしまう。関口はどうなるんだ。時期を前後して伊豆で、東京で、そして京極堂の周りの敦子や木場修やあの髑髏事件の関係者の一柳朱美の周りで起こる出来事。どれもが「不老不死」や「催眠」といったことをキーワードにどこかで繋がっている。浮かび上がる妖しい団体も一つや二つではない。そのどれもが敵対しているようでいて繋がっているようでいて。まだ事件からさほど立っていない織作茜までが登場する。そして宴の支度はスッカリと整うのだ。相変わらず妖怪についての京極堂の講釈は長く読んでも聞いてもちんぷんかんぷんな感じでただただ長いと思うのだが、結末まで読んでしまった今になると「根元は一緒で枝分かれし毛先も一緒」という妖怪のような事件なのだと思う。やはり心して読んでいかないとこんなヒントが隠されていたりするから侮れない。複雑な関係で入り組んでいたそれぞれの妖しい謎の組織が徐々にその姿を現し、それぞれがあの伊豆の山中の村を目指す。始末にはいるとそこそこに妖しい人物の影がある。あるときは警察内部にあるときは上野の浮浪者たちの中にあるときは事件の被害者であろう人物の家に。いったい彼は誰なのだろう。そして何故彼の存在はみな気にしないのだろう。何故こうも簡単にどこにでも現れるのだろう。彼はどんな役割をしているのだろう。いったいだれなのだ。伊豆山中で三つ巴四つ巴の乱闘が繰り広げられ、探偵にそそのかされた京極堂が到着する。その外見とは裏腹の大暴れする探偵と夜の闇の中で静かに謎を解き明かす京極堂。「僕が中善寺彰彦だ」思わず、よ、大統領、とでも声を出したくなるくらいにカッコイイ。消えたと思われていた村の屋敷に事件の関係者や京極堂の仲間たちが揃ったとき、そこで始まる憑き物落とし。そして最後の犠牲者が出たとき「後の始末はお願いします。」という言葉で現れる謎の人物。判定者。こうやって事件が終わってみると、それでも木につるされて死んでいた彼女は本当にただただかわいそうだし、後半に入るともうすっかり私の中では忘れられた存在になっていた関口もまたかわいそうなのだ。敦子を巡る三人の若い男たちのそれぞれの思いや、木場修とお潤、いったい「明石先生」とはどんな人物なのかもわからないし、今回新たに登場する榎木津の知り合いだという司喜久雄。読めば読むほどまだまだこの先が楽しみになるのだからもうスッカリ中毒だろう。

  • 2007年10月14日読了

  • 全体が繋がってくれてやっとスッキリ☆<br>
    <br>
    堂島大佐がすげー。。。

  • 京極堂シリーズ6作目(下巻です)。
    伊豆山中にてゲーム終了。
    あぁ〜、スッキリした〜……のかコレ!?

  • 久しぶりにエノさんをカッコイイと思った。
    いや、なんか、すごいわ。

  • 京極堂シリーズ

  • まいったなぁ。
    すべての物語が、集結しちゃったような。
    いや、藍童子タイプが私は嫌いだから
    近い将来失脚する物語を読みたいんだけど。

     類は友を呼ぶというのか、京極堂には
    一筋縄でいかない人物ばかりが集まるのだなぁ。

  • 「この世には――不思議なことなど何もないのです」

    いやあ…面白かった。凄かった。最後ちょっと煮え切らないというかもう少しすっきりさせたかった気もするけど、これでいいのかも。
    今回はとにかく中禅寺さんが素敵だった。私は今まで中禅寺さんの心中をほとんど見ようとしてなくてそれが今回まだほんの欠片だけかもしれないけどそれが見えた気がして、それは考えていたのよりもずっと深くて。図書館で読んでたんですけど泣きそうになりました。そしてそんな中禅寺さんを解ってる榎さん格好よすぎ。さすが榎さん。先輩なんだなあって感じでした。それにしても千鶴子さんと雪絵さんは本当に良い細君ですね。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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