緋色の囁き (講談社文庫)

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著者 : 綾辻行人
  • 講談社 (1997年11月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061859999

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緋色の囁き (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 高校2年の冴子は突然、産みの親の家
    宗像家へと引き取られる事となった。
    そのまま宗像家が運営し、
    母方の伯母が校長を務める聖真女学院へ
    編入する事になり寮へ入った。
    この女学校は古い歴史を持ち、
    時代遅れとも言える厳格な校風で知られる。
    新たな環境に慣れる暇もない内に、
    クラスメイトが惨殺されるという
    連続殺人が発生する。
    記憶に欠落した部分を持つ冴子は、
    この事件を自分が引き起こしている
    のではないかと疑い始める。



    ホラー度はさほど高くなかったが、
    思っていた以上に本格ミステリを
    していて、真相が明かされた時の
    満足度は高いものだった。
    本編の間に挟まれる文章が
    狂気と美しさを併せ持った
    幻想的な描き方で雰囲気を高めていた。
    最近は翻訳物や古典を読んでいたので
    文章が非常に読みやすく感じられ、
    あっという間に読み終えてしまった。
    これは単に文体だけの話ではなく、
    物語が読み手を熱中させる程
    面白いものであったという意味も含む。
    緋色のというタイトルでも分かるように
    血に関する描写が多いので、
    そこら辺が苦手な方は要注意。

  • 三部作の一作目。全寮制の厳格な学校、美少女、魔女、ときどき百合、グロ。至極の要素ばかりが詰まった学園ミステリ。美少女の鬱屈した精神。ほどよいグロさ。ページターニング。

  • 「わたしは魔女なの」
    死んだ少女、緋色の悪夢。

    次々人が死んでいく恐怖がなかなか怖い。
    幕間の回想はミスリードなんだろうなあと思いつつ、ラストでやっぱり驚かされた。
    面白かったです。

  • 久しぶりに綾辻ワールドを楽しむことが出来ました。「殺人鬼シリーズ」でも感じたのですが、相変わらず殺人シーンとか、殺される側の描写が本当に上手いなと思います。個人的には好きです。

  • 閉鎖空間の異常心理の描写が凄まじくて思わず引き込まれた。幕間の回想も幻想的で、かつ、しっかり伏線になっているのがやっぱり上手い。

  • ミステリというよりは、サスペンス、ホラー色の強い作品。次々と人が倒れていく様、描写には、震慴せずにいられない。犯人予想を も見事に裏切られ、あっと言わされ思わず身震い。さすが綾辻先生です。

  • 自分の伯母が校長で、その学校に行くことになった冴子。冴子のルームメイトとなった生徒が殺される。読むのは2回目だったので、あーそうだったなーって思いながら読みました。文章の合間の「少女」の狂気というか、そういうのが怖い。いわゆるホラーというのとは少しタイプが違う怖さというか。厳しい校則の中、完璧なお嬢さまでいる生徒と、それを真似する生徒たち。徐々に露わになる生徒たちの狂気…怖い、皆狂ってるのですね笑 そして終わり方も怖い。他の囁きシリーズも読みたいです。

  • 怖い…果てしなく怖い。こんな風に命を殺めることができる人っているんだろうか。高取さんの死の真相の恐ろしさったら。私も女子校育ちなので、こういう雰囲気良く分かりますが、閉鎖空間だとここまでエスカレートするか、とゾッとしました。お話の中の事とはいえ、時おり挟まる囁きが情景を不気味に際立たせていて、背筋が冷たくなる思いでした。この作品の中でまともな人って高取兄妹だけだった気がする。冴子でさえラストはかなり危ない気がします。原先生のヒステリーは割りとあるある、な気がして苦笑。休憩挟みつつ他の作品も読んでみたいです。

  • 全寮制女子高ってことで、密室ではないけど独特の空間です。
    閉鎖的空間での恐怖、噂、疑心暗鬼、この伏線の答えは?犯人はいったい誰?冴子って何者?と気になることばかり。
    どんどん読んでいけます。
    ラストは殺人鬼がただ暴れる…って感じだったのでもう少し、犯人の心理描写があってもよかったかなと思います。

