三国志(5)(吉川英治歴史時代文庫 37)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2087
感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061965379

作品紹介・あらすじ

新野を捨てた玄徳は千里を敗走。曹操はなおも追撃の手をゆるめない。江夏にわずかに余喘を保つ玄徳軍に対し、潰滅の策をたてた。天下の大魚を共に釣ろう、との曹操の檄は呉に飛んだ。しかし、これは呉の降参を意味する。呉の逡巡を孔明が見逃すはずはない。一帆の風雲に乗じ、孔明は三寸不爛の舌をもって孫権を説き伏せる。かくて史上有名な会戦、赤壁の大捷に導き、曹操軍は敗走する。

感想・レビュー・書評

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  • いつの世も為政者が自分のことを棚にあげるのは同じだな。
    外交とはかくあるべきと教えられたけど、魯粛の実直さと人の良さを敬わずにはいられない。

  • 「赤壁」迄の一連の魔術的な謀、「一攫三城」の奇術的な謀、さすがのおもしろさ。
    劉備が漸く昇竜となる。

  • ついに赤壁の戦いへ突入。レッドクリフ観ていないので観たくなった。それにしても曹操って死地に陥る事が多くないかな。まぁ負ける時は負ける、その潔さが彼の魅力かもしれないけど。あと、孫権の妹が愛らしい。

  • ここでの主役は孔明に移り、孫権が、かの赤壁の戦いで曹操を破る。その後、劉備は劉備で、荊州を治める。
    相手の裏の裏をかく謀。孔明と周瑜を中心に、この中盤を彩っていく。

    • bmakiさん
      三国志、吉川先生のは三回~四回読みました。

      孔明が出て来てからの展開がもう本当に大好きです!
      三国志、吉川先生のは三回~四回読みました。

      孔明が出て来てからの展開がもう本当に大好きです!
      2018/01/22
  • 吉川三国志の第5巻。
    劉備軍の民衆を引き連れ魏軍から逃走するところから、周瑜の死のあたりまで。

    遂に三国志のターニングポイントともいうべき赤壁の戦いが描かれることになるが、ここのくだりはやっぱり面白い。
    ただ、漁夫の利を得る玄徳&孔明は結構感じが悪い。孔明にとって最大の見どころの一つだが、この巻での印象は「天下の大才にしてしたたかな国泥棒」。
    孔明の暗殺を度々計る周瑜を悪者と見る読者も多いと思うが、私は辛酸を舐め続ける彼の方に好感をもてた。

    また、狡猾な諸葛亮に対して呉の重臣魯粛の真っ直ぐないい人ぶりは凄まじい。いい人というか人がいい。三国志演義の「king of お人よし」だ。孫権と周瑜にお使い担当にされ、人の良さから玄徳と孔明に度々騙され続ける様はとても悲しい。
    頑張れ魯粛。負けるな魯粛。

  • 第五巻を読みながら、レッドクリフに描かれない場面がいくつもあることを思い出した。
    レッドクリフが、赤壁の戦いの全てとは思う無かれ。


    しかしながら、三国志上の一大決戦として語られるその戦いが、魏呉蜀の三国時代に向かう、大きなターニングポイントであったことは事実。
    その大計、天下三分の計は、諸葛孔明の掌の中にあるわけだが・・・。


    レッドクリフでは、孔明に扮する金城武は、草原の上で白羽扇を仰いだ、だけ!?。。。であったが、、、、泣

    -吉川三国志での天才軍師の活躍は、白羽扇を仰ぐこと限り無し。


    赤壁の戦いの醍醐味を知りたければ、第五巻を開け!

  • 周瑜ってこんな死に方するんや....

  • 赤壁の戦いも一つのクライマックスではあるが、あくまでお話全体の中の一つに過ぎないこと、よく分かります。
    また、やはり本作は良き物語に共通して言える「口伝」であろうことが容易に想像つきます。多くの聞き手はやんやの大騒ぎだったんだろうなぁ。

  • 三国志の名場面である赤壁の戦いは、諸葛孔明をはじめとした兵法に精通した武人たちの駆け引きと、そのスケールの大きさが見どころだと思う。
    この戦いを導いたのは諸葛孔明であり、魏と呉を戦わせながら、一番の利益を得るのは蜀の国になるという戦略が成功したことになる。結局のところ、兵法だけでなく人間の心理まで深く理解する諸葛孔明の知略は誰も読むことはできず、掌で転がされ続ける武人たちの戦いのように見えた。
    また、趙雲の武士としてのまっすぐで誇り高い信念と劉備玄徳に仕え抜くという一貫した行動が印象的だった。

  • 赤壁の戦いに向かう駆け引きがとにかく面白く、三国志の山場と言っても過言ではない見せ場の連続。

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著者プロフィール

1892年、神奈川県生まれ。1921年、東京毎夕新聞に入社。その後、関東大震災を機に本格的な作家活動に入る。1960年、文化勲章受章。62年、永逝。著書に『宮本武蔵』『新書太閤記』『三国志』など多数。

「2017年 『江戸城心中 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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