チョコレートゲーム (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1004
感想 : 107
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061842410

感想・レビュー・書評

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  • 展開がスムーズで、読みやすいエンタメ小説でした。

  • 展開が早く、先がどうなっていくのか読み進めるのが楽しかったです。子を持つ親としては辛い内容もありますが、父親が後悔を混じえながら息子を一心不乱に信じている描写に、心をうたれました。

  • 岡嶋作品中期の傑作。岡嶋作品の良さはスピード感だと思っている。前振りもさほどなく一気にトップスピードを出してきてぐんぐん読める。このストーリーテリングぶり。本作は父親からみた息子の姿をつぶさに描いている点でも素晴らしい。中学生の息子がまさか、と思わせる内容で読んでいるとドキリとする。当時の屈折した時代背景が十分に出されていると感じた。作品自体は暗いのだが2人の得意分野を存分に活用しながらミステリのトリックも上手く配置しており手慣れているなあと実感。結末の込みあがってくる感情は中々のものだ

  • 子どものことがわからない親の気持ちに共感できました。犯人の設定は割とベタに感じました。

  • ☆4.1

  • 会話文が多いのでサクサク読める。
    競馬が関係していること、胴元が貫井君であることは序盤で気づいた。
    時代を感じさせる推理小説だった。
    「マイルドセブンには、いくつ星がついているのだろう」という書き出しはお洒落。思わず画像検索した。

  • 名門秋川学園大学附属中学で起きた殺人事件。
    息子を殺された父親がナゾを解く。

    人情や心理描写もあるにはあるが、謎解きがメイン。
    中学生って確かに年齢的にも一歩選択肢を誤ると大変なことになることもあるよな、と思う。
    倫理観を学んで来なかったのか、そもそも倫理観が育ちにくい性質だったのかは分からないけど、犯人の中学生よりも、その父親の方が性質は悪いと思った。

  •  作品解説(カバーより):名門秋川学園大付属中学校三年A組の生徒が次々に惨殺される。連続殺人の原因として、百万単位の金がからんだチョコレートゲームが浮かび上がる。成績優秀な生徒たちを虜にし、哀切な結末へと追いやったチョコレートゲームとは? 学校荒野をさまよう恐るべき少年群像を撃つ、ショッキングな心理サスペンス。

     この作品の発行日は昭和60年。近年、批評家たちの間で「リアリティがある」という言葉が多様されていますが、20年前の出版当時、この作品はリアリティの無い作品だったことでしょう。しかし、今この作品に触れた方は相当のリアリティを体験できるはずです。岡嶋さんの時代を見据えた着眼点に注目してほしい一冊。

  • 物語の不自然に感じてしまうとそのことが最後まで尾を引いて楽しめないことがある。
    久々のミステリーだったので、謎は楽しめましたが少し残念に思いました。

  • 2015.11/2〜4。やはりハズレのない岡嶋二人。短いためサクサク読める。「チョコレートゲーム」というタイトル、お菓子でも出てくるのかと思いきや…。時代背景が古いとはいえ、中学生ならではの反発心や残酷さ、子供との距離感に悩む父親の問題などは、今どの家庭でも起こりえることだと思う。

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著者プロフィール

岡嶋 二人(おかじま・ふたり)
徳山諄一(とくやま・じゅんいち 1943年生まれ)と井上泉(いのうえ・いずみ 1950年生まれ。現在は井上夢人)の共作ペンネーム。
1982年『焦茶色のパステル』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。86年『チョコレートゲーム』で日本推理作家協会賞を受賞。89年『99%の誘拐』で吉川英治文学新人賞を受賞。同年『クラインの壺』が刊行された際、共作を解消する。井上夢人氏の著作に『魔法使いの弟子たち(上・下)』『ラバー・ソウル』などがある。

「2021年 『そして扉が閉ざされた  新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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