  • 全寮制、名門女子校、美少女、魔女、血、好きだわ〜

  • 「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。創立者の血をひく転校生冴子は心の奥底から湧き起こってくる“囁き”に自分が殺人鬼ではないかと恐怖におののく。 (「BOOK」データベースより)

    綾辻氏の作品の再読を続けていますが、毎度のことながらまったく覚えておらず、新しい本を手にしたように楽しめていて幸せです。

    これも、なんとなく雰囲気には覚えがありましたが、こんなストーリーだったっけとうれしい驚き。
    全寮制の女子校って、なんだかそれだけでミステリアスな雰囲気がありますよね。
    この作品は、ミステリというより、ホラーな感じ。
    私なら一度目の事件の後、この女子寮に残るなんて絶対できいない。
    コワイですもん。

    伯母様は姪を愛していて(ですよね?)安心しました。

    冴子が元気になって幸せに過ごせることを祈ります。
    俊記がそばにいてくれたらいいのになあと思ったり。

    サスペリアみたいな雰囲気のせいか、映画を1本観た気分になります。
    結末を迎えて、ああ、あれも伏線だったのかということがいくつもあって、さすが綾辻氏と思ったのでした。

  • ホラーの余韻も残るミステリ。犯人の見当はつきやすいものの、そこに隠された綿密な秘密はさすが。

  • 冴子の幸せを切に願う。

  • 閉鎖された学園、陰鬱な人間関係とお膳立てが揃ったホラーミステリー。
    最後がまさにホラー映画!

  • [総括]
    生理は、大事だ。

    [ざっくりあらすじ]
    名門・聖真女子学園高等学校で、一人の女生徒が焼死する。その事件をきっかけに、少女たちが次々に惨殺される。和泉冴子は赤い夢が現実で、殺したのは自分ではないかと疑いはじめる。
    (……めりー…… ……くりす……ます……)
    (……キ……ヨシ…… ……コノ……ヨル……)

    [登場人物]
    ・和泉冴子
    父母と姉が事故で亡くなり和泉家の養女となるが、十七歳の時宗像家へ引き取られ、名門お嬢様学校聖真女学園高等学校へ転入する。生理になると、赤い(緋い!)真っ赤な血の色で染め上げられた悪夢を見る。クラスメイトから冴子が犯人「魔女!」だと糾弾され、二階の窓から転落、入院する。入院中、俊記の集めた情報により、自分の空白の記憶を知る。十二年前クリスマスの夜別荘にて、父と姉が刺殺され、自身は居間のソファの下に潜り込んでいた。肉体・精神ともに衰弱が激しく、一切の記憶をなくしていた。退院後、現実に立ち向かうため寮に戻る。その夜、再び殺人が起こり、人殺しと糾弾され多くの少女たちに追いかけらる。食堂に逃げ込み、大テーブル下に隠れる。
    ・高取恵
    「あたしはね、魔女なのよ」。冴子と同室の女子。開かずの扉・特別室の浴室で、三十五年前の事件・伝説の魔女と同じように、灯油をかぶり自分で火をつけ焼死、宗像家の圧力により恵の自殺と断定された。しかし真実は、二度目の処刑の日の夜、魔女狩り委員の五人によって火を付けられ殺された。
    ・高取俊記
    恵の兄。妹の荷物を引き取るために聖真寮へとやってきた。恵の自殺に疑問を持ち、本当は他殺ではないかと調べる。少女たちに追いかけられた冴子を守るため、聖真寮に駆けつけるタクシーの中で取り出した写真から、犯人の検討を付ける。

    ・堀江千秋
    恵の代わりに冴子と同室となる。外へ涼みに出掛けた際、東の薔薇園で犯人に刺殺される。変質者による通り魔殺人だとされた。魔女狩り委員の幹部。
    ・中里君江
    謹慎室のドアが壊され隙をついて逃げ出したが、林の奥の池のほとりで犯人に刺殺される。魔女狩り委員の幹部。これは、罰なのだ。
    ・桑原加乃
    冴子に恵の死の真相を話す。冴子が部屋を出ていった後、犯人にシャワー中刺殺される。魔女狩り委員の幹部。
    ・関みどり
    ドアの陰に隠れていた犯人に刺殺される。魔女狩り委員の幹部。
    ・城崎綾
    偶然拾った特別室の鍵を見て、魔女狩りを思いつく。食堂で犯人に刺殺される。魔女狩り委員の委員長。

