証拠死体 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061851887

作品紹介・あらすじ

残された傷痕は、美人の売れっ子作家ベリル・マディソンが必死で抗い、命乞いをしながら死んでいったことを物語っていた。殺人犯の待つリッチモンドへ、なぜ彼女は帰っていったのか、なぜ犯人のためにドアを開けたのか、そしてなぜ、殺される運命にあったのか-。MWA処女作賞受賞作家渾身の第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 検屍官ケイシリーズ第2作。
    殺された美人作家ベリル•マディソン。続いて、庇護を受けていたと思われるピューリッツァー作家ゲーリー•ハーパーも殺害され、その姉であるスターリング•ハーパーが自殺をする。
    アメリカのTVドラマのように、魅力的な様々な人物が登場し、目が離せない。

  • シリーズ第二弾。
    読んだはず。

  • 私のパトリシア・コーンウェルの読書歴は変則で、まず手元にあった4作目「真犯人」でその構想力とストーリーテリングの巧みさに感心して、次にデビュー作にしてミステリー賞4部門制覇という「検死官」でその実力を再確認し、そして2作目の本作へと続きます。
    結論から言うと、前2作と比較して(期待値も高かった分)大きく期待外れな内容でした。特に、伏線回収の強引さやラストの主人公の行動などかなりストレスのたまる展開で興ざめしてしまいました。
    また、本書は1992年第3刷ですが、P240に校正ミスがあります。「マーティニ」→正解「マティーニ」

  • 本を読む時間がないなかでこまぎれに読んだ。
    ので、ストーリーの展開についていけず、前に戻ったりしてかなり詳しく読み込んだ。
    むむむ、記憶力の減退かな?

    私はすじが呑み込めてないで読むのは嫌いだ。ミステリーならなおのこと。
    だからわからないと繰り返し戻ってしまう。

    しかしよーくわかった面白いストーリーをネタバレするわけにいかない、つらいとこだ。
    ブログでの感想の限界、キャラクターの動静で我慢するしかない。

    バージニア州検屍官、ケイ・スカーペッタにはせつない別れをした恋人がいた!
    シリーズ第一作「検屍官」は確か元夫も怪しかったが、今回もだよ!

    相変わらず相棒といえる警部補のピート・マリーノの「やにっこさ」も満開で、笑わせてくれる。
    ケイが活躍、活動する場面で出逢う人達の人物像がよく描けていて印象深い。

    科学的で医学で冷静な検屍官であるべきケイも、冷徹になりきれない一人の女性。

    美人の売れっ子作家が惨殺され、残った作品があるのかどうか?
    というテーマは本の作品をこよなく愛する読者にとって、わくわくするストーリーである。

  • 読書録「証拠死体」4

    著者 P.コーンウェル
    訳 相原真理子
    出版 講談社文庫

    p160より引用
    “ つきあいが長くなるにつれ、マリーノは
    ますます私にいろいろなものを見せたり、説
    明したりするようになっていた。そんな風に
    なったのは、一つには彼が私の命を救ってく
    れたからだと思う。あの恐ろしい出来事が私
    たちを結びつけ、あまり似つかわしいとは言
    えないペアにしたのだ。”

     女性検屍官を主人公とした、長編ミステリ
    サスペンス小説。シリーズ第二弾。
     楽しい思い出、迷いと恐怖を記した手紙を
    残し、成功を収めていた作家が殺害された。
    凄惨な被害者の検屍を終えた主人公・ケイは、
    何者かに命を狙われていることを知っていた
    はずの被害者の死に際の行動に疑念を抱く…。

     上記の引用は、前作の事件を共に捜査した
    後の主人公・ケイと刑事の関係について書か
    れた一節。
    最初は反目していたような感じの二人でした
    が、すっかり良き相棒といった感じです。登
    場する人物の関係性の変化も、シリーズ物の
    楽しみの一つですね。
     情景、科学捜査の様子、登場人物の背景や
    心情等の描写が、大変細やかに書かれていま
    す。そのため、文庫で500p長の作品となるの
    で、少し人を選ぶところかもしれません。
    間を開けて読むと、前後の出来事や人物名を
    忘れてしまいそうなので、この手の長編小説
    は、早めに通して読むのがいいのかもしれま
    せん。

