書物審問 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 121
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828544

作品紹介・あらすじ

世に出れば、国を、政治を、歴史を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段を用いて入手する、書物狩人。彼と三人の客が稀覯本の宝庫「書物城」に招かれた。翌朝、城に架かる橋が爆破され、外部と連絡不能に。そして「指揮者」の本が奪われ、絞首刑の如く吊るされた-。すべては「城主」の企てなのか?書物狩人が、城と稀覯本に秘められた謎に挑む。「書物」シリーズ待望の"本格長編"。

感想・レビュー・書評

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  • 今回の書物狩人(ル・シャスール)は、旧ソ連秘密警察が秘匿した書物・文書を集めたモスクワの内務人民委員部枢密図書館から流失した4つの書物をめぐる長編ミステリーだ。書物城に集められた4人の人物たち。勿論その中に我らがル・シャスールも含まれる。書物の見立て殺人の秘密を見事見破る。珍しくル・シャスールが怒りの感情を表す。いささか犯人の後手に回ってしまったのだ。しかし、最後は爽快に終わる。
    旧ソ連のおぞましい実態が暴露されるのだが、かなりの部分は本当のことなのだろう。相も変わらず著者の知識量には敬服する。

  • 読み応えのある長編だったけど、何故かこの人の本は読みやすくてどんどん読み進められるのが不思議な感じです。すごく濃い内容なのですが、一気に読んでしまいました。相変わらず神秘的なル・シャスール。
    「見立て破壊」とか設定がなんとも言えないです。

  • 書物狩人 長編。

    今回の長編は面白かった。
    書物に行われる見立て殺人がこのお話しならではで
    楽しく読めました。
    狩人の観察眼にも相変わらず鋭いです。

  • 物理的には中編小説ですが相変わらずの濃厚さ。「書物はなぜ殺される」って章タイトルがニクいです。

  •  書物狩人シリーズ第6弾、長編。
     ル・シャスールを含む、いわくありげな客たちが招かれた書物城にて、連続殺人ならぬ連続『殺書』が起こる。
     事件の解明はすなわち本の謎解きであり、狩人が探偵役となってその秘密に挑む。
     従来と構成は異なるが、稀覯本の危険性と真実に迫るル・シャスールの、いわば出張編として楽しめる。
     たかが本、されど本。
     このシリーズを読むたびに、人が文字を発明し、記録を残す習性を得たが故の、人間社会の闇の拡さと深さに、途方に暮れる心地となる。

  • こんな殺害事件もあるんだな。

  • 書物狩人第6弾。長編。彼と三人の客が「書物城」に招かれて…。
    怒った「狩人」が見られてレアな感じw

  • 書物狩人第6弾。書物城で本が次々と殺されて・・・
    何か知らないうちに出てた。
    今回は長編だし、犯人探し的な要素もあっていいね。ナカライ最高。

  • 陸の孤島の洋館で、次々起きる殺人事件。殺されるのは人じゃなく、本ですが。
    王道の舞台。様式美ですね。冷戦下の機密文書とか、それも同じく。

    これでもかと、外れのない材料を、おいしく料理してくれてます。
    満足満足。

  • 長編!!!!!
    薀蓄三昧!!!!

    ほんと、好きだよなあ、この人も。
    てゆーか、奴の知識に穴はないのか!?

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著者プロフィール

1961年、東京都生まれ。立教大学卒業後、ドイツに留学。帰国後、大学講師として教鞭をとるかたわら、1998年に『魔大陸の鷹』でデビュー。その面白さに、田中芳樹氏、荒俣宏氏らがお墨付きを与えた。近著に『氷海のウラヌス』『書物審問』『天皇の代理人(エージェント)』などがある。

「2013年 『書物奏鳴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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