- Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061858831
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
今作が私にとっての初めて体験したビジネス小説。読み始める前は、ストーリーも難解ではないかというハードルのようなものを感じていたが、学生の私でもストーリーを楽しめた。それは想像していたよりも難解な用語が出てこなかったという点が大きい(読み手全員がそう感じるとは限らないが)。
タイトル通りから、主人公は人事権に翻弄され不幸な結末を迎えるとばかり予想していたが、主人公はなかなか恵まれた環境におり最終的にはハッピーエンドに向かう形で終わる。現実はこうはいかないだろうとも思ったが、フィクションだと切り捨てる程ではないリアリティがあり、人事権の怖さ感じた笑。 -
最近、高杉良の本にはまってます。この本では、人事権を握っている会長とその周りの人たちの人間模様、人事異動、左遷、後継者選びなどが描かれてます。高杉さんの本は主人公がミドルというのがいいですね。自分もそろそろそういう年頃になってきて(主人公ほどエラくはないのですが)、共感できる部分も以前より増えてきたかなあと感じてます。
主人公の会長秘書(秘書室次長)は、ある事件をキッカケに会長に嫌われて左遷されてしまうのですが、この事件は元はと言えば会長が自分でまいた種なのに...。結局、この件に関連して自分の後継者といて考えていた常務まで飛ばしてしまいます。正論ではあっても人事権を持つ人に嫌われてしまってはどうしようもないのですね。少しはすり寄るというか嫌われない努力もしないと。
こんな社長、会長とか言う話じゃなくても、似たような話はどこにでもあります。現に私の近くでも...。そろそろ異動の時期を迎えますけどどうなることやら...。考えさせられます。