    ーーーーー

  • 前作同様、最後まで誰を信じていいやら、世の中の人がこぞって読み耽ったのが良くわかる最後まで息つく暇もない展開。そしてまたもや自宅で犯人に狙われるなんて、頭いいけど怖いものなしすぎるスカーペッタ(ーー;)
    マリーノ警部とのコンビも良い信頼関係なので、そこは落ち着いて読み進められた。
    女性作家だから、昔の恋人への淡い想いとかの表現も上手、そこは男性作家では絶対に出てこない心の機微もあって、最後の一文はキュンときた(^^)

  • 女流作家が殺され、その不可思議な状況に捜査は難航する。
    そんな中、検屍官、ケイの元に昔の恋人からの電話が入り…。

    *****

    ケイが公私共に今回はバタバタしていた巻。
    2作目を読み、思ったのは、私の好みのシリーズだなぁということ。
    そして、私がマリーノをめっちゃ気に入ってしまっているということ!
    ケイは信頼は置いているし、頼ってもいながら、基本的にマリーノに対してクールなんだけれど、マリーノはけっこうな優しさだよ~!
    1作目は良い奴だけれど偏見の塊の荒っぽい刑事というイメージを個人的には抱いていたのに今作はすっかり親しみを持って読んでしまった。
    残念ながら恋仲になるバディではないけれど、今後もやいやい言いながら助け合って欲しい。

    ミステリというよりサスペンス?な感じ、ハラハラ読むことができた。

    どうして作家は殺されたのか?
    犯人が徐々に迫ってくる流れは怖かった。

    それとは別にケイを怒らせるのはかなり恐ろしそうだ。

  • 女性検屍局長スカーペッタのシリーズ。局長くらいだから結構いい歳なのに独り者。25年も前に別れた元彼が現れてもんもんとするなか、事件への関係の疑惑まで持ち上がり抜き差しならない状況に陥るという追い詰めかた!最高です。今頃このシリーズに夢中になった。

  • グレイ解剖学ってやっぱり読み込んだほうがいいのかなあ

  • 事件を追えば追うほどトラブルに巻き込まれ、ダメージを負う姿は葉村晶を彷彿とさせる。
    事件の調査に手抜きをしないその姿勢も。

    しかし葉村晶と決定的に違うのは、彼女は…恋愛依存症なの?
    それほど若いわけではないのに、事件を追い、トラブルに巻き込まれ、心身ともに疲れ切っていてもまだ、恋愛で悩める。
    この辺が、葉村晶と、いや、私と決定的に違うところだ。
    15年前に分かれた男と、全然別れられてないじゃん。

    だけど、検死官、ですよ。
    よくわからないけど、アメリカの検死官というのは、日本の鑑識のようなこともするし、逮捕権はないけど捜査権はあるらしいので刑事のようなこともしなければならない。
    一日に何体も解剖することもある。
    タフじゃないとやれないよね。

    その、タフと恋愛依存体質が私の中で一つにならないので苦労しました。

    美人の売れっ子作家が殺され、彼女の才能を見出し庇護していた老作家が殺され、老作家の姉が死に、事件の真相を知っていると言った若者が自殺する。
    これらはひとつながりの事件なのか?
    これに、ケイ・スカーペッタの昔の彼氏や、胡散くさいやり手の弁護士などが絡んで、どこまでも複雑化していくように見える事件。
    ひとつひとつ薄皮をはぐように見えてくる真相。
    これは多分このシリーズのお決まりのパターンなのだろう。

    ケイ・スカーペッタの恋愛事情より、美人で売れっ子作家なのに世の中から隠れるように生きて来たベリル・マディソンの人生をもっと書いてほしかった。

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著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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