    ・宗像千代
    冴子の伯母。聖真の校長。校長室に逃げ込んできた犯人を一時的に匿い、左腕を刺される。五人を殺し俊記に襲い掛かった殺人者を、ナイフで刺す。
    ・山村トヨ子
    聖真寮三号棟の管理人。魔女狩り委員の少女たちを殺した犯人。恵の殺害現場を見てしまい、心が狂い始める。罪を犯した者に、罰を裁かねばならない。彼女たち自らの流す赤い血によって、その罪はあがなわなければならない、と。
    ・宗像加代
    冴子の母、千代の妹。三十五年前の事件、十二年前の事件の犯人。「死刑」とは、悪いことをしたら殺される、と姉から教わり、心の中に歪な形で取り込まれた。狂気は常に赤い色を求めて、それを行動に移す際の正当化の手段として「罪の裁き」という使命感が利用され、毎月訪れる生理の際、血を求める異常な欲求が中和され抑えられていた。しかし、生理不順になると心に狂気が呼び起こってしまう。精神病院に入れられ、生理が元に戻ったのを契機に、全ての過去の記憶を失う。宗像加代という人間の存在をこの世から消し、山村トヨ子という架空の人物の名前と過去を与えられる。

    [感想]
    怖い。被害者は殺される理由はあるけど、お前が殺す必要はないだろう。冴子と千代が可哀想だ。

  • 著者名はよく聞くのに読んだことがないなぁ
    と思い図書館で借りてくる。
    じっとりしていて閉じ込められている感が強い。
    こんな学園には入学できそうもない。女子校のせいなのか、お嬢様的な扱いに慣れている女の子ばかりのせいなのか、なんせ独特。
    転校生の冴子のことがあやしいという雰囲気が出ているので、「あぁ、彼女が犯人というわけではないのだな」ということはわかるのだけれど、じゃ、誰? と聞かれると???
    その点では楽しめた。

  • 綾辻氏の作品はやっぱり面白いんだよなぁ。読み始めたら、どんどん読み進めたくなってしまう。

    結局、冴子の行動は夢遊病ってことで終わらせてよかったんですかね。ラストがちょっと怖いんですが。

  • 囁きシリーズを読むのは二冊目。
    黄昏と同じく、囁きが下段に挿入されてくるスタイル。
    殺人を犯したのが誰なのかわからない、もしかしたら自分かもしれないという少女の葛藤とか集団ヒステリーの恐ろしさを感じたり。
    最後の方まで読んでくると、犯人がわかっちゃうかもしれない。
    気弱な少女がほかの少女に目を付けられて色目使われちゃう展開って割とあるあるだなぁって既視感。
    うすぐらさとか、閉鎖的な感じがすごく好み。最初になくなった少女のビジュアルが好きです。魔女なの。

  • 本の舞台である女子高の重厚というか、少し陰鬱な感じのある雰囲気が凄く良い。
    被害者の緊張感や恐怖が非常によく伝わってきてこちらまでゾクゾクしながら読むことができた。
    シチュエーションホラーのような系統が好きな方には是非お勧め。
    綾様のキャラが好き。

  • 信じられない結末だった。先が気になってどんどん読み進めた。

  • 久しぶりに綾辻さん。

    曰く付きの学園、美しすぎる同級生、
    血塗られた過去に記憶喪失と、まさに綾辻ワールドです。

    しつこいくらいの血の描写が作品全体を赤く緋く彩っています。

    予想の上をいく作品ではありませんが、ホラーチックなミステリーを読みたいならちょうどよいと思います。

  • 全寮制、女子校、魔女のキーワードでまず浮かぶのは
    本編、解説にも言及されてる映画「サスペリア」
    京極作品の「絡新婦の理」。
    本書はサスペリア寄りの作品。

    引き込まれるように読んだが結末がすとんと腑に落ちない。
    理にはかなってるし意外ではあるのだが。
    期待しすぎてしまったのかなぁ。
    面白いか否かを問われれば、間違いなく面白いと答えるが。。。

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「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。創立者の血をひく転校生冴子は心の奥底から湧き起こってくる"囁き"に自分が殺人鬼ではないかと恐怖におののく。

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