鏡姉妹の飛ぶ教室 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061824140

作品紹介・あらすじ

誰もが三百六十五日分の一日で終わる予定でいた六月六日。鏡家の三女、鏡佐奈は突然の大地震に遭遇する。液状化した大地に呑み込まれていく校舎を彩る闇の色は、生き残った生徒たちの心を狂気一色に染め上げてゆく-。衝撃の問題作、『クリスマス・テロル』から三年の沈黙を破り、佐藤友哉が満を持して放つ戦慄の「鏡家サーガ」例外編。あの九〇年代以降の「失われた」青春のすべてがここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 2011 9/29読了。Amazonで購入。
    鏡家サーガ、三女と四女と「牛」関係者と無関係な方々が地震で地中に埋まった死体だらけの学校の中でサバイバルする話。
    痛い描写(文字通りの意味で)が満点でしかも学校のほとんどの人間は死んでいる、っていう気が滅入りそうな空間での話である割には今まで読んだ鏡家サーガの中では一番さわやか、かも・・・? 例外編だからかな。
    読了後は久々にフリッカー式読みたくなった。

  • デレッデ!怪しいポイント発見なりけり!
    ラブです。

  • 再読。鏡家サーガで一番好きな話。四女と江崎君のやり取りはたまりませんなぁ。圧倒的に正統な話の結末がこれなんだからそこが良いよねぇ。

  • ≪今回も例外なく,薦められ…≫

    鏡家サーガ・例外編と名打たれた本作.
    非常にエキセントリックで極端で芯も信も強烈な新キャラが多く出てきますが,結局『フリッカー式』につながることは<ほとんど>ないので,本当に「例外編」として読むのが気分も軽い.
    と,いうか,読んだところで<サーガ>の筋が,肝が理解できるわけもないよ.
    本の中に肉やら内臓やら血やら吐瀉物やらがでてくるのはいつものことだけれど,そんなものもただの肉やら内臓やら血やら吐瀉物やらにすぎないから.
    だってこれはあくまで例外編.
    例外編という,<鏡家サーガ>の魂の一部.
    読みたい人は,飛んでも読みたい,鏡佐奈と鏡那緒美の物語.

  • ミステリじゃなく、隔離環境でのサバイバルもの。本当に「例外編」という感じ。
    カタチだけでもミステリのほうが良かったな…

  • 【192】2016.3.14
    久々に読んだ。Web連載を追いかけていたのが懐かしい。
    ラストの佐奈ちゃんは結局どうお家に帰ったのか気になるところ。

  • 鏡家サーガ例外編。
    地震で倒壊した学校の中でバトルロワイヤル。
    一応,前3作を読んでいるがイマイチよくわからないし,少しもミステリっぽさがなかった。

  • 振り切った展開とグロい描写に目を奪われそうになるが、奥に潜むテーマは意外と深い。
    強者と弱者、本気、飛ぶ、というワード一つ一つが胸に刺さります。

  • 誰もが三百六十五日分の一日で終わる予定でいた六月六日。鏡家の三女、鏡佐奈は突然の大地震に遭遇する。液状化した大地に呑み込まれていく校舎を彩る闇の色は、生き残った生徒たちの心を狂気一色に染め上げてゆく―。衝撃の問題作、『クリスマス・テロル』から三年の沈黙を破り、佐藤友哉が満を持して放つ戦慄の「鏡家サーガ」例外編。あの九〇年代以降の「失われた」青春のすべてがここにある。

  •  〈鏡家サーガ〉例外編、らしい。
     今気がついたけれど、佐藤友哉の本の感想を上げるの、これが初めてなんだねぇ。そりゃそうか、『クリスマス・テロル』以来だもの。あれ、三年前らしいもの。今度読み直して感想あげようかな。
     ってことはどうでも良くて。久しぶりの鏡家ってのはいいのですが、キャラクタが把握できません。鏡佐奈って何番目の子よ、とか思ってたらあれですか、三女ですか。三女って、あれじゃないか、一作目で「兄貴に強姦された末自殺」(空白ネタバレ)した子じゃなかったか? でも最後に「生きて登場してた」気もするんだけど。記憶違い? まあこの話はどうも一作目よりずいぶんと前の話っぽいけど、でも「ラスト、一回死んでいるのにまた生きて登場しているし、本当に夢オチ」なのか? 「死なない子」っていう設定?
     祁答院とかいうけったいな名字の双子はあれだよな、『クリスマス・テロル』に出てきた、ものすごいむちゃくちゃやる性格の悪い奴らだよな。
     『闘牛』だの『闘牛士』だの、よく分からない敵(というかなんというか)が出てきたり、見た目中学生が生死をかけてバトルしていたり、と何だか色々微妙。どこぞの、名前をローマ字にしたら全部が点対象の文字で、尚且つ回文になってるような作家の影響、受けまくってねぇか、って気分。
     ミステリじゃないしなぁ、もう、メフィスト賞作家というより、ファウスト作家って感じ。(いやただの印象論なんですがね、このへんは。)
     地震で液状化した地面に学校ごと沈む、ってのは面白いと思うんだけどな。稜子ねぇさんとかすごい好きなキャラクタなんだけどな。

    05.02.18

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著者プロフィール

1952年北海道釧路市生まれ。
1974年に北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒業(美学・美術史専攻)。1976年に北海道教育庁北海道新美術館建設準備室の学芸員、翌年には北海道立近代美術館学芸員となる。1985年北海道立旭川美術館学芸課長。1990年からは北海道立近代美術館に戻り、2004年同館学芸副館長。2012年から2022年まで札幌芸術の森美術館館長を務める。この間、それぞれの美術館で数多くの北海道ゆかりの作家の個展や現代美術展を企画開催。
現在、AICA国際美術評論家連盟会員、北海道芸術学会会員、北海道美術館学芸員研究協議会会員。また旭川市中原悌二郎賞、札幌市本郷新記念札幌彫刻賞、ニセコ町有島武郎青少年公募絵画展、北海道陶芸展などの審査員を務める。

「2023年 『北の美術の箱舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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