新・平家物語(十一) (吉川英治歴史時代文庫)

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著者 : 吉川英治
  • 講談社 (1989年8月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061965577

新・平家物語(十一) (吉川英治歴史時代文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 義経を大将とする源氏と、西国に落ち延びた平家との戦いの第一幕、一の谷の戦いです。有名なひよどり越えの作戦や、熊谷直実と平敦盛の一騎討ちなどが描かれます。

    平家の滅亡まで一気に物語が進んでいくものと思っていましたが、その後の義経の悲劇的な運命を予示するような、義経と頼朝の間にしだいに齟齬が生じていく過程が記されています。

    やはりというか、だんだん重苦し雰囲気になってきて、清盛が主役を張っていた頃のような爽快さはもう味わえないのかと、ちょっと残念ではあります。

  • 誰が正義で誰が悪なのか。
    源氏、平氏、どっちも人。目指すところは一緒なんだけど、お互いを理解できなかった、しようとしなかっただけ。
    戦争もそう、宗教もそういうものかもしれない。
    院を中心とした政治国家を復活させることが、自分の地位安定化と泰平国家の確立に繋がると信じ、源氏、平氏を巧みに操る後白河が怪しく描かれる。

  • 一ノ谷の戦いとその後をじっくりと描く。いや、戦いよりもその戦前と戦後の人間模様に重点を置いているといっても過言ではない。
    前半では、平敦盛が主役。恋人逢いたさに陣抜けして京に戻ったところを義経一行に発見され、敵の公達にもかかわらず、丁重に送り届けられたくだりはほのぼのして良い。また、陣にカムバックした後の兄弟、親族とのやりとりは大家族だけに楽しい人間模様が味わえた。そして、熊谷直実との一騎打ちにより討たれる…。熊谷とのやりとりは平家物語の名場面であるが、敦盛も熊谷もそれ以前から登場しており、伏線の張り方は充分である。

    後半の主役は同じく平家の公達である平重衡。東大寺や興福寺を焼失させた大悪人として描かれることの多い重衡だが、吉川英治流のアレンジか、囚われ人となった後に世の平和を願い和平工作に協力したり、法然の教えを受けたり、骨抜きにするために送られた千手ノ前を思いやったりと、かなりの人格者というキャラ設定がなされていた。
    全16巻もあり、一ノ谷の戦いが終わってもまだ11巻なので、この先どうやって進行していくかが不思議だったが、こうやって足踏みしてじっくりと描くのだと理解。
    次巻はいよいよ屋島の戦いか。それとも、もうしばらく足踏みを続けるのか…。楽しみである。

  • いよいよ一の谷の合戦。
     後白河上皇の偽の和睦の院宣に騙され、源氏の不意打ちをくった平家
     は多くの戦死者を出した。
     とくに印象に残ったのは、有名な「敦盛」の死。
     敦盛を討った熊谷直実が、敦盛の父「経盛」にあてた
     「われも人の子の親にて候ふものを、なんぞや、親ある人の子を
     討ち候ひぬ」という手紙には泣かされる。
     そして人質になった重衡にも。
     また、頼朝の元に人質としてもらわれていた木曽義仲と巴の一粒種
     「義高」と頼朝の娘「大姫」は恋仲であったのに、頼朝は「義高」を
     殺してしまい、その結果「大姫」はほとんど自死のように狂い死にして
     しまったのいう悲劇にも泣かされる。
     まったく戦争には「勝者」はいないということをあらためて実感した。

  • 義経と頼朝の関係が雲行きが怪しくなってきました。政治面で優れた頼朝と「戦略面」に優れた義経ですが、義経の兄の頼朝を慕う姿が健気です。愚弟もしくは愚兄であれば関係がこじれる事はないのかもしれませんが、そうであれば平家を倒せなかったかもしれないし。パワーバランスと言うのは難しいです。平家側もやしまでの幼い帝の姿が健気です。奢れるものも久しからず...清盛ありし頃の平家が懐かしいです。

  • 敦盛と経正の兄弟の信頼がよかった。吉川新平家では経正がピックアップされることが多いように思う。

  •  平安末期頃~鎌倉までの滅びゆく平家、源氏との戦いを描いた全16巻の大作です。

     続きが読みたくてつい夜更かしをしてしまう作品でした。

  • そのうち更新します。<BR>
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    2005年3月26日讀了

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