少年名探偵 虹北恭助の冒険 (講談社ノベルス)

  • 講談社
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061821385

感想・レビュー・書評

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  • 再読。商店街を舞台にした少年探偵によるミステリ。
    日常から少し浮遊した謎の設定が素敵。恭助と響子ちゃんの関係性も素敵。お互いに相手に望むものがありつつ、相手を慮る気持ちも大切にする。それは信頼と好意の表れだろう。
    初読時よりも楽しめたのは、20年前にはわからなかった面白さに対するフックが増えたからかも。
    たくさんの本を読むことで、本を読む面白さの種類の多さに気づく。謂わば読書経験値。それがフックとなり、今までわからなかった面白さに気づく。これが多読の効果であり、再読の楽しみを増すものだろう。

  • 大人に残っている、子供だった頃のココロを思い出させるミステリー! 読み始めたらあっという間に! 恭助と響子ちゃんの関係も微笑ましくて良いです。

  • 【感想】
    ・シンプルな謎とほほえましい登場人物たち。まあ、楽しく読めました。

    【一行目】
     アーケードのトンネルを、暖かい風が吹き抜ける。

    【内容】
    ・駄菓子屋に知らない商品が並んでいる。
    ・心霊写真の謎。
    ・透明人間の足跡。
    ・商店街のプロモーションビデオとお願いビル。
    ・学校に鬼が出た。

    ▼虹北商店街についての簡単なメモ

    【一福/いっぷく】こちょう屋の隣にあるお好み焼き屋。響子の同級生、寺田春男くんの家。
    【お願いビル】元々は幼稚園受験から高校受験までのための塾ビルが建つ予定だったが不況で建設中止となり廃ビルとして残った。当初は「幽霊ビル」と呼ばれ子どもたちに大人気だったがお願いがかなうビルと言われいつしか「お願いビル」と呼ばれるようになった。
    【風街美里/かぜまち・みさと】担任教師。二十歳プラス百八十か月くらい。学生時代空手をやっていて「無敵の美里」と呼ばれていた。
    【克史/かつし】響子のクラスメート。情報屋。あらゆる情報を集めているが信憑性はいまいち。
    【香奈】お肉屋の娘。いじめにあっていたがお願いビルにお願いしたらやんだ。
    【カルチェラタン】本格フランス料理屋だがなぜかメニューにカマスの塩焼きなんかが入ってたりする。
    【河戸】河戸酒屋の店主。「酔いどれ河戸」と呼ばれている五十八歳。
    【気狂いピエロ】ゲームセンター。毅くん御用達。
    【木村洋品店】主人は頑固者。水木呉服店に対抗できる唯一の存在で仲が悪い。
    【清/きよし】カメラ屋「大怪獣」の若旦那。アメリカ俳優のようなキザなポーズがよく似合う。
    【虹北恭一郎/こうほく・きょういちろう】恭助の祖父。
    【虹北恭助/こうほく・きょうすけ】古書店「虹北堂」の息子。小学五年生だが学校には行っていない。なんでも本にはすべての知識が詰まっているから学校は必要ないんだとか。聞いただけで謎を解く不思議な能力から「魔術師」と呼ばれている。目が細い。
    【虹北商店街/こうほくしょうてんがい】古い商店街で店の種類も多く、生まれてから死ぬまでに必要なあらゆるものが揃うそうだが不況の風が吹き荒れている。アーケード街は一キロもあるそうだが、天神橋筋商店街並み?
    【虹北堂】古本屋。虹北商店街はこの店から始まって増殖した。恭助の祖父の店だが祖父は買付のため全国を飛び回っておりほとんど店にいない。
    【こちょう屋】駄菓子屋。百歳を超えてるかもしれないおクマ婆さんがやってる。
    【佐々木さん】響子のいる小学校の卒業生で腕のいい医師。響子には無縁。今度県議会に立候補するとか、小学校にプールを寄付してくれるとかの噂がある。
    【茂】木村洋品店の一人息子。大学生にして暴走族のリーダー。
    【翔一/しょういち】クラスメート。
    【シロ】哲学さんといっしょにいる犬。
    【鈴木陽子/すずき・ようこ】退職した教師。
    【大怪獣】カメラ屋。
    【タイトロープ】駅の反対側にできた大型スーパー。売り上げが落ちるのではと大騒ぎしたが、できた後も特に商店街の売り上げに影響はなかった。
    【毅】料亭の息子。
    【哲学さん】駅前に住むホームレス。商店街の中央広場によくいる。穏やかで子どもも子ども扱いしない。
    【寺田春男】お好み焼き屋「一福」の息子。お菓子好きで太っている。
    【ナイト】虹北堂の黒猫。
    【西岡】メガネをかけた七三分けのクラスメート。目立ちたがり屋で何にでも立候補する。卒業記念実行委員会にも立候補し響子とともに選ばれた。
    【野村響子/のむら・きょうこ】語り手。小学五年生、二話目から六年生。虹北商店街のケーキ屋さんの娘。両親と大学生の姉がいる。ピアノを習わされているせいで音楽は嫌い。
    【野村真/のむら・まこと】響子の父。プロレスラーのような太い腕のケーキ屋さん。酒は苦手。虹北商店街振興会の会長。
    【FADE IN】映画好きの青谷さんがやってる喫茶店。髭もじゃだが中身は美青年。
    【藤井真理/ふじい・まり】クラスメート。
    【松本】フランス料理屋「カルチェラタン」のオーナー。
    【美亜】学校で残され塾でも残され「わたしの青春はどこに行ったの」と嘆く小学二年生。学校の校庭に鬼を見た。
    【水木呉服店】発言力が強く頑固者。木村洋品店と仲が悪い。
    【美佐子さん】水木呉服店の一人娘。美人。
    【三好由香/みよし・ゆか】クラスメート。
    【由美子】喫茶店「FADE IN」のアルバイト。
    【リュウ】一福の猫。触ろうとするとかみつく。弱っていたところをナイトが連れてきて、寺田春男くんが飼うことにした。

