- Amazon.co.jp ・本 (752ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061822931
感想・レビュー・書評
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鳥祭り。
シリーズの中で犯人は一番分かりやすい。が、氏の作品の醍醐味は犯人探しでなく薀蓄にある。
林羅山とハイデッガーの共通性や、儒教的要素を多分に取り込むに至った日本仏教の経緯。
鶴の恩返しやしっぺい太郎に隠された意味。
常識とは。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伯爵家で5度目の結婚式が。全4回は皆初夜に亡くなっている。しかし、犯人は分からず。迷宮入り。五度目はあるのか。探偵も来たが、結局殺人は起きてしまった。しかし、京極堂が解決する。犯人は伯爵でも、人には理解できない。途中からまぁ分かってたけど。やっぱり無理があるなぁ。出てくる人がみんな理屈っぽくて嫌。分厚いけど中身はないなぁ。
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犯人とある程度の動機は、早い段階で予想がついた。
展開もそれほど意外性のあるものではないが、関口以外はそれほど暗くないので読みやすかった。
仏教、儒教と哲学についての論議は興味深く、ストーリーよりそちらのほうが印象に残った。 -
ストーリーとしては面白いが、前ふりが長く疲れた・・・
常識を振りかざすことは恥ずかしいようにも思え、広いものの見方をしていきたく感じた。白樺湖って人工ため池だったんだ。 -
結末はよめた。ただそこまでの過程が楽しみで読んで実際もおもしろかった。
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信州白樺湖畔に建つ豪華な洋館。そこに住む伯爵のもとに嫁いだ花嫁は、新婚初夜の晩に必ず殺害されるという。過去4度の殺人事件はいずれも未解決のままであり、そして5度目の結婚が行われようとしていた。いったい誰が花嫁を殺害したのか?そして、今度の花嫁は無事に朝を迎えることができるのか・・・。
シリーズもののようです。探偵や古書堂の主人などの解決に絡む人物達はいつもの・・という感じのようです。他の作品を読んでいないので私には分かりませんが。
とにかく無駄に長いです。2段組700ページ超。
なぜ長いかというと、登場人物達がうだうだといろんな思考を巡らすのです。
で、その意味が良く分かりません。
儒教的考え方、というのが事件の核心に深く関わっている・・ということで100ページ近く割いて儒教の歴史みたいなコトを延々登場人物が語る辺りなど、この本を読むのをやめようかと・・^^;。
真犯人も最初のほうでたいていの読者ならアタリがついてしまう感じで、大まかにはそこから外れないし。
読み方が浅いからこんな感想しか持てないのかもしれませんが、それなら読み方が浅くて結構、という感じです^o^;。 -
読み終わったら始球式をしたくなりました。
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とてもかなしい話だった。犯人の予想は早くからついていたけども、どうしてこんなことをやってしまったのか、彼の言動からはまったく予想がつかなくて、読み進めるうちにその理由を知って、とてもやるせない気持ちになった。彼がやったことはたしかに悪いことであって、でもそれをわからないということは、だれに問うことができるのだろう。はっきりとこのひとが悪いんだという登場人物が百鬼夜行シリーズにはあんまりいないけど、彼はその中でもとても曖昧なライン上にいるひとじゃないかなあと思う。
関口君が京極堂に対して「救い」というものを求めていたけども、京極堂は人間は人間を救うことなどできないと一刀両断する。この展開だと、わたしも「救い」というものが欲しくなるわけで、でも京極堂のいうとおり人間は人間を救うことなどできないという無力さをはっきりとこの物語の外側から感じ取ってしまった。そのぶんつらかった。
(752P)