コミック昭和史 (第1巻) 関東大震災~満州事変

著者 :
  • 講談社 (1994年8月1日発売)
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  • / ISBN・EAN: 9784061857506

感想・レビュー・書評

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    第1巻 関東大震災~満州事変

    プロローグ
    迷子
    初めてのラジオ
    初めてサザエを食う
    父の事件
    治安維持法
    満州某重大事件
    毎日が運動会
    親父大阪へ行く
    昭和大恐慌
    我が家も大恐慌
    ロンドン軍縮会議
    煙突男
    農村の窮乏
    子供大戦争
    満州事変始まる

  • 「事実上の昭和史は関東大震災から始まった」
    作品の最初にこう書かれてある。
    明治維新から諸外国に追いつけ追い越せと走ってきた日本の国としての礎が定まり、大正期には比較的のんびりムードの時代になるのだけれど、わずか15年の短いのんびりムードは昭和となって大震災を機に経済恐慌が起き、昭和の大恐慌、さらに満州事変などと波瀾万丈の歴史を刻む事になるのだ。
    その時代に身を置いていた人の語る歴史は一味違う。

  • これは貴重な資料である。庶民の目線から歴史を語っている。
    この本は時が経つにつれて、価値が上がっていくだろう。
    例えば太平洋戦争が何だったのかよく分らずに威勢のいい事を言う人は読むべきである。

  • 2024/1/24

  • 「全8巻。ねずみ男がガイド役となり、関東大震災以降の昭和の世界を辿っていきます。戦争の経路だけでなく、庶民の暮らしや文化など、リアルな生活が描かれており、「昭和」という時代を俯瞰してみることができます。」
    (大居雄一『身になる読書術』の紹介より)

  • 近現代史の学び直しとして。
    戦後77年は遠い昔だろうか、それとも意外と最近だろうか。水木しげるの妖怪漫画は平成生まれの私にとっても常に身近な存在であり、数年前まで元気な姿をテレビで拝見することもあった。そんな「おじいちゃん世代」の水木先生が、自身の体験とともに激動の昭和史を描き残してくれたことに、感謝と同時に責任を感じる。
    今、昭和や大正といった時代は記号化され、「レトロ」とか「モダン」の文字とともに、オシャレな文化やキラキラのフィクションとして消費される。その文化やフィクションを楽しむことと、歴史を知ることは、両立させなければならない。なぜなら、人間は同じ過ちを繰り返すからである。
    私たちの生きる現代からそう遠くない時代、あの「鬼太郎」を生んだ水木しげるが生きた時代に、日本人がどのようなものに翻弄され、熱狂し、戦争へと突き進んでいったのか。
    今は男女共に選挙権を持っているが、その選挙権を軽視して放棄すれば、権力者に都合の良い政治が行われるのは当たり前である。言論弾圧や軍国主義の高まりも、今の私たちと無関係ではない。民主主義や人権は、それを軽視した途端、あっさりと奪い取られてゆく。
    戦争は繰り返してはいけない。これはほとんどの人が思っていることだが、では繰り返さないためには何が必要かということは、歴史が教えてくれる。歴史の授業では、近現代史は最後のほうで飛ばされがち。水木先生が語ってくれる「生きた」エピソードとともに、改めて私たちの時代へと続く昭和を知りたいと思えた。

  • 歴史
    まんが

  • 「事実上の昭和は、関東大震災(大正12年(1923)9月1日 午前11時58分)から始まった。」から始まる水木しげるの昭和史。

    共産主義アレルギーは、大正時代から続く、権力による弾圧によって大衆に広がったんだ。冷戦きっかけだと思ってた。
    どうして政府は共産党をおそれたんだ?
    天皇を中心とする国体の変革?私有財産の否認?
    それにしても、治安維持法はやばいわ。この言論弾圧は理性ある人間のできることじゃない。
    何もしてない人でも、「お上が敵視してる」という理由で、「悪人」と見なす人もいるんだ。それが共産主義アレルギーの正体?

    芥川龍之介って、大正時代の人だったんだ!夏目漱石はさらに年寄りなのか。

    田中義一は狂人だったの?その人よりさらにやばい軍部…。
    どうして当時の政府は陸軍を制御できなかったんだ?どうして軍人があんなに力や影響力を持つことになった?
    平の軍人は農家の次男以下の男性が多かったということは、経済的徴兵制度だったのかな。徴兵制で軍人の数が多くなったので、力をつけていった?軍に入った息子から、軍を賛美する便りを受けた農民たちが軍を支持するようになった?

    昭和初期の政治家、暗殺されたりテロに遭いすぎやばい。どうしてそんなにまで政治に関わろうとしたんだろう?
    それにしても、軍人や右翼や国粋主義者って、昔からろくなことをしてこなかったのね。

    農村の窮乏がファシズムの引き金となった。

    石合戦てなんだそりゃ。昭和初期に比べたら、今の子供たちなんて、心配になるほどおとなしいわ。

    WWⅠは、日本も参戦してたんだ。
    どうしてロシアあるいはソ連や中国にけんかを売ろうと思ったんだ?どうして資源もなくちっぽけな島国が、大陸の大国と互角に渡り合えると思った?

    大正14年(1925)
    一部の例外を除き25歳以上の成年男子すべてに選挙権を与えられる。
    一部の例外って何だろ?この頃の投票率ってどのくらい?

  • ミーハー極まりないですが、水木しげるさんが昨年亡くなられたことを受け読み始めました。現代へつながる大事な時代にも関わらず、学校の日本史でかるーくスルーされてしまう昭和。お恥ずかしながら、今まで歴史にあまり興味がなかったこともあり、あまりよく知らない・・・。海外の人に日本の歴史について訊かれて自分の意見が伝えられないと情けないので、これを機にしかと勉強させていただきます。

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著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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