  • ものすごく久しぶりに読み返したけど、やっぱり面白かった~!
    響子ちゃん→恭助だと思ってたけど、恭助→響子ちゃんが思ったよりも強めだった。
    恭助、学校の友達にはそこまでだけど、響子ちゃんにだけは自分から関り持つ感じだよな、エモイ。
    響子ちゃんの「いつでも私と一緒にいられるわよ」って、恭助が自分といたいと思ってると確信してないと言えないよね。
    響子ちゃんは恭助から好かれてるって、気付いていて言ってることになるよね。凄い(笑)
    最後、中学校へは行かず、アメリカに旅立つ恭助にキスという名の餞別も積極性が凄いわ。
    響子ちゃん、魔性の女か。

    恭助、響子ちゃんの服装ちゃんと褒めるのえらい。
    美人にも靡かないところが更にグッド。
    そして、クリスマスに、響子ちゃんのほっぺにチューするなんて意外とやるじゃん!
    でも、唐突に消えすぎでしょ(笑)
    探しもののためにフラッと海外行くとかびっくりするよ。
    だから、帰国したときに豪速球のビンタかまされるのは仕方ないんだぞ~!

    響子ちゃん、凄くない?
    美亜ちゃんが話し出すまで5分も黙って待てる小学生いる?そんな配慮出来る?
    どうしたの?って聞くと話しづらくなるって心理もちゃんとわかってて凄い。
    響子ちゃん、人間として既に完成されすぎでは。

    茂と美佐子さん、家の仲が悪いから大変だなぁ。
    ほんとロミジュリ感あるわ。

  • 児童書とは知らずに読了。これは小学生のときに読んだらすごくハマったかも☆ちょっと漫画チックな感じでスラスラ読めました。イラストは可愛いんだけど、バスの中で読むのはちょっと恥ずかしい気もしましたf^_^;
    はやみねかおるさんは勝手に女性だと思ってました。そして小学校の先生なんですねーなんか納得。

  • 【376】

  • 魔術師の異名を持つ、古書店の店番をしている不登校小学生・虹北恭助が商店街や学校の謎を解く話。
    ときどき野村響子との恋愛模様もあり。
    話は響子ちゃん目線で語られている。
    冒険では小学校5年生の春休み~6年生の終わりまでを描いている。

    思い出補正も入っていますが、大人が読んでもそれなりに楽しめます。
    はやみね先生の別作品に響子ちゃんが出てきたので久々に引っ張り出してみましたが、彼女以外にも懐かしい登場人物に出会えました。

  • こういうこと書くのはあまりよろしくないのでしょうが、早く結婚していただきたい。シリーズの結末もステキでしたが、こちらもやっぱりステキ。

  • ライトなミステリです
    はやみねかおる先生は興味があったのですが
    男性と知って・・・残念

  • 夏になると児童文学が読みたくなる、ので読み返し。
    商店街、顔見知りの同級生、といったところにとても憧れます。
    そして作者のメッセージ性にも感動。昨日きいたラジオ相談でも言ってましたよ、自分の好きなことをみつけて、勉強の仕方を考えた方がいい、とか何とか。

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著者プロフィール

三重県生まれ。『怪盗道化師』で第30回講談社児童文学新人賞に入選し、同作品でデビュー。主な作品に「名探偵夢水清志郎」シリーズ、「怪盗クイーン」シリーズ、「虹北恭助」シリーズ、『ぼくと未来屋の夏』『ぼくらの先生!』『恐竜がくれた夏休み』『復活!! 虹北学園文芸部』『令夢の世界はスリップする 赤い夢へようこそー前奏曲ー』(いずれも講談社)、『めんどくさがりなきみのための文章教室』(飛鳥新社)などがある。

「2023年 『都会のトム&ソーヤ 日めくり名言カレンダー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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