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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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「私は、怒っているわけではない。ほんとに怒ってなんかいない。あんたが病院抜け出して飲んだくれようが、肝硬変で死のうが。ほんとにもう、どうでもよくなっちまったんだ。」
― 256ページ -
生きよういきようとしてても、たとえば雷が落ちてきて死ぬかもしれない。でも、それはあたしにとっては正しい、そうあるべき死に方だから文句は言わないわ。あたしは、自分とおんなじ人たち、生きようとしてても運悪く死んでしまう人たちの中で生きたいの。生きる意志を杖にして歩いていく人たちの中の流れの中にいて、そんな人たちのだけに泣いたり笑ったりしたいの。だから、思い出になってまで生き続けるために、死をたぐり寄せる人たちと関わりたくないわ。
― 146ページ -
アル中の事がわかる時ってのは、ほかの中毒の全てがわかる時ですよ。薬物中毒はもちろんの事、ワーカーホリックまで含めて、人間の"依存"って事の本質がわからないと、アル中はわからない。わかるのは付随的な事ばかりでしょう。"依存"ってのはね、つまり人間そのものの事でもあるんだ。何かに依存してない人間がいるとしたら、それは死者だけですよ。いや、幽霊が出るとこを見たら、死者だって何かに依存しているのかもしれない。この世にあるものは全て人間の依存対象でしょう。アルコールに依存している人間なんてかわいいもんだ。
― 237ページ
みんなの感想・レビュー・書評
らもさんの体験をもとに書かれてお話でしょうね。
アルコール依存症の体験記でもあるし、愛のお話でもあると思う。
あんなに素晴らしい形容で紹介されるさやかちゃんを
もっと登場させて欲しかったな。
多くは語られないが二人の間には愛があるのは確か。
<感想>
「中島 らも」らしい作品だと思うが、あまり記憶に残っていない。
<あらすじ>
薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。甘酸っぱく、すがすがしい香りがひろがり、それを一口ふくむと、口の中で冷たい玉がはじけるような…。アルコールにとりつかれた男・小島容が往き来する、幻覚の世界と妙に覚めた日常そして周囲の個性的な人々を描いた傑作長篇小説。吉川英治文学新人賞受賞作。
アル中の小説だからはじめは他人ごとのように思って読んでたけど、何かにaddictして生きることにどう折り合いつけていくかってゆーのは万物共通の課題だなぁとおもった。
断酒に限らず、抽象と具象との闘いってけっこういっぱいあるなーと。
おもしろかった。
とても綺麗。
中島らもと云う人に心底惚れた小説。
【死期を待ちはしない
鮮血の色彩で喉を満たして彼は死に向かう
35を数えて
やがて通りすぎた季節に彼は笑うのだろう】
ダメ人間には染みるなぁこれ…。中島らもが自らアル中だった時代の経験を元に書き上げた、半自伝的小説。祖父がアル中で亡くなり、親父もアル中三歩手前くらいきている身の上としては如何ともしがたい気分になりはするが、それでも過剰に優しくもなく、突き放しもしない、淡々と書かれた描写には引き込まれてしまう。何より、酒臭い息の合間に零れ落ちるふとした言葉の様な、カッコ付けようとしても足元がおぼつかないような、そんな人間らしさが何よりの魅力なんだと思う。そう、まっすぐ歩くのって、思ったよりも難しいんだよね。
アルコール中毒についてのお話。
ハッと気付かされる台詞や、胸にグッとくる場面があり、好きな作品です。
終わり方も清々しい。
52歳で飲食店の階段から落ちて死んだ中島らもが、
アルコールにとりつかれた男の闘病生活をおもしろ可笑しく、
ちょっとほろ苦くつづった自伝的な長編小説。
92年、吉川英治文学新人賞受賞作。
中島らもの個性が最も強く現れた逸品。
中島らもはこれで第13回吉川英治文学新人賞を受賞したのだった。泥臭いが非常に人の心を打つ。出版社のレビューでは「完全無欠のアル中患者として緊急入院するハメになった主人公の小島容。全身ボロボロの禁断症状の彼方にほの見える“健全な生活”。親友の妹さやかの往復パンチ的叱咤激励の闘病生活に次々に起こる珍妙な人間たちの珍事件……。面白くて、止まらない、そしてちょっとほろ苦い、話題沸騰、文壇騒然の長編小説。」なんて書かれているけれども、全くハズレたレビューだと思う。彼はよく人間を観察している。観察して観察している。泥臭い生活の中で人間の本質を書いた作品だと思った。いいね。
こんなに夢中になれた小説は久しぶりだった。
意外と内容はシリアスだけど、中島らも独特の語り口で読みやすい。クスッと笑えるところもアリ。
自伝的小説だが、自分のことを本当に客観的に見ているのがすごい。
他人の話だから笑えるけれど、アル中って恐ろしい。
依存って恐ろしい。
中島らもの酒にまつわる自伝的小説。人は生きていくのに、何かに依存せずにはいられない。それが具象なのか、抽象なのかで人生は大きく変わる。
一文一文が繋がるようにスラスラと読めます。さすが、コピーライター。
最期は結局酒で命を落とした、らもさん。
このラストは、どんな気持ちで書いたのかな。
依存症とバイバイしたかったのか、死を覚悟していたのか。
逃避の手段として酒を呑むか、単純にお酒が好きで呑むか。
手段としての酒は、依存症への近道。
一度依存症に落ちれば、死ぬまで断酒。
お気楽な適量飲酒の日々は戻ってこない。
お酒の力を借りる前に、適切な支援につながればな、と思います。
ラストに家族支援の事例が載っていて、福祉の教科書を思い出しました。
らもさんの生き方がそのまま作品に反映されています。
ゆったりとした空気感の物語り。とても好きだな。
お酒って「適量」ならばとても楽しいけれど、、
けれど、アルコール中毒の人を真っ向から責めることもできない。
なんとも……
小説だとカテゴライズされてるけど、中島らもさん自身の体験談に近いんだろな。別冊で、アルコール依存症であること、35歳での入院経験があることを読んでたし。
図書館の返却期限に迫られてて早足で読んじゃったので、また機会があればゆっくり再読したいな。

タイトルに惹かれて読むことにしたのだけれど、バーの話ではなく
アルコール依存症のお話でした。
わかるような気がする、と思う気持ちと
わかったらまずいんじゃないか、と思う気持ち。
ところ...






