羊男のクリスマス (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061845763

作品紹介・あらすじ

聖羊祭日にドーナツを食べた呪いの為クリスマスソングが作曲できない羊男は、穴のあいてないねじりドーナツを手に秘密の穴の底におりていきました。暗い穴を抜けるとそこには――。なつかしい羊博士や双子の女の子、ねじけやなんでもなしも登場して、あなたを素敵なクリスマスパーティにご招待します。

感想・レビュー・書評

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  • Xmasに再読しようと決めていた。
    佐々木マキさんの絵と春樹氏の童話が愉しい♪

    「羊をめぐる冒険」のキャラクター:羊男、羊博士、208と209の双子が出てくる。
    久しぶりにドーナツ食べたいなぁ。シナモンドーナツ。

    絵本なので紙が厚く、経年劣化が見られないのも嬉しい♡ でも、バーコードがついてなくて、本の登録は文字打ち込みしたのでした。

  • っぽい物語

  • 村上春樹的、不思議の国のアリス。

    意地悪な下宿のおかみさん、導いてくれる羊博士、
    ねじれた頭の左ねじけと右ねじけ、
    そっくりな双子の女の子の208と209、
    勝手な海ガラスの奥さん、恥ずかしがりやのなんでもなし、
    小柄でかわいい聖羊上人。

    陰と陽、悲と喜、怒と笑、東と西、右と左、夢と現実。
    相対するものが合わさってできる不思議に満ちた楽しい世界。

    羊男の夏は暑い。
    "羊服"の耳が扇風機の風にパタパタとはためく姿、かわいいなぁ。

    ものごとのすべては相対するものと発想の転換。
    下は上、右は左、楽しいは悲しい、幸せは寂しい。
    でも人生はやっぱり色とりどりで美しい。

  • 1ヶ月後はクリスマスか…と思い、本書を手に取りました。
    羊男には、作曲ができない呪いがかけられており、その呪いをとくために、あれこれするというお話です。最後はほっこり、ハッピーエンド。
    クリスマスにサプライズを考えている人は、本書を読むと何か妙案が浮かぶかもしれません。




  • 羊の着ぐるみ姿の羊男。
    何から何まで羊尽くしの羊博士。

    聖羊祭日にドーナッツを食べてしまった羊男は聖羊上人の呪いでクリスマスソングの作曲ができなくなり・・・

    呪いをとくため、穴のないドーナツを持って穴の中へ・・・
    そこで出会ったのは左ねじけと右ねじけの兄弟、双子姉妹、海ガラスのおくさん、なんでもない、、
    そして・・・

    ドーナツ食べたくなります。

  • 双子の女の子も登場する、羊男世界、楽しかったです。海ガラスもねじけもよかった。

    佐々木マキさんとの出会いのエピソードも、はじめて知りました。

  • 穴に落ちて不思議な世界に迷いこむ村上春樹版不思議の国のアリス。羊男、双子など村上春樹の小説のモチーフが随所に散りばめられていた。佐々木マキさんの絵が、村上春樹の奇妙な世界観に合っていて、大人のための絵本になっていた。シュールすぎて物語の意味はよく分からないけれど、意味を求めなければ楽しめる。クリスマスのプレゼントにはピッタリかも。

  • 触れ合えなくても、実在が不明であったとしても、愛すべき存在はある。
    心があたたかくなる存在って、いいな、と思った。

  • クリスマスソングを依頼されたがなかなか作曲出来ない羊男。それは聖羊祭日に穴の空いた食べ物(ドーナツ)を食べたせいで呪われたからだ、と羊博士に言われてその呪いを解こうとする羊男の話。

    羊男って羊を擬人化したものだと別の作品で出て来た時、最初は思ってましたが、どうやら違うらしいと分かってからも曖昧なイメージしか持っていませんでした。
    今回冒頭で「羊衣装」という単語が出てきて、佐々木さんの絵もあって「あ、やっぱり着ぐるみ着た人なのね」と納得。
    ちょっと変な人じゃんwとも思いますが、羊耳がぱたぱたとはためく姿を想像するとクスっと笑える。

    そんな不思議な存在の羊男ですが、今回はより不思議なキャラクター達に振り回され憤慨する。
    なかなかシュールで面白かったです。

  • 村上春樹さんの世界観が好きです。
    中でも、この本はシンプルに村上ワールドに入り込めます。
    幸せって、気の合う仲間と過ごすひととき、なんだよなぁ、、、。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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