人事権! (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 137
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858831

感想・レビュー・書評

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  • ・久々の小説。面白かったが、最後が上手くいきすぎた感があるので、少し減点。

    ・辛抱•我慢すれば、そのうち光がさしてくるってことかな。私も会社員として、それはよくわかる。上に誰が付くかで、会社生活がかなりかわるもんなぁ。好き嫌い人事。

    開業するより収入は安定するが、サラリーマンは狭い中での人間関係が辛いなぁ。

  • 今作が私にとっての初めて体験したビジネス小説。読み始める前は、ストーリーも難解ではないかというハードルのようなものを感じていたが、学生の私でもストーリーを楽しめた。それは想像していたよりも難解な用語が出てこなかったという点が大きい(読み手全員がそう感じるとは限らないが)。
    タイトル通りから、主人公は人事権に翻弄され不幸な結末を迎えるとばかり予想していたが、主人公はなかなか恵まれた環境におり最終的にはハッピーエンドに向かう形で終わる。現実はこうはいかないだろうとも思ったが、フィクションだと切り捨てる程ではないリアリティがあり、人事権の怖さ感じた笑。

  • 最近、高杉良の本にはまってます。この本では、人事権を握っている会長とその周りの人たちの人間模様、人事異動、左遷、後継者選びなどが描かれてます。高杉さんの本は主人公がミドルというのがいいですね。自分もそろそろそういう年頃になってきて(主人公ほどエラくはないのですが)、共感できる部分も以前より増えてきたかなあと感じてます。

    主人公の会長秘書(秘書室次長)は、ある事件をキッカケに会長に嫌われて左遷されてしまうのですが、この事件は元はと言えば会長が自分でまいた種なのに...。結局、この件に関連して自分の後継者といて考えていた常務まで飛ばしてしまいます。正論ではあっても人事権を持つ人に嫌われてしまってはどうしようもないのですね。少しはすり寄るというか嫌われない努力もしないと。

    こんな社長、会長とか言う話じゃなくても、似たような話はどこにでもあります。現に私の近くでも...。そろそろ異動の時期を迎えますけどどうなることやら...。考えさせられます。

著者プロフィール

1939年東京生まれ。専門誌記者や編集長を務める傍ら小説を書き、75年『虚構の城』でデビュー。83年、退職し作家に専念。緻密な取材に基づく企業・経済小説の問題作を次々に発表する。代表作は『小説日本興業銀行』『小説ザ・外資』の他『金融腐蝕列島』シリーズ全5部作など。

「2023年 『転職』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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