放課後 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061842519

感想・レビュー・書評

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  •  私(前島)は、私立精華女子高等学校で数学教師を始め五年目になり、そしてアーチェリー部の顧問をしている。
     「最近一つだけはっきりわかったことがある。私の周りに私を殺そうとする人間が存在するということだ」
     しかし前島は、運がいいのか悪いのか、数度の殺人事件の難から免れている。
     その学校で殺人事件が起こったのだ。
     職員更衣室での密室殺人、勿論被害者には自殺する動機が見当たらない、自殺するにしてもこんな場所を選んだ理由が分からない。たとえ自殺したとしても密室にする必要がないことを理由に他殺説が有力だ。この事件が解決しないまま、体育祭での演し物のサプライズで登場人物が入れ替わるという機転を利かせたが、恐ろしい結果が控えていた。公開の場で他の先生が知らずに飲んだ水に青酸ソーダが混入されていたのだ。
     ここまでの物語は、本書の二百頁ぐらいを消化した。残りの頁数を思うとまだまだ興味深い伏線が予想される。読了した後、○○の殺人の動機が甘いのではないか!たったそれだけの理由で殺人を犯すものなのか?
     巻末の解説は、作家の黒川博行氏が、明解な答えを書いています。
     黒川氏は、本文中の「先生、○○○○が人を憎むというのはどういう時ですかね」の問いに対して、答えた短い会話が鍵になっていると指摘している。
     もし既読の方で、未だに疑問が残っている方がいらっしゃるなら再読が必要かも!
     僕は、あまり学園青春ミステリ小説は好きではありません。でも本作は例外ですが、何か! 江戸川乱歩賞受賞作 
    実におもしろい!

  • 面白かった。
    東野圭吾のデビュー作。この作者はガリレオシリーズから読み始めた。とてもわかりやすく、学校を舞台としているため誰でも読みやすいのではないか。

  • 東野圭吾のデビュー作ということで読んでみたが、おもしろくて一気に読んでしまった。次、どういう展開になるのか気になってついつい時間を忘れて読んでしまった。トリックもおもしろくて良く考えつくものだとつくづく感心してしまった。次の作品も読んでみたいと思った。

  • 流石はかの東野圭吾のデビュー作です。

    散りばめられた伏線を最後に全部回収するのがとても気持ちがいい。

    思春期の女子高生の気持ち。、、、難しい。笑

    文章にどこか新米小説家感があって東野圭吾らしからぬ所が新鮮でした。

    1ページ読んだら止まりません。笑

  • 8点
    東野圭吾の処女作
    とても面白かった。続きが気になるからスイスイ読めた。
    犯人はなんとなく分かったけど、トリックは全然分からんかった。あと妻が怪しいってのはなんとなく(電話の描写から)分かってたけど、車の犯行が妻やとは思わんかった。
    東野圭吾にハマりそう

  • 女子高生、教師。それぞれの立場での許せることと許せないこと、大切なものとそうでないもの。トリックは複雑でないのに見抜けない。あぁ、そうかーって思った時には納得の人物像が自分の中で出来上がっていて、東野ワールドに引き摺り込まれてたんだなって実感した。受賞作も納得の逸品。

  • 先が読みたくなる文章構成がたまらなく、早く続きが読みたい!と思える本でした。後半の推理まで犯人が分からず、一体誰が??と謎めく推理小説。学校現場に即したセリフが散りばめられており、流れがスムーズで面白かったです。「女子高生が人を憎むというのはどういう時ですかね」のシーンは確信に迫るいいシーンでした。

  • めちゃよかった。
    気になりすぎて一気に読んだ。

  • 面白かった!
    登場人物それぞれの性格や考え方があって、そしてそれがちゃんと立っていて無理がない。
    一人ひとりの行動にリアリティがあって良かった。
    ラストの展開にも驚かされたし、いやほんとにすごい...!

  • 参りました。

    最後の一文でようやく糸が繋がる。本を読む面白さを実感した。

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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