死霊(2) (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061983250

作品紹介・あらすじ

深更、濃霧の中を彷徨って帰宅した三輪与志に、瀕死の兄高志が語り始める。自ら唱える"窮極の革命"理論に端を発した、密告者のリンチ事件と恋人の心中、さらに"窮極の秘密を打ち明ける夢魔"との対決。弟の与志はじっと聴きいる。外は深い、怖ろしいほどの濃闇と静寂。兄の告白は、弟の渇し求める"虚体"とどう関わるのか。『死霊』第一の山場五章を中心に四章六章を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 埴谷雄高 「 死霊 II 」形而上学的な思想小説。4章〜6章。特に 5章「夢魔の世界」が凄い。


    静寂、霧、影、闇の演出、ランプシェードの明かりの対比が 幽霊世界を演出〜怨念や感情としての幽霊でなく、ただ存在を感じさせる幽霊を演出している。


    神など人間を超克する概念を用いずに、生者と死者との通信、死者から分解へ(魂の存在?)など 生と存在の関係を論述している。著者の思想を もう少し知ってから 5章を再読したい







  • 文庫版。読破。
    一か月かけて読んでも小説内では一日も経過しておらず、
    著者が24歳から87歳までかけて書き上げた全九章の全文で
    三日しか経過していないのだっけと思いながら本を閉じた。
    (誤っていたらすみません)
    愁いの王のエピソードは好きですが、
    同じ落ちがついに書き上げられなかったマハーヴィーラでも起こるはずだったので延々と同じ事柄を繰り返し語っているようにも思える。
    情景描写は無駄に長く感じた。

  • 読んだのは、はていつだったか‥‥ 昔々のこと

  • とりあえずⅡまでの感想
    登場人物たちが語る思想の内容が抽象的で高度すぎて、ほとんど理解できなかった
    これは評者が異端系の宗教思想に疎いからかも
    「非在の王」とかいうフレーズがかっこいい(中二)
    「よくわからないけどなんかすごい」というおもしろさはあった
    Ⅲまで読むかは微妙

  • 形而上小説。20年ぶりの再読。面白くて読むのが止まらない。

  • 昔読んだ本

  • 霧のなかで
    悪魔の世界
    《愁いの王》

    第8回日本文学大賞
    著者:埴谷雄高(1909-1997、台湾、評論家)
    解説:鶴見俊輔(1922-2015、港区、哲学者)

  • えっ、なあんだって……?

  • 2003-03-00

  • 第2巻は4〜6章を収録。
    こういう、登場人物が延々と議論を戦わせているだけの小説に惹かれるところがあって、この巻も大変楽しく読んだ。
    1巻から気配はあったオカルト的なテーマも割と突っ込んだ話をしている。オカルトというよりは精神世界的か。

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