あしながおじさん (少年少女世界文学館 12)

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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061943124

感想・レビュー・書評

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  • 『あしながおじさん』は「名乗り出ない金銭援助人」程度の認識しかなかった。手紙形式の物語だと初めて知ったし、児童文学だから主人公は子どもだと思っていたから17歳でびっくりした。とはいえ少女漫画なら17歳のヒロインは普通だし、作中で描かれるアメリカの大学生活から未知の世界への憧れを抱けるかもしれない。

    なじみのない単語や比喩には赤字で説明書きがしてあるので、子どもだけでもつまずくことなく読み進めることができる。図説もあるので、きちんとそのものを想像して読むことができる。
    読む人の年齢や知識によっては、この説明部分が過剰に感じられるかもしれない。けれど「主人公があしながおじさんに書いた手紙」という形式である以上、手紙の内容を読者と共有することが重要なので必要だと思う。赤字ではあるが細くて小さいので、邪魔にはならない。
    説明書きは「言葉の意味の説明」ではなく「同じ意味の言い換え」の場合もあるので、創作者なら語彙を増やす助けになりそう。

    支援してもらっているからといい格好をしようとすることは一切なく、「自分はいい人間ではない」だの「(おじさんに向かって)おばかさん」だの言いたい放題のジュディがすごい。それでも手紙はずっと丁寧な口調で書かれているから嫌な感じがせず、飾らない=素直で好感が持てる。手紙の頻度や文章量からジュディのご機嫌具合や何に心を動かされたのかがわかるのも楽しい。
    最初はあしながおじさんに反対されたことは悔しく思いつつも従っていたジュディが、年を経て反抗することに成長を感じた。そりゃ17歳→21歳だからね…。
    最後の最後でジュディにあしながおじさんの正体が明かされるが、手紙形式を最後まで貫いている=すべて「ジュディが見聞きして感じたこと」だから、これまでのおじさんの行動の真意まではわからないままでモヤモヤが残る。「相手の気持ちを想像する」という教材や話題としてはいいのかも?

  • これ、どーしても「赤い文字で意味が書かれていたりする」状況が受け入れられない。小学生の時に、この本を母親に買ってもらった時にも同じ感覚をもった。変わらないなぁ、自分。

    意味なんかいらないんだけど。

    もしくは、欄外とか最後のページとかに記してほしい。

  • これ、どーしても「赤い文字で意味が書かれていたりする」状況が受け入れられない。小学生の時に、この本を母親に買ってもらった時にも同じ感覚をもった。変わらないなぁ、自分。

    意味なんかいらないんだけど。

    もしくは、欄外とか最後のページとかに記してほしい。

  • 『あしながおじさん』
    いわずと知れた名作。
    子どもの頃、日曜日の世界名作劇場でなんとなく見た覚えがあったなー、というくらいの知識。だから話の流れやあらすじは大まかにわかっていたけれど、改めて文章で読むと全然違いました。
    お話は、ジュディがあしながおじさまにあてる手紙の形式でずっと最後まで続きます。おじさまから返事をすることはない、というのが最初の決め事だったので、お話は割りと一方的でところどころ読み手の想像に任せるようなところもあります。それがね、またいいんだ。
    ジュディは率直で独立心のある娘です。学校に入学して何もかもが目新しい最初の頃はその驚きと興奮とおじさまへの感謝でいっぱいですが、年月が経ってくるとたとえおじさまであっても納得のいかないことには反発します(おじさまは秘書経由で手紙をよこすことが稀にあります)。
    おじさまがどうしてジュディのすることに口を出すのか、結末を知っているのでその歯痒さにくぅ~っとなります。
    ジュディが丁寧な手紙を書くところ、“おじさま”だとか“わたくし”という書き回しがとっても好きです。秘密を一緒に共有しているような素敵な気分になれました。やっぱ名作はいい!

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著者プロフィール

ジーン・ウェブスター

「2004年 『あしながおじさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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