炎立つ 弐 燃える北天 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061857643

作品紹介・あらすじ

黄金の輝きが招いた戦乱を制した安倍頼良・貞任父子だが朝廷は源氏の総帥源頼義を陸奥守(むつのかみ)として任命した。安倍一族と源氏の永い宿命の戦いがいま始まる。朝廷側に身を置きながらも、蝦夷たちの真実に触れ、藤原経清(つねきよ)はもののふの心を揺さぶられる。後に「前9年の役」と歴史に記される戦いへと時は流れる。(講談社文庫)


黄金の輝きが招いた戦乱を制した安倍頼良・貞任父子だが朝廷は源氏の総帥源頼義を陸奥守(むつのかみ)として任命した。安倍一族と源氏の永い宿命の戦いがいま始まる。朝廷側に身を置きながらも、蝦夷たちの真実に触れ、藤原経清(つねきよ)はもののふの心を揺さぶられる。後に「前9年の役」と歴史に記される戦いへと時は流れる。

感想・レビュー・書評

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  • 東北で起こった前九年の役については学校の歴史でサラっと触れた程度だけれど、この本を読んで、朝廷のオジさんたちの自己承認欲求とお金(黄金)や地位に対する執着が平和に暮らしていた地方の人たちを苦しませてきたことによる1つの帰結なのだな…と思い、正史のみを語る歴史はつまらない、学校教育の歴史はやはり勝者の歴史なのだな…とつくづく思いました。

    ※谷崎潤一郎さんなみの長文で感想を書いてみました。
    ※物語としては、ちょっとバタバタしている感じだったかな~。

  • 壱に引き続き緩急がありとても引き込まれた。前半、中盤、後半に空気がガラッと変わるポイントがあり飽きさせない。火が二つで炎、の部分は気持ちが熱くなった。

  • 綺麗すぎる経清より、ワイルドで蝦夷を感じる貞任が好き。蝦夷の概念が広がっていく。こうして東北が生まれてくる。

  • R4.7.24~

  • やっと…やっと心を決められてよかった。だがしかし経清、此奴が見逃したせいで、、、!と思えてならない。
    大河ドラマの方見始めたら原作読まなくなっちゃうだろうなーと悩みどころ。

  • 源頼義が陸奥守に任命され多賀城へ。
    安倍のため、奥六郡のため忍耐を貫く頼時ら安倍一族だが、源氏の名を確固たるものにし義家に継がせるという頼義の執念が再び戦さへと向かわせる。
    経清は頼時の娘・結有と結ばれ、従五位の位を授けられて亘理権太夫となった。そして陸奥守代理に。
    頼時からは、安倍の血を守るためにも安倍と縁を切るよう申し渡されたが、頼義の謀略により永衡を失ったことが安倍への離反を決意させる。
    永衡の最期が辛く、涙した。
    経清の士道は真のものだが、それ故に散るのだろうなぁと、黄海での義家との邂逅から思う。

  • 浅い。

  • 陸奥守として着任した源頼義、安倍頼良、貞任の安倍一族との死闘が始まる。
    どうしても蝦夷、安倍一族を滅ぼしたい朝廷。阿弖流為らの闘いがよぎります。おそらく、勝つことは不可能であるとわかっている闘いに、藤原経清は、もののふとして、安倍一族とともに、決起する。
    歴史物であり、結末はわかるのに、どうしてこんなにも心を揺さぶられるのでしょう。

  • 2巻目にして怒濤の展開を見せる。
    今まで奥州の歴史に殆ど知識がなかったのに、本書を読むことで活き活きとした明確なイメージを持つことができている。
    何て楽しい作品なんだろうと思いながら読み進めており、続きが楽しみです。

  •  まず、五巻で収まるのか?。そして、本巻で描かれる義家のキャラが後三年の役とぶれそうな気がしてならない。
     ただし、若年ながら老獪な藤原清衡にしてやられる少年貴公子というのなら、判らないわけではないが…。

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著者プロフィール

1947年岩手県生まれ。早稲田大学卒業。83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、87年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、92年『緋い記憶』で直木賞、2000年『火怨』で吉川英治文学賞を受賞する。他の著書に『炎立つ』(全5巻)、『天を衝く』(全3巻)などがある。

「2009年 『To Tempt Heaven』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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