徳川家康(9) 碧雲の巻 (山岡荘八歴史文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061950313

作品紹介・あらすじ

光秀を討って主君の仇を報じた秀吉はその手柄を盾として、天下取りへの活動を開始した。最大の敵・柴田勝家を倒すにおよんで、もはや天下に敵なし、と見えた。しかし、武田の旧臣をことごとく随身させて、着々と勢力を伸ばしつつある男がいた。それは、むろん家康。両雄の確執は日に日につのるばかり。

感想・レビュー・書評

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  • 柴田勝家の生き様を読む機会はなかなか無かったので賤ヶ岳の戦い含め興味深く読み進めることができた

  • 秀吉が清洲会議を仕切り、着々と手を打つ。
    家康は武田の地を治めていき東を固め、西には出ない。
    秀吉の風下になりたくない柴田勝家が意地を通して北ノ庄でお市の方と最期を迎える。

    秀吉と家康それぞれの駆け引きができすぎだけど、面白い。

  • この巻の冒頭は清洲会議。でも、この巻の主役はお市と利家の妻の松。ここまで読んできて実に多くの武将が亡くなりましたが、それだけに秀吉に不殺生をとく松の姿に惚れました!そして、この作品の上手いところは視点の置き方。本能寺は濃姫の視点。そして勝家の終盤では茶々の冷め切った視点とお市の方の冷静な視点がすごく良かった。茶々姫はすごく頭がいい。これが後の阿呆な淀君とは。教育者がいなかったのかなあ。この巻はもう感想が多くて、だいぶ削りましたが、次巻へ!

  • 清洲会議から賤ヶ岳の戦い、北庄城落城まで。この時期の家康といえば天正壬午の蘭だが、相当出番減ってる。山崎の戦い以降の秀吉の冴え渡った政治手腕が凄い。お市の心理描写やお松や茶々の冴えっぷりもちゃんと描かれている。

  • 秀吉対柴田。器用な人と不器用な人。時代を作る人と古い時代に捉われる人。今でもこういう意地の張り合いはあるだろうと思う。お市の方に対する茶々の態度は痛烈。

  • 主役は、豊臣秀吉。
    ついに、天下取りへの第一歩を踏み出した。
    戦巧者ぶりを、遺憾無く発揮。
    まさに、秀吉行く所に敵無し。
    勝つ者と、敗れゆく者。
    その差は、紙一重。
    天下を取る、最後の一人になるためには、紙一重の差を切り抜けて行かなければならない。

  • 秀吉の軍師ぶりが面白かった。相手の裏の裏をかく頭の良さと、周囲を引きつける愛嬌や、情と。前田利家が旧知の秀吉と、今の主人である柴田勝家の双方に義理立てするさまも。

  • 清洲会議から柴田勝家の滅亡まで。
    意外と清洲会議の様子が情感豊かに描写されていて、なかなか好印象。その後の秀吉の戦略的振る舞いの描写も良かった。

  • 時の権力者、すなわち家康にとって最も対峙すべき相手が信長から秀吉に変わるという時期だけに、かなり丁寧に描かれている。

    お市の方のくだりはやや冗長のように思われる。しかしやがては茶々が家康に対して大きく絡んでくることから、作者にとってここは大切と判断したのだろう。

  • 秀吉はあまりすきじゃない。
    彼のイメージがまだ変わらない…
    意地は儚く切ない…

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著者プロフィール

明治四十年(1907年)新潟県に生まれる。十四歳で上京し、博文館印刷所に文選工として働く。長谷川伸に師事、山岡荘八の筆名を用いる。昭和二十五年(1950年)より、北海道新聞に『徳川家康』を連載開始。昭和二十八年(1953年)単行本の刊行が始まり、ベストセラーとなる、『徳川家康』により、第二回吉川英治文学賞を受賞。以後、歴史小説を中心に創作する。昭和五十三年(1978年)七十一歳で亡くなる。

「2023年 『水戸黄門 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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