- Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061825291
感想・レビュー・書評
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切間は出て来ないけど、金之助が出てきたので、私は元気です。
(^ω^)おっおっ
というのはおいておいて。
『果実』を読んでから半年強、ようやく続編に取り掛かることができました。
いきなりの序盤の展開に面食らいながらも読み進める。相変わらずのまほろの文体。果実でそこまで明らかにされていなかった(と思う)作品の現在の背景。そして現れる絢爛豪華(ルビ:ゴージャス)な『あじあ』、旧友(ルビ:とも)との再会、登場する一癖も二癖もある登場人物、『使者』(ルビ:めさじぇ)とのスパイ染みたやり取り……。そうそう、探偵小説(ルビ:ミステリ)たるものこうでなくっちゃ。このケレン味、この前時代的(ルビ:モダン)な道具立て、設えられた絶好の舞台、まほろの存在理由(ルビ:レゾン・デートル)…
いつまで経っても事件が起きねえ!
どうなってんだよ!
しかし急にとある人物にビンビン死亡フラグが立ち始める。
そして事件が起きてからは急展開。というか急にガッツリミステリになって、作中での謎がかなり分かりやすく纏められて(いやに親切)、さて、事件を解いてみなさい、とな。さっぱり分かりません!
ここで既に峠を越す。これは…謎がこれだけで終わるのかしらんと思っていると、まあ当然事件は続くわけです。
そして突入する推理合戦。
それぞれの見解とその矛盾がぶつかって、徐々に止揚(ルビ:アウフヘーベン)されていく推理…。
そして真実が明らかに!
おお!なんとしっかりしたミステリなんだろう!そう、これ、これだよ!面白い!
ちくしょう!あっちには気づいたのに!ミスリードだったか!
全く、まほろにしてやられたぜ!
あれ?でもなんかページ数がやたら残っているな…。
と思っていたら最後に怒涛の超展開。
余りの展開のはやさに物語から振り落とされる。
そうだ…そういえばこんな話だった…。これがまほろや…。
読後に残ったのは謎の徒労感…。これは一体何だったんだろう…。
総合すると、面白かったのか面白くなかったのかよくわかりません。
いや、面白かったんだと思います。最後以外は。
とりあえず続きを読もうと思います。
どうなる、まほろ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作から間をあけずに読んだせいか、大筋がほぼ予想通りに進んでしまったのがちょっと不満。それでも超豪華特急の世界にどっぷり浸って最後まで突っ走ってしまった。ラストのぶっ壊しっぷりはいっそ爽快!
次の巻は明日までおあずけ。あぁ、禁断症状。はふう。 -
少し慣れたのか、1巻よりもまだ読めたけど、最後はトンデモで終わってしまう…
もったいないと思うのだけど… -
しかし自由だなこのシリーズ! なんでもありじゃねーか。
読んでてどっと疲れるけど、面白くないとは決して言えないところがなんか悔しい(笑)
これってオリエント急行殺人事件オマージュですよね、もちろん。 -
日本語英語フランス語が入り乱れて疲れるんだけど、なれてくると寧ろもっと欲しがってしまうという恐ろしさ。
推理に入ると一気に面白くなってくるんですよね。
紅茶が飲みたくなりました。
あと私がこの作品好きなところの1つに、登場人物がみんな知的で魅力的なところです。
ミステリによくいる、何も出来ないくせにピーピー騒ぐ90年代ヒロインみたいな存在がいないので、読んでて気持ちいいです。 -
終盤での転調、狂騒、大血戦、人がたくさん。
まほろと柏木、満州から日本へ。
列車内バラバラ殺人事件と第二の殺人。
果実と同様の疑問と公理、探偵合戦、潰し合い。これこの型でいくんだな。
事件発生まで半分弱ほどもかかる、だがしかしそれでいい。それがいいんだよ。 -
天帝シリーズ、重たいナァ。
読まなくては!と思っていた・・・ -
ルビが減ったのか、読み手が慣れたのかはわからないが前作より読みやすい。個人的に1番読みやすくまとまっており、わりとお気に入り