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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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愛されたいと思ったら、ブリーチより、アイラインより、人を羨んだり憎んだりすることを止めた方がよさそうである。そういうものが出ると女の顔に、ぞっとするような悪相が生まれる。
― 30ページ -
だいたい贅沢というのは高価なものを持っていることではなくて、贅沢な精神を持っていることである。容れ物の着物や車より、中身の人間が贅沢でなくては駄目である。指輪かなにかを落としたり盗られたりしても醜い慌てかたや口惜しがり方はしないのが本ものである。我慢していないのではなくて、心持がゆったりしているから呑気な感じなのである。(また直ぐ買えるから、ではない)
― 286ページ -
世を挙げて恋愛時代で、若い女はすべて愛されたい欲望を持っているが、愛されたいと思ったら、ブリーチより、アイラインより、人を羨んだり憎んだりすることを止めた方がよさそうである。そういうものが出ると女の顔に、ぞっとするような悪相が生まれる。
― 30ページ
みんなの感想・レビュー・書評
文章が豪華で以外にも読みやすかったです。
昔の作家の文章は豪華でいいですね。
室生犀星についての所がとくに良かった。
この作家の著書には高校の頃から親しんでおり、このエッセイのことも知っていましたが、独特の世界を築き上げた彼女の小説の、現実離れした硬質デカダンなイメージを、作者の現実を知ることで壊したくなかったため、読まないままに今まできました。 主人公である自分を客観的視線から善も悪もなく描いており、かなり小説的コーティングがされていると感じつつも、その質素な生活ぶりは凄味を感じるほどに徹底しているため、... 続きを読む »
予備知識なしに読み始めたので、小説なのかエッセイなのか不思議な感じがした。三島由紀夫も登場するし、この人はいったいどういう人なの・・と思っていたら、父親は森鴎外。
そう思って読むと、昭和30年代という時代も随所に感じられて、興味がわいてくる。
現実と妄想の狭間になかなか入っていくことができず読破するのに時間がかかってしまった。
とりあえず私、この人好きじゃないです。ふんっ。自分がこよなく愛するものが次々否定されてとっても悲しかったんだから!
つまらなかったってことは全くないのだけれど、「私は特別」とめいっぱい主張してるあたり、どうにも受け付けませんでした。好きな人はとことん、嫌いな人もとことんって感じの人かも。
やたらと一文が長くて、わき道にそれた挙句、主語と述語がちぐはぐになったりしてたのも気になって仕方がなかったです。
なんていいつつ、その観察眼の鋭さはさすがというか何と言うか。
妄想を多分に含んではいるけれど、それでも時々ハッとする場面も。
室生犀星についての文章は、素直にただ、感動しました。
あ、いや、でもこの人嫌いですけど!
『贅沢貧乏』、『紅い空の朝から……』、『黒猫ジュリエットの話』、『マリアはマリア』、『気違いマリア』、『降誕祭パアティー』、『文壇紳士と魔利』、『室生犀星という男』、『老書生犀星の「あはれ」』、『三つの嗜好品』、『道徳の栄え』、『ほんものの贅沢』を収録。人間が可怕いが、人間の仲間として生まれたから人間と対い合って笑ったり話しているが、実は芯から笑っているのでも話しているのでもない、と書く森茉莉。ワタシもそうだ。唯一無二の言語世界に於いて、天上天下唯我独尊の風格を持ち、精神的に非常に強い部分に憧れる。私の生きる指針。
想いは熱く冷静に、あっちへ飛び、こっちへ飛び、句点はくまなく打たれ、笑えるほどのこだわりをもって、ちりばめられているので、あった。
ただのファザコン&オリーブ少女かと思ったら、
やるなおぬし。
森茉莉の本はほぼ全部永久ループで読み続けてしまう。表現の勉強にもなるし、なにより書き出しがどれも美しすぎてこの人の頭の中は一体どうなっていたんだろうと思う。この本のなかでは「3つの嗜好品」が特に好き。
感覚が大和撫子ではなくフランス女。憧れてそうなったのではなく最初からそうだったかのよう。
マリアに憧れるか否か。答えはイエスです。自身の美的感覚で構築された部屋と生活。醸造された子供時代の記憶と父の存在、尊敬する文壇紳士たち、愉快な女友達・・・。とてもとても憧れるけど、彼女を孤高の存在と言ってしまうと失礼だと思う。マリアはきょときょとした滑稽なお婆さんで、抜け作で、子供時代の豪奢な生活とは真反対の貧乏で、その変化を切り捨てずに自分の一部として常に持ち続け、度々取り出して観察することを厭わない。老いていくこと、生きていく事の哀しい寂しさを燻らせている。自分の感性への自信と社会や自分自身を可笑しみを持って冷静に分析するその絶妙な距離感に、森茉莉の凄さを感じた。マリアに感情移入し、憧れ笑い、しかし森茉莉とマリアのズレにときたま思い出し驚く。前に枯葉の寝床をつまみ食いして挫折したけど、他も是非読みたい。
貧乏なのに贅沢とは?
幸田露伴の娘といえば、幸田文。
阿川弘之の娘といえば、阿川佐和子。
森鴎外の娘といえば、森茉莉。
森茉莉といえば、永遠の乙女のアイドル。
お金は天下のまわりものといいます。
贅沢に暮すとはお金があるとかないとか、
そういうことではありません。
では、どういうこと?
答えは本のなかにあります。
森茉莉さんにお会いしてみたかった。私もこんなおばあちゃんになりたいような、そうでもないような。堂々と贅沢貧乏と言えるあなたは素敵だ。
日々の生活に埋もれている美しいことの数々に驚かされます。
独自の美意識、プライドの高さと謙虚さの絶妙なバランスに惹きこまれました。







