- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061983335
作品紹介・あらすじ
男の暴力性を誘発してしまう己の生理に怯える伊子。二十年も前の性の記憶と現実の狭間で揺蕩う国子。分別ある中年男杉尾と二人の偶然の関係は、女達の紡ぎ出す妄想を磁場にして互いに絡み合い、恋ともつかず性愛ともつかず、「愛」の既成概念を果てしなく逸脱してゆく。濃密な文体で、関係の不可能性と、曠野の如きエロスの風景を描き切った長篇。谷崎潤一郎賞受賞。
感想・レビュー・書評
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本日読了。
重厚だがぬめぬめと蠢き
仄暗くも鈍い光を放つ、
男の、女の、記憶、妄念を、
丹念に描きだす。
薄霧、濡れ草のにおい、水の流れ、電話のベル、足音、
そういった気配たちが、
誰かの狂気をうつつ世に引き込む呼水としての、
重要な役割を与えられている。
500ページ超。
読む持久力は必要かな・・。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
挫折…
どうにも読みにくく、ページが進まない。
設定が理解できず、78ページで挫折…
積読、いつかまた私の理解が進んでから
読むことにしよう。残念 -
40になったらこんなべろべろの性関係が待ってるの?まじで?
むくげと書いてあさがお、これを確認する為だけに読んだ544頁。
私は槿(伊坂幸太郎氏/グラスホッパー)がだいすき。美しいひと。
伊坂さんの世界に生きる、植物の名がついた御仁にときめく -
ふつうの物語としてめちゃめちゃおもしろい、ほとんどの人間が神経症にかかっている、それから解説にもあるけれどホテルのエレベーターをおりてから國子の部屋に向かうまでのながれはぞっとするほどすばらしい。ただ妻子持ちの四十代でこんなんなのか、という所感は否めない。
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ただただ退屈だった。
本作に込められた手法について,松浦寿輝による解説に詳しいが,果たしてこれを長編でやる意味はあるのか疑問。一種のリアリティについては同意するけれども,やはり簡潔にまとめないと輪郭が薄れてしまうと思う。むしろ「輪郭のボヤけ」こそ本質なのかもしれない,それにしても退屈なのは変わらない。 -
1315夜
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つやっぽいね