羊をめぐる冒険 下 (講談社文庫 む 6-4)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061836075

感想・レビュー・書評

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  • 自分が生きてもない時代なのに、終始懐かしい気持ちにさせてくれた

    まだぶっ飛んだダイナミックな展開もない作品で、(いい意味で)こぢんまりとしてる物語で、自己投影(?)しやすかった気がした

    なんだか寂しい読了感がのこった

  • 「俺は俺の弱さが好きなんだよ。苦しさやつらさも好きだ。夏の光や風の匂いや蝉の声や、そんなものが好きなんだ。君と飲むビールや.....」

  • 漫画なら、同じものを何回でも読みたくなって、そうする。小説だと、中々そうはしない。それなりに体力が必要だからだろう。読みたい、と思っても、そこに費やす時間や労力を天秤にかけて、パラパラめくってやめてしまう。でも、村上春樹の小説は違った。この小説は、いちいち解説をしてくれない。この世界の常識に委ねなければいけない。そしてこの世界が独特の味わいを醸す。本来。他人の想像世界とはそのようなものであり、自分の頭の中との共通点を探るような、普遍世界をかなぐり捨てれば、そこにある世界が、村上春樹の描く小説にほぼ近いのではないだろうか。冬が静かに過ぎる。普遍世界の殻に居ながら、想像世界の異質な常識に、バランスを少し失いながら。

  • 涙が出た。
    村上春樹を読んでて少し分かってきた気がした。
    メタファーを理解したり考察をしたりすることが出来た。

  • 主人公と耳の綺麗なガールフレンドの北海道旅行

    鼠と羊を探しに寂しい場所へと進んでいく二人

    十二滝村がどうやって出来たか?についての話は面白いと思った。

    最後の山籠もりでの主人公の生活が、たわいもないけど楽しそう。

    村上春樹の主人公達は金に執着がなさ過ぎる。
    →だからモテるのか?

  • 下巻のスピード感、さすがでした。

  • 下の方が面白かった

  • 面白さが下巻中頃から畳み掛けるように始まるのは狡いです。
    あまり考えず読んでいたのもありますが、秘書との会話から怪しんでおくべきでしたし、鼠からの手紙にも細心の注意を払うべきでした。
    羊博士→あの方→鼠の流れはわかっていても、鼠がそれを良しとせずに自らの身を滅ぼしても流れを止めたのはある意味、鼠の良心であったのかなと思いました。
    北海道の秋から冬に変わるまでを丁寧に書きつつ、羊男との対話で鼠までのミステリアスな流れを意識させるのは流石です。
    鼠との対話は暗闇じゃないとできないのも新しい怪談のようでしたし、その後の秘書を巻き込んだ爆破(死んだかどうかは定かではない)は映画のワンシーンのようでした。
    ラスト、主人公が鼠との思い出を残す為に共同経営の話を決めたのと、浜辺で二時間泣いたのを読んでやっと主人公が人間に戻ったのを実感しました。

  • やっぱり春樹さんの長編は面白い。途中で主人公は自分勝手と言われるセリフがあって、それを念頭において読み返したい。

  • こんなラストでしたっけ?名著はやっぱり何度も読むもんですねー
    もうね、たまんないですよ、小説読む楽しみを噛みしめながら頁をめくっていき読み終えてもまだ心中に残る何ぞや。。
    後の作品に比べ性愛シーンは皆無といっていいくらいですが、いろいろニヤリとするのもまた楽しい。耳が魅力的なガールフレンド、、こういう結末が本当に美しく感じます。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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