ここに地終わり海始まる(上) (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061857971

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  • 久しぶりに宮本輝の小説。昭和感が強い。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    十八年前の療養生活を終えた志穂子は二十四歳を迎えるまえの日に、生まれて初めて電車に乗った。病状に奇蹟をもたらすきっかけとなった一枚の絵葉書の差出人、梶井克也に会うためだった。しかし志穂子は、その人物にまったく心当りがないのだった。―そんな人が、なぜ、私に絵葉書などくれたのだろう。

  • 本当に久しぶりに読んだ本作。
    内容は全く覚えていなかった・・・

    18年間病院で暮らしていた志穂子。
    「ここに地終わり、海始まる」というポルトガルのロカ岬からの絵葉書によって奇跡的に病気が治癒してしまう。
    退院して日常の生活を始めた志穂子。
    そして、絵葉書を送った梶井。
    しかもその絵葉書は送り先を間違ったものだった。

    こういう背景から物語は進む。
    志穂子と梶井。
    今後どうなっていくのだろうか。
    真摯に生きようとする志穂子。
    全面的に信用がおけない梶井。
    この二人の今後に興味は尽きない。

  • えー、「下」まで読んだらまとめて書きます。
    とりあえず、引き込まれる物語であることは間違いない。

  • 本の題名に惹かれて、購入したのが、高校生の頃
    少し遠い街に遊びに行った帰り、駅の電車待ちの間に購入しました。
    雨の降る、秋の寒さを感じる日だったことを記憶しています。


    主人公の志穂子は、18年間の闘病生活を送る。
    24歳の誕生日を迎えようとする直前、彼女は、生まれて初めての電車を経験する。

    闘病生活に勇気と奇跡を与えてくれた1枚の絵ハガキの出し主を探し出すために。。

    本の題名は、ポルトガルのロカ岬の記念碑に刻まれた言葉、
    「ここに地終わり海始まる」

    に由来する。

    純粋な女性の恋の物語、登場人物の2人の男性が、安易な恋愛小説でない、入り組んだ感じを

    さらに強調して、読んでいても読後感が何とも言い作品でした。

    登場人物の身辺まで気を配った落とし込みが、情景を思い浮かばせてくれるのにいい意味での

    後味を残してくれる。







  • 〈再読〉大崎善生の「ユーラシアの双子」を読んでいて、不意に頭の中に浮かんできたので再読。その理由がわかってすっきり。「サモワール」という同じ言葉が出てきたり、「志穂子」と「菜穂子」という似た様な名前の登場人物が出てきたり、リスボンが出てきたり…ストーリーは似ても似つかないのに、同じような言葉が出てくるから頭の中に浮かんできたんですね。しかし、随分前に読んだ話なのに、よく頭の片隅にあったなあ…

  •  題名がステキなので手に取ったが、思ってたのと違う。
     いろんな意味でお上品な感じが肌に合わない。
     3年前ロカ岬に立ったことを思い出す。
     どんな瞬間もどんな場所も通過点にすぎないのだ。

  • 梶井ね

  • ロカ岬

  • 18年間、闘病していた志穂子。
    サモワールの梶井から、ハガキが届いて、
    奇跡的な回復をする。
    スペインのロカ岬の、言葉が、志穂子には、ラブレターのように
    見えた。諦めていた人生が、変化した。

    でも、それは、梶井の気まぐれだった。
    そのことを、ダテコは、おこり、
    ダテコが好きな、尾辻は、もっと怒る。

    梶井は、身を隠していたが、
    社会復帰を、図ろうとする。
    その中で、意識が少しづつ変わる。
    ユカが、まともになりながら、旦那の鄭は
    自分の好きなことをとうそうとする。

    梶井と尾辻の間で、揺れ動く、志穂子。

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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