創竜伝(3)逆襲の四兄弟 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061855977

感想・レビュー・書評

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  • 余、続に続き、終巻。しつこく懲りないレディLである。
    しかし、アメリカの巨大組織?に操られており、かつ互いに仲が悪く情報共有もままならないとはいえ、毎回同じパターンでやられてしまう悪役陣はなんとかならないのか。形式美か。
    今でも政治家に好感が持てないのは、若かりし頃に創竜伝シリーズを読んでしまったからだろうか。

  • 今回は、終が風竜として覚醒します。

    前回登場したレディLは、四兄弟に取り込もうとふたたび陰謀をめぐらせます。そして、終がヘリコプターに吊り上げられ、レディLや製薬業界のボスで戦争中に人体実験をおこなった過去がある田母沢篤たちのもとへと連れて行かれることになります。

    始たち3人と、鳥羽靖一郎の娘の茉理は、レディLの本拠地とも言えるマリガン財団の東京赤坂分室に殴り込みをかけます。テロリストの仕業と見た当局は自衛隊を送り込みますが、四兄弟は戦車をジャックして終のもとへと向かいます。一方終は始たちと合流するために行動を起こしたものの、その途中でふたたびヘリに吊り上げられてしまい、横田基地へと連れて行かれることになります。

    横田基地でようやくヘリの束縛から抜け出した終は、風竜として覚醒し、ソニック・ビームを放って破壊の限りを尽くします。基地周辺の街に火が回るのを防ぐため、始は余を竜の姿に変えて雨を降らせ、街の人びとと終、余の2人を救出することに成功します。

    四兄弟や茉理たちの掛け合いはおもしろいのですが、敵のキャラクターがいま一つ弱いように感じます。レディLについて言えば、古田代議士や高林、船津老人とは差別化できているのですが、タウンゼントやその背後にいる四人姉妹の大君(タイクーン)などは、今のところ「権力者」という記号以上の存在ではないような印象を受けます。

    なお今回の「巻末対談」で著者の相手を務めるのは、漫画家の中村地里です。

  • 遂に僕の大好きな終君が龍になりました。
    白に金の龍ですってよ! かっこいい!!(こら)

    どちらかというと、終君の場合は終君の考えなしの行動が命取りになっている場合が多いので、あまりかっこのいいことは言えないのですが。
    とりあえず、ヒキガエルに捕まったり、米軍のヘリに捕まったり、大忙し。
    あいつもこいつもどいつも終君の所有権を主張するけれど、当然ながら終君は誰のものでもないので、何とか逃げ出そうとするけど、逃げ出しては捕まり、逃げ出しては捕まる。

    最後には、戦車を奪って追いかけてきた3人+茉莉ちゃんが来てめでたしめでたしだったんですが、この人の文章を読むたびに「左の人だよなー……」と思ってしまいます。
    別に左が悪いとは思ってもいないし、自分もどちらかというと左側だから、だからこそ面白い! というのもあると思うんですけど。

    でも戦車のくだりとか、この人の作り話なのかはたまた本当にそうなのか……ちょっと調べてみたい部分もあるけど、そこで調べてしまったら「知らないほうがよかった」ってなりそうだけど、それだけ知らないフリをしていることがどれだけ今の日本社会を悪くしているのか……って考えたらなんともいえないですね……

    まあ、ちょっと前の社会的問題をきっちり取り込みつつ、その問題を含む国を龍で壊して回るめちゃくちゃな設定の話ですけど、自分に左の要素があれば面白いと思います。

  • 三男坊の番。
    思いっきりアクション巻。

  • いつ終わるのか。

  • 前の巻よりスムーズに読むことが、できた。まさか、竜の姿で、喧嘩を(闘い?)させるなんて想像もつかなかった…。四姉妹が、これからどんな手を使ってくるのか楽しみ♪

  • 何時もに増して、爽快感が…。
    終くんですし。

  • 三男坊終君の変身劇でした。やんちゃな終君が好きなので今回の暴れっぷりにも笑いが出てしまいました。

  • 終が横田基地で西海白竜王として降臨!VS黒竜対決。白竜の攻撃の描写はカッコ良かったし2巻よりテンポよく読めた。最後の米ソの会話ににやり☆

  • 大好きですww創竜伝ッッ!!日本をちくりと皮肉った小説で、何巻かの終わりの兄弟座談会(何気にこのコーナー好きです)で、発禁になるかを怖がるシーンもありましたが、そんなことになったら、私は政府に訴えにいきます(爆)中国風ファンタジーと思っていたけれど、結構視点も日本より中国的なかんじがしたのは私だけ?(笑)この巻は、終くん大活躍でしたね。兄弟の中で一番人間色の高い(爆)終くん、大好きですww

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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