猫丸先輩の空論 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061824461

感想・レビュー・書評

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  • ※2007/4/14のblogより転載

    「猫丸先輩の推測」の猫丸先輩が帰ってきた。
     飄々とした風貌とは裏腹に、独特の視点から導き出される真相は、空論か!?はたまた真実なのか!?

  • 猫丸先輩シリーズ短編集。
    タイトル通りまさに空論。それはこじつけすぎだろうというものもあり、全体的になんだか少し物足りなかったなー。短編だし読みやすいので気軽になんか読みたいって時にはおすすめかもしれません。
    最後の「夜の猫丸」がちょっとホラーっぽくて面白かった。無理やり身長測られる猫丸先輩可愛い。猫丸先輩って最初のころは近くで見たらオッサンにも見えるって設定だったような気がするんですがいつの間にか本当に高校生にしか見えなくなってしまったんですね。

  • 前髪ふっさり・子猫のような真ん丸目をした神出鬼没の猫丸先輩。外見ぱっと見は高校生に見えなくもないのに、あまりにもおっさん臭い言葉使いから年齢不詳と初対面の人物には見られがちな猫丸先輩。身長が低い低いと言われてましたが、大学生時代には公表してた身長から4センチもサバを読んでいた事実が今回判明した猫丸先輩!(どうにも私が気に入った点)そんな先輩の、日常の謎を解くシリーズの…ええっと 3? 4作目?
    ちなみに講談社ノベルズからは以前に「猫丸先輩の推測」が発行されてますが、続いてないのでこの本からでも無問題です。

    八木沢クン担当のイラストレーター・美里サンは、ここ最近昼頃に必ずベランダの手すりにペットボトルを発見しているという。しかも捨てても毎日別な種類のボトルが置かれているという。それが既に4日連続。・・・・目的は何なのだ…?―― 『水のそとの何か』
    友人の交通事故現場の前で、大西は猫丸先輩と会った。供えられた手向けの花の前に佇む2人の前にタクシーが止まる。1台どころじゃなく続々と…「鈴木さん」に電話で呼び出されたタクシーとその運転手たち。おーい何考えてんだ鈴木さーん!!―― 『とむらい自動車』
    幼馴染の真美に呼び出され、幸太たちが向かった先は4匹の真っ白の子猫を飼ってる「猫婆さん」宅で、真美はこれから「虐待されてる猫ちゃんの救出作戦」を行うという。1匹だけ赤い首輪をしてもらえないその猫ちゃんを…。さあて、顛末は?―― 『子ねこを救え』
    真夏の海岸、広がる砂浜。そして、そこに設置されたテントは「全日本スイカ割愛好会・東京西地区」主催のスイカわり大会のもので、中にはスイカが大量に・・・あったはずなのに、なんで半分近く割られてるんだ…?!――  『な、なつのこ』
    おとなしげでやせっぽちの早苗には、外見に似合わずものスゴイ大食いという特技があった。友人の明日香といっしょに大食いチャレンジメニューを制覇してきたのだが、ステーキ店で早苗がまさかの敵前逃亡。ぜったい大丈夫な筈なのに…どうして…?―― 『魚か肉か食い物』
    夜中の誰もいないオフィスでひとり残業している八木沢クン。静まり返った中で1本の電話が鳴った。切れた。そして今度は少し近い部署の電話が鳴った。切れた。更に近くの電話で・・・。しかし出てみても無言で切れ、また遠くから電話が…。ち、近づいてくる…?―― 『夜の猫丸』
    計6作の短編集です。

    「推論」に続いて「空論」なわけですが、空論というのはつまり「合ってても違っても構わない」ということなんですよね。確認はできない、いや、むしろしなくていいや!みたいな。その曖昧さ加減が猫丸先輩らしいといえますね(笑) なので、どの作品も真相ははっきりされていません(作品内では)。鋭くバッサリ切って捨ててくれる!という気合い(なんだソレは)は足りませんが、この曖昧さ加減がハートフルでいい味ですよv
    とはいえ「空論」でも納得感が薄くなってるわけではありません。いくつか考えられる中で、一番ストンと腑に落ちる説明なのですよ。空論でも、ミステリになるものなんですねぇ…。
    ちなみに個々のタイトルは有名ミステリのパロディらしいです。私は「な、なつのこ」しか解らなかったんですが、解る人にはその辺りもお楽しみのひとつかも。

    ミステリとは全く関係がありませんが『魚か肉か食い物』の早苗ちゃんが巨大ラーメンにチャレンジするシーン。読んでたらすごくラーメンが食べたくなりました(笑)。シャクシャクコリコリのしなちく、しゃりしゃりのネギともやし、つるつるの麺。それが豪快に食べられていくシーンは見てみたいものです(しかも上品に、というのだから必見だろう)。・・・ああ、おなか減ったなぁ…。

  • これも旅行用。短編集。これも内容を覚えてない。

  • (収録作品)水のそとの何か/とむらい自動車/子ねこを救え/な、なつのこ/魚か肉か食い物/夜の猫

  • 日常の一例をあげる探偵 続編を期待する

  • 日常系の謎が多し。

    星5をつけたかったが、主人公の猫丸先輩がしょうに合わないのでマイナス1

  • 猫丸先輩最高!日常の謎系の作品で一押し。短編の各タイトルも、パロディになっていてニヤリとさせられます。

    とむらい自動車のオチが特にお気に入り。
    あとは唐沢なおき氏のイラストも作品を盛り立ててていいですね。

  • すごく イイ(・∀・)!

    日常の謎を解くほのぼの系ミステリー。
    因習のある村…とか謎の洋館…とか猟奇殺人が…みたいな、ミステリーに対しておどろおどろしいイメージをお持ちの方にもオススメできる!


    イラストも可愛いです。

  • 初猫丸先輩です。
    短編集です。

    倉知は星降る~で読みやすいなーと思ったんでいけるかなーと思いつつ、
    どうにもこうにもキャラ物っぽくて避けてたんですよね、猫丸先輩。
    だってタイトルにも猫丸先輩とか書いてあるし。

    で、まあ予想通りキャラ物でした。
    とりあえず文章は簡単だし読みやすい。
    テンポもさくさく。
    一人称視点だからだらだらと描写とかないし。

    内容はミステリーとは言えないような・・・
    どちらかというと発想の勝利というか、ウミガメのスープ的な、
    ちょっと奇妙に見える物語だけど、事実を知ったら~というタイプ。
    まあでも良く考えたらそれはミステリーの基礎か。
    論述トリックの入門書みたいな。

    軽く読むにはいいと思う。
    これといった事件がおきるというよりも、
    ただ猫丸先輩がある出来事を「思いつかなかった視点」「見落としてた視点」で解釈するって物っぽいです。
    可でも不可でもないかなー。
    まあ暗い話とかどろどろした話とか難解な話に疲れたときの、
    そう、カレーのふくしんづけとからっきょの気持ちで読むのはいいかも。

    いやー。
    倉知の語り手は嫌いじゃないんだ。
    でも猫丸先輩はちょっとダメかもしれない。
    なんで江戸弁なんだ。
    たぶんイメージとしては小池鉄平みたいな人なんだろうが、
    私にはもう寅さんにしか見えない。
    特に一番最初の短編がやばかった。
    喋り方いくらなんでもおかしいでしょ。
    おかしすぎてちょっと付いていけない。
    探偵は奇人じゃなきゃーって気持ちは分かるけど、
    口調で特徴づけは駆け出しの漫画家だけにしてもらいたい。

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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