モロッコ水晶の謎

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 916
感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061824188

作品紹介・あらすじ

推理作家・有栖川有栖の眼前で起きた毒殺事件に、臨床犯罪学者・火村英生が超絶論理で挑む表題作ほか、クリスティの名作「ABC殺人事件」をモチーフに書かれた、連続挑戦予告殺人を追う「ABCキラー」、誘拐殺人の陰に潜む悲劇を描く「助教授の身代金」など、研ぎ澄まされた論理が光る有栖川本格全4編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 表題の「モロッコ水晶の謎」はイマイチ。えー、そこで占い出てくるの!って感じ。
    「ABCキラー」と「助教授の身代金」は割と好き。でも一番好きなのは、わずか5ページの「推理合戦」。クスっと笑える軽い話。

  • 外国別物で、お薦めを教えて頂きたい。

  • 面白かった〜!
    アリスシリーズの中でも読後感の良さは随一。
    特に表題作であるモロッコ水晶の謎は一枚の地図に思える。異国を思わせる絢爛な建物で火村英生や有栖と共に砂漠に埋もれた謎を探し彷徨う楽しさがあった。

  • ラブストーリーの助教授役でヒットを飛ばしたかつての俳優が、誘拐され。犯人の電話を受けた別居中の妻は夫の安全確保だけを祈り犯人の指示に従っていたがやがて夫は遺体となって発見された。(『助教授の誘拐』)クリスティの小説のように、Aの街でAの男が、Bの街でBの女が殺される事件が続いた。犯人らしき人間からの挑発状も届き、火村たちは捜査を急ぐが……(『ABCキラー』)書店の社長を影から支える占い師の女と仕事を通じて知り合ったアリス。その縁で身内だけで行われる社長の誕生日パーティに招かれるが、そこで娘の婚約者が毒殺されて……(『モロッコ水晶の謎』)
    火村と先輩作家朝井女史が推理合戦を繰り広げる掌編含む四編収録。

    国名シリーズ第八弾。観察者、第三者の存在が大きい中編三つ。

  •  『ABCキラー』は、初出の『「ABC」殺人事件』で読んでいたんだけれど、もうすっかり忘れてて、初めて読むような気持ちで読みましたよ。
     てか、最近『絶叫城』を読んだせいか、『ABC』のほうが、より古い作品だと思ってたのに、『絶叫城』より新しかったのね。
     それと、この作品で初めて因幡さんが登場するのね。

  • これはアンフェアといわれかねない作品が
    2作品ほどまぎれていますね。
    はっきり言って表題作には
    トリックなんぞありません。
    タネなしでやった手品みたいなもの。
    ええ、深い理由も微塵もなし。

    犯行理由はまあ切ないですよね。
    でもわからないでもないかな。
    にしても、そこまでやるかという感じ。

    「ABCキラー」に関しては
    人によってというかかなりきわどい代物。
    正直これは犯人の推測が
    部分的にしかできなくてもしょうがない。
    いわゆる犯行擬態という形だもん。

    ちょっとこれは好き嫌い分かれるなー。

  • シリーズを追って読んでいる本。

    推理合戦が面白かった。
    他の本が引用されてると、ちょっとネタバレになるのが悔しい。
    でも、面白いので読んでしまう。

  • 2016年6月14日読了。著者の分身・推理小説作家の「有栖川有栖」と犯罪研究家の助教授・火村英生が難事件を論理的に解決していく短編集シリーズ、私は初見。「論理的な解決」をうたっているだけに事件の裏側が少々トリッキーに過ぎるように感じ、個人的には今ひとつ…。「連続する事件を途中で別の人物が引き継ぐ」というのは定番のトリックなのね。ただ表題作の「犯行動機・手段の特殊性」を「舞台の特殊性から導かれる必然性」に結びつけてみせる手腕には、読んでいる間はピンとこなかったが読み終わって考えてみて感心させられた。「双頭の悪魔」しか読んだことがなかったが、他の作品も読んでみたい。

  • 国名シリーズ8。4編。ドラマになったものなど。

  • 【図書館本】この中では表題作が一番お気に入り。「推理合戦」も捨てがたいけど。 火村とアリスが絡んでれば絡んでるほど楽しめるので、もっともっと絡んでくれ。そんでアリスが空回りしてる姿があればなお美味し。……そんなことを思いながらこのシリーズ読んでるなんて不純だとは自分でも分ってるけど……。それがこのシリーズの魅力だもんね! (誰に言ってるんだか……